オンコセラピー・サイエンス株式会社の最新の決算情報をお届けします。同社は、がんに特化した医薬品の研究開発を手掛ける企業で、遺伝子解析やリキッドバイオプシーなどのがんプレシジョン医療関連事業にも注力しています。今期の業績は、売上高が466百万円と前年同期から233百万円の減少となりましたが、収益力の向上と財務体質の強化に取り組んでいます。今後に注目です。
企業情報
企業名: オンコセラピー・サイエンス株式会社
証券コード: 45640
決算期: 2023年3月期第3四半期
オンコセラピー・サイエンス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
オンコセラピー・サイエンス株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期の決算は12月31日までの9ヶ月間の業績を公表しています。
主な事業
オンコセラピー・サイエンス株式会社は、「医薬品の研究及び開発」並びにこれらに関連する事業と、がんプレシジョン医療関連事業の2つの事業セグメントを手掛けています。医薬品開発では、低分子医薬、がんペプチドワクチン、抗体医薬などの創薬研究を進めると共に、がん幹細胞維持に重要なキナーゼを標的とした「OTS167」の臨床試験を実施しています。がんプレシジョン医療関連事業では、遺伝子解析サービスやリキッドバイオプシーなどを提供しており、個別化がん治療に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は466百万円と前年同期比で233百万円の減少となりました。一方で、医薬品開発に関する研究開発費や、がんプレシジョン医療関連事業に関する売上原価の計上などにより、営業損失は972百万円、経常損失は986百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は987百万円と、いずれも前年同期から増加しています。
売上・利益の推移
当社は研究開発型企業のため、収益に先行して研究開発費が発生しており、継続的に営業損失とマイナスのキャッシュ・フローが発生しています。2023年3月期第3四半期では売上高は466百万円と減少していますが、がんプレシジョン医療関連事業の更なる拡大と、医薬品開発パイプラインの早期ライセンスアウトを目指して取り組んでいます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は931百万円となり、前連結会計年度末比で580百万円減少しました。負債の合計は275百万円と381百万円の減少、純資産は656百万円と199百万円の減少となっています。
資産の部
流動資産が881百万円と前期末比で540百万円減少しており、現金及び預金の減少が主な要因です。固定資産は49百万円となり、39百万円の減少となっています。
負債の部
流動負債は227百万円と381百万円の減少、固定負債は47百万円と僅かな増加となっています。未払金やコントラクト負債の減少が主な要因です。
純資産の部
純資産は656百万円となり、前期末比で199百万円の減少となりました。資本金と資本剰余金の増加があった一方で、利益剰余金が987百万円減少したことが主な要因です。
ROAとROE
当社は研究開発型企業のため、総資産利益率(ROA)や自己資本利益率(ROE)は赤字が続いています。今後、がんプレシジョン医療関連事業の収益力向上と、医薬品開発パイプラインの早期ライセンスアウトによる収益化を目指すことで、徐々に収益性の改善が期待できます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は公表されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスと見られます。今後、がんプレシジョン医療関連事業の収益力向上と、医薬品開発パイプラインの早期ライセンスアウトによる収益化が進めば、営業キャッシュ・フローの改善が期待できます。
配当の支払額
当社は創業以来、配当を実施していません。研究開発型企業のため、内部留保を活用して事業の成長投資に充てる方針です。今後の業績回復と収益力の向上を見守る必要があります。
今後の展望
オンコセラピー・サイエンス株式会社は、「がんプレシジョン医療関連事業」への経営資源の集約と、「医薬品の研究及び開発」事業における早期ライセンスアウトの推進により、収益力の向上と財務体質の強化に取り組んでいます。さらに適時適切な資金調達も実施し、事業の継続と成長に向けて努力しています。引き続き、同社の動向に注目していく必要があります。
編集部のまとめ
オンコセラピー・サイエンス株式会社は、がんに特化した医薬品開発と、がんプレシジョン医療関連事業を手掛ける企業です。当期は売上高が減少したものの、事業の選択と集中により収益力の向上と財務体質の強化に取り組んでいます。今後の事業展開と業績回復に期待が高まります。
オンコセラピー・サイエンス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
オンコセラピー・サイエンス株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日までの9ヶ月間の業績を公表しています。配当は創業以来実施しておらず、研究開発型企業のため内部留保を活用して事業の成長投資に充てる方針です。今後の業績回復と収益力の向上を見守る必要があります。