皆さんこんにちは。今回は医薬品メーカー「鳥居薬品株式会社」の最新の四半期決算について分かりやすく解説していきます。鳥居薬品は、腎・透析領域や皮膚疾患領域、アレルゲン領域などの医薬品事業を中心に事業展開しています。今回の四半期決算では、主要な製品の好調な販売で売上高が13.9%増加し、利益面でも大幅な改善が見られました。
企業情報
企業名: 鳥居薬品株式会社
証券コード: 45510
決算期: 12月期
鳥居薬品株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
鳥居薬品株式会社の決算日は12月31日で、決算発表は毎年4月上旬に行われます。株主総会は例年3月下旬に開催され、配当の支払いも同時期に行われます。
主な事業
鳥居薬品の主な事業は医薬品の研究開発、製造、販売です。腎・透析領域、皮膚疾患領域、アレルゲン領域を中心に、高い専門性を持った営業体制と研究開発力を強みに事業展開しています。特に、腎臓病治療薬「リオナ」やアレルギー治療薬「シダキュア」「ミティキュア」などが主力製品となっています。
今期の業績と利益率は?
今期の決算では、売上高が前年同期比13.9%増の13,451百万円と大幅に伸長しました。利益面でも、研究開発費の減少などから営業利益は1,383百万円と大幅改善となりました。利益率も前年同期の赤字から大幅に改善し、経常利益は1,166百万円、四半期純利益は878百万円になりました。
売上・利益の推移
鳥居薬品の売上高は、主力製品の好調な販売に支えられ、5年連続で増加しています。利益面でも研究開発投資の効果が出てきており、2年連続で増益となりました。今後も新製品の上市や販売体制強化などにより、売上高、利益ともに着実な成長が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
当四半期末の総資産は132,947百万円と前期末から485百万円減少しました。一方、負債は13,906百万円と607百万円増加し、純資産は119,041百万円と1,093百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、有価証券が2,007百万円減少しましたが、商品及び製品、投資有価証券、その他投資等が合計で3,550百万円増加しています。キャッシュ・ポジションも引き続き強く、財務体質は健全に推移しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が2,100百万円増加した一方で、未払法人税等、未払金が合計で1,252百万円減少しています。借入金等の有利子負債は少なく、財務の健全性が高い水準を維持しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が1,089百万円減少しました。これは、前期末の配当1,967百万円と当四半期の四半期純利益878百万円の差によるものです。自己資本比率は89.5%と非常に高い水準を維持しています。
ROAとROE
鳥居薬品のROA(総資産利益率)は前年同期の-1.2%から3.3%に改善しました。また、ROE(自己資本利益率)も前年同期の-1.3%から2.9%に改善しています。これは主力製品の販売好調と研究開発費の減少により、利益水準が改善したことが要因です。今後も着実な業績拡大が期待できます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは前年同期比で増加し、設備投資等の投資活動によるキャッシュ・フローも堅調に推移しています。一方で、配当金の支払いにより財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなりました。全体としては手元流動性が健全に維持されています。
配当の支払額
鳥居薬品は、株主への利益還元を重要な経営課題の1つと位置付けており、2023年12月期の年間配当は1株当たり120円を予定しています。配当性向は約80%となっており、安定的な配当政策を維持しています。
今後の展望
鳥居薬品は、腎・透析、皮膚疾患、アレルゲンの各領域において、主力製品の販売拡大と新製品の上市に注力しています。また、研究開発投資の効果も出始めており、今後の業績拡大が期待できます。加えて、財務体質の健全性も高く、株主還元も積極的に行っていることから、投資家からも期待の高い企業といえるでしょう。
編集部のまとめ
鳥居薬品の今回の決算は、主力製品の伸長と研究開発投資の効果により、大幅な増収増益となりました。財務面でも健全性が高く、株主還元も重視されていることから、今後の業績拡大が期待できる企業だと言えます。今後の新製品上市や販売体制の強化に注目が集まるでしょう。
鳥居薬品株式会社の決算日や配当についてまとめました。
鳥居薬品株式会社の決算日は12月31日で、株主総会は毎年3月下旬に開催されます。配当は年1回の期末配当で、2023年12月期は1株当たり120円を予定しています。安定的な配当政策を維持しており、株主への利益還元に力を入れている企業と言えます。