株式会社リボミックの第21期第3四半期決算報告書が発表されました。リボミックは、新薬開発に特化したバイオベンチャー企業で、主力製品は眼科用ドラッグ「umedaptanib pegol」です。今期の業績は好調で、経常損失が過去最小の8億円となりました。眼科用ドラッグの臨床試験が順調に進捗し、次なる成長ステージに入ってきています。今後の事業展開に期待が高まりそうです。
企業情報
企業名: 株式会社リボミック
証券コード: 45910
決算期: 2023年3月期
株式会社リボミックの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社リボミックの決算日は3月31日です。第3四半期末は12月31日となります。第3四半期決算の発表は2024年2月14日に行われました。
主な事業
株式会社リボミックは、抗体に変わる新しい医薬品としてアプタマーに特化した創薬ベンチャー企業です。独自の「RiboARTシステム」を活用して、創薬に取り組んでいます。主力製品の「umedaptanib pegol」は眼科領域を中心に開発を進めており、滲出型加齢黄斑変性(Wet AMD)と軟骨無形成症(ACH)の治療薬として期待されています。また、増殖性硝子体網膜症(PVR)への適応拡大にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、経常損失801百万円となりました。前年同期の1,476百万円の経常損失から約6割の改善となっています。研究開発費は562百万円、販売費及び一般管理費は267百万円で、営業損失は829百万円と前年同期から改善されています。研究開発活動に注力しつつ、経費の適切な管理により、利益率の向上につながっています。
売上・利益の推移
当第3四半期累計期間の売上高は65,969千円となりました。前年同期の3,333千円から大幅に増加しています。また、経常損失は前年同期の1,476,445千円から801,857千円と改善されています。研究開発の進展と経費管理の成果が表れてきており、今後の業績拡大が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期会計期間末の貸借対照表では、総資産が3,782,817千円となり、前事業年度末比800百万円減少しました。主な要因は現金及び預金の減少です。一方、負債は201,230千円と前事業年度末比1百万円増加しています。純資産は3,581,586千円と前事業年度末比802百万円減少しました。
資産の部
流動資産は3,731,372千円で、主な内訳は現金及び預金2,064,243千円、有価証券1,500,000千円です。固定資産は51,444千円で、無形固定資産が主です。総資産は前事業年度比800百万円減少しましたが、依然として健全な財務状況が維持されています。
負債の部
流動負債は201,230千円で、主な内訳は未払金64,907千円、その他116,590千円です。負債は全体としてわずかに増加しただけで、引き続き低水準を維持しています。
純資産の部
純資産は3,581,586千円と、前事業年度末比802百万円減少しました。これは主に四半期純損失の計上による利益剰余金の減少が要因です。資本金は50,000千円、資本剰余金は4,334,352千円となっています。
ROAとROE
第3四半期時点のROAは前年同期比で改善傾向にあり、ROEも維持できる水準にあります。研究開発への投資を継続しつつ、効率的な経営管理により収益性を高めています。今後のアプタマー医薬品の進展により、更なる収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期累計期間のキャッシュ・フローの状況は公表されていませんが、前事業年度では営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスになっています。これは研究開発活動への投資が主な要因ですが、有価証券運用益の計上など、全体としては健全な財務状況を維持できています。
配当の支払額
現時点では株式会社リボミックは配当を行っていません。研究開発に注力しつつ、知的財産の獲得やアプタマー医薬品の製品化を加速していく方針ですが、今後の業績拡大とともに株主への利益還元も検討されると期待されます。
今後の展望
株式会社リボミックは、自社のアプタマー候補薬「umedaptanib pegol」の臨床開発を加速させています。眼科領域での有望な成果を受け、さらなる適応領域の拡大にも期待が高まっています。また、ほかのパイプラインの開発も順調に進捗しており、収益基盤の多様化も視野に入ってきています。今後の業績拡大と株主還元への期待も高まっています。
編集部のまとめ
株式会社リボミックは、アプタマー医薬品開発に特化した研究開発型企業です。主力製品「umedaptanib pegol」の臨床試験が順調に進み、眼科領域での開発が大きく前進しています。また、その他のパイプラインの開発も着実に進んでおり、収益基盤の強化に期待がかかっています。今期の業績は改善傾向にあり、今後の事業展開に大きな期待がかかっています。
株式会社リボミックの決算日や配当についてまとめました。
株式会社リボミックの決算日は3月31日で、第3四半期決算は12月31日です。直近の第3四半期決算では、経常損失が前年同期から大幅に改善されました。一方、配当については現時点では行っていませんが、今後の業績拡大と株主還元に期待が高まっています。