NANO MRNA株式会社の直近の四半期決算報告がアップデートされました!
この企業は医薬品開発などを手掛ける注目の企業で、特にmRNAを活用した新薬開発に力を入れています。今回の決算では、売上や利益の状況、財務の健全性などをしっかりとチェックできるので、投資家にとって非常に参考になる内容となっています。
企業情報
企業名: NANO MRNA株式会社
証券コード: 45710
決算期: 2024年3月期
NANO MRNA株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
NANO MRNA株式会社の決算期は2024年3月期で、四半期決算は年4回行われています。具体的な決算日は2023年12月31日で、その決算結果を2023年2月14日に発表しました。
主な事業
NANO MRNA株式会社は、主に医薬品等の研究開発及び製造販売並びにこれらの付随業務を行っている企業です。特に、次世代の医療技術として注目されているmRNA医薬の開発に力を入れており、感染症予防ワクチン、がん治療ワクチン、遺伝性疾患治療薬などの開発を進めています。さらに、同社はこれらのmRNA医薬候補品やそれに関する知的財産(IP)を創出し、製薬企業にライセンスアウトすることを新たな事業の柱としています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は104,308千円と前年同期比26.6%の減少となりました。一方で、営業損失は687,380千円となり、前年同期の1,092,726千円の損失から改善しています。また、経常損失は663,948千円、親会社株主に帰属する四半期純損失は737,456千円と、いずれも前年同期に比べ損失幅が縮小しました。これは、研究開発費の効率化などにより経費が減少したことが主な要因です。
売上・利益の推移
NANO MRNA株式会社の売上高は、前期の202,189千円から、当第3四半期累計では104,308千円と減少しました。一方で、営業損失は前期の1,104,580千円から当第3四半期累計では687,380千円と改善しています。これは、研究開発費の効率化などにより経費が減少したことが主な要因です。
四半期連結貸借対照表について
NANO MRNA株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は前期末の5,784,390千円から5,169,044千円に減少しています。これは主に投資有価証券が減少したためです。一方、負債合計は前期末の1,530,947千円から1,692,311千円に増加しています。これは流動負債の「その他」に含まれる前受金や預り金が増加したことが要因です。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が3,027,097千円と前期末に比べ増加しています。一方で、投資有価証券が280,006千円と前期末から減少しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が517,286千円となっています。このうち、「その他」に含まれる前受金や預り金が増加しているのが特徴です。一方、固定負債は1,175,025千円となっており、主に転換社債型新株予約権付社債が含まれています。
純資産の部
純資産の部では、資本金が142,465千円、資本剰余金が5,522,905千円となっています。一方で、利益剰余金は△2,108,961千円の赤字となっています。これは、過去から続く累積損失によるものです。
ROAとROE
NANO MRNA株式会社のROA(総資産経常利益率)は前期の-19.1%から当第3四半期累計では-12.8%と改善しています。一方でROE(自己資本当期純利益率)は前期の-30.8%から当第3四半期累計では-21.2%と依然として高い水準にあります。これは、研究開発投資を積極的に行っている同社の特徴が表れているといえます。今後、mRNA医薬の開発が進展し、収益につながることが期待されます。
キャッシュフロー
NANO MRNA株式会社の営業活動によるキャッシュ・フローは当第3四半期累計でマイナス610,934千円となっています。これは主に税金等調整前四半期純損失の計上によるものです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローはプラス117,295千円となっています。この結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は3,027,097千円となっています。
配当の支払額
NANO MRNA株式会社は現在のところ配当を実施していません。同社は医薬品開発に集中しており、研究開発投資に経営資源を充てる方針であるため、直近では配当の支払いはありませんでした。今後、収益基盤が安定化すれば、株主還元策としての配当実施も検討されるかもしれません。
今後の展望
NANO MRNA株式会社は、2023年1月からmRNA医薬候補品の創製とその知的財産(IP)のライセンスアウトを新たな事業の柱に据えています。この新たな取り組みにより、製薬企業とのアライアンス構築を進め、安定的な収益源の確保を目指しています。さらに、自社でも変形性膝関節症治療薬、感染症予防ワクチン、免疫寛容ワクチンなどの開発を推進しており、今後の事業展開に期待が高まっています。
編集部のまとめ
NANO MRNA株式会社は、2023年1月に事業モデルを転換し、mRNA医薬の創製とIPのライセンスアウトを新たな柱に据えました。この新しい取り組みにより、製薬企業との連携強化や、自社パイプラインの拡充など、今後の成長が期待されます。短期的には研究開発費の増加により赤字が続いていますが、長期的には安定収益の確保を目指しており、注目の企業といえるでしょう。
NANO MRNA株式会社の決算日や配当についてまとめました。
NANO MRNA株式会社の決算期は2024年3月期で、四半期決算は年4回行われています。直近の2023年12月期第3四半期決算では、売上高は前年同期比で減少しましたが、経費の削減により損失幅は縮小しています。一方、配当については現在のところ実施されていません。同社は研究開発投資に経営資源を集中しているため、当面は株主還元策としての配当は難しいものと考えられます。