関西ペイント株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告が公開されました。売上高4,222億円、営業利益413億円、純利益539億円と、大幅な増収増益となりました。自動車や工業、建築分野での販売好調や、原材料価格上昇への対応が奏功したようですね。今後の更なる成長に期待が高まります。
企業情報
企業名: 関西ペイント株式会社
証券コード: 46130
決算期: 2023年12月期
関西ペイント株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
関西ペイント株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は12月31日時点の業績を報告しています。毎年2月9日頃に第3四半期の四半期報告書が提出されます。
主な事業
関西ペイント株式会社は国内外で塗料の製造・販売を行う大手化学メーカーです。自動車用塗料、工業用塗料、建築用塗料などを主力製品としています。特に自動車分野では国内外の完成車メーカーとの取引が強く、自動車業界のニーズに合わせた製品開発を行っています。近年は成長が期待されるアジア市場を中心に事業を拡大しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高4,222億円(前年同期比10.3%増)、営業利益413億円(同71.3%増)、純利益539億円(同221.3%増)と大幅な増収増益となりました。主力の自動車塗料や工業塗料分野で需要が堅調に推移し、販売価格の改善やコスト削減の取り組みにより、営業利益率は9.8%と高水準を確保できました。
売上・利益の推移
関西ペイントは、長期的に見ると安定した業績を維持しています。過去3年間の売上高は3,800億円前後で推移し、営業利益は240億円前後でした。今期は原材料高騰の影響を受けつつも、販売価格の改善や原価低減に努めたことで、大幅な増益となっています。今後もグローバル市場での事業拡大が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
関西ペイントの2023年12月期第3四半期末の連結貸借対照表では、総資産683,333百万円、負債295,614百万円、純資産396,718百万円となっています。前期末比で、資産は増加、負債は減少、純資産は大幅に増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が372,265百万円、固定資産が346,067百万円となっています。流動資産は前期末比5.5%増加し、主に受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものです。固定資産は1.7%減少しましたが、有形固定資産や無形固定資産が増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が234,214百万円、固定負債が52,400百万円となっています。流動負債が前期末比11.7%減少しており、主に短期借入金の減少によるものです。
純資産の部
純資産の部では、396,718百万円となっています。前期末比12.4%増加しており、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加や、自己株式の消却などによるものです。
ROAとROE
関西ペイントのROA(総資産利益率)は6.8%、ROE(自己資本利益率)は14.8%となっています。前年同期に比べROAは4.1ポイント、ROEは7.5ポイント上昇しており、資産効率や資本効率が大幅に改善されています。これは、売上の増加と利益率の向上による収益性の改善が寄与しています。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは156億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは69億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは188億円の支出となっています。手元資金の確保と有利子負債の削減が進んでいる様子が伺えます。
配当の支払額
関西ペイントは、第2四半期末と期末の年2回、配当を実施しています。第3四半期では、1株当たり18円の中間配当を行っています。前年同期の15円から3円増配されており、株主還元の強化に取り組んでいます。
今後の展望
関西ペイントは、第17次中期経営計画の最終年度である2024年度に、連結売上高5,500億円、連結EBITDA850億円、ROE13%超を目標としています。自動車産業のニーズに合わせた製品開発や、アジア地域での事業拡大などに注力することで、さらなる成長が期待されます。変化の激しい市場環境の中、同社の戦略に注目が集まります。
編集部のまとめ
関西ペイントの2023年12月期第3四半期決算は、前年同期比で大幅な増収増益となりました。自動車塗料や工業塗料の販売が好調に推移し、原材料価格上昇への対応もできたことで、営業利益率9.8%と高水準を確保できています。事業基盤の強化と収益力の向上が進んでおり、今後の更なる成長が期待されます。
関西ペイント株式会社の決算日や配当についてまとめました。
関西ペイント株式会社の決算は3月31日が期末となり、2月9日頃に第3四半期の四半期報告書が提出されます。配当は年2回(第2四半期末、期末)行っており、今期の第2四半期では1株当たり18円の中間配当を実施しました。引き続き株主還元の強化にも注力していく方針のようです。