株式会社ヘリオスが公表した四半期決算報告書の内容をご紹介します。株式投資の初心者の方にも分かりやすい解説をしていきます。
企業情報
企業名: 株式会社ヘリオス
証券コード: 45930
決算期: 2024年12月期
株式会社ヘリオスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ヘリオスの決算期は12月期で、四半期決算の報告日は2024年5月13日となっています。
主な事業
株式会社ヘリオスは体性幹細胞再生医薬品分野とiPS細胞に関連する技術を活用した再生医療等製品(iPSC再生医薬品)分野において事業を展開しています。具体的には、脳梗塞急性期や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の治療薬「MultiStem®」の開発や、遺伝子編集技術を用いたナチュラルキラー細胞「eNK®細胞」を用いたがん免疫療法、ユニバーサルドナーセル「UDC」を用いた新たな治療薬の研究などに取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上収益10百万円、営業損失1,049百万円、税引前四半期損失2,511百万円、親会社の所有者に帰属する四半期損失2,424百万円と厳しい結果となりました。
売上・利益の推移
前年同期と比較すると、売上収益は46.6%増加しました。一方で営業損失は888百万円から1,049百万円に拡大し、税引前四半期損失も735百万円から2,511百万円に悪化しています。親会社の所有者に帰属する四半期損失も732百万円から2,424百万円と大幅な赤字となりました。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は16,484百万円、負債合計は12,768百万円、資本合計は3,716百万円となっています。
資産の部
流動資産は前期末比1,447百万円増加の9,130百万円となり、現金及び現金同等物が1,325百万円増加しました。一方、非流動資産は117百万円減少の7,354百万円となっています。
負債の部
流動負債は前期末比1,634百万円増加の6,803百万円となり、その他の金融負債が1,452百万円増加しました。非流動負債は153百万円減少の5,965百万円となっています。
純資産の部
資本合計は前期末比151百万円減少の3,716百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分合計は3,700百万円です。
ROAとROE
当第1四半期連結会計期間末のROAは△14.7%、ROEは△65.4%となっています。業績悪化に伴い、収益性が大幅に低下したことが主な要因です。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは615百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローは368百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは2,211百万円の収入となりました。その結果、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は8,048百万円となっています。
配当の支払額
当第1四半期連結累計期間において、配当の支払は行われていません。
今後の展望
当社は継続的な収益源の確保、既存パイプラインにおける提携先の開拓、コスト削減、資金調達などに取り組み、事業の継続と財務基盤の強化を目指していきます。また、培養上清の活用など新領域への展開にも取り組んでいきます。研究開発の推進と収益性の改善に注力し、企業価値の向上につなげていくことが重要課題となっています。
編集部のまとめ
株式会社ヘリオスは再生医療分野での研究開発に注力しており、脳梗塞急性期やARDSなどの治療薬の開発や、iPS細胞を活用したがん免疫療法、ユニバーサルドナーセルの研究など、先進的なパイプラインを有しています。しかし、当第1四半期は大幅な損失計上となり、財務面での課題が浮き彫りになりました。今後の収益性改善と財務基盤強化に向けた取り組みが注目されます。
株式会社ヘリオスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ヘリオスの決算期は12月期で、四半期決算の報告日は2024年5月13日となっています。当第1四半期は大幅な損失を計上したものの、研究開発に注力し先進的なパイプラインを持っている同社の今後の動向に期待が寄せられます。配当については、当第1四半期は行われていません。