ナトコ株式会社の2023年11月から2024年4月までの第2四半期決算報告についてご紹介します。ナトコは塗料、ファインケミカル、蒸留といった事業を展開しており、売上高は前年同期比わずかな減少でしたが、経常利益は大幅に増加しました。今後の展望も明るく、企業の健全な成長が期待できそうです。
企業情報
企業名: ナトコ株式会社
証券コード: E00915
決算期: 10月31日
ナトコ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ナトコ株式会社の決算日は10月31日です。そのため、本四半期決算は2023年11月1日から2024年4月30日までの決算となります。
主な事業
ナトコ株式会社は、塗料事業、ファインケミカル事業、蒸留事業の3つの事業を展開しています。塗料事業では金属用塗料や建材用塗料を提供し、ファインケミカル事業ではコーティング剤の製造、蒸留事業では溶剤の回収・精製を手がけています。これらの事業を通じて、表面処理に関する幅広いソリューションを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の売上高は9,699百万円と前年同期比0.9%減少しました。一方、経常利益は542百万円と前年同期比39.3%増加し、親会社株主に帰属する四半期純利益は367百万円と65.1%の大幅な増益となりました。これにより、営業利益率は4.2%、経常利益率は5.6%と、前年同期と比べても高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
ナトコの直近3期の売上高推移をみると、2022年10月期は20,164百万円、2023年10月期第2四半期は9,784百万円、2024年10月期第2四半期は9,699百万円となっています。一方、経常利益は2022年10月期が644百万円、2023年10月期第2四半期が389百万円、2024年10月期第2四半期が542百万円と推移しており、利益面では改善傾向にあります。
四半期連結貸借対照表について
ナトコの2024年4月30日時点の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は28,844百万円となっています。前期末比では3百万円の増加にとどまっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が10,183百万円と大幅に増加しており、一方で受取手形及び売掛金が4,875百万円と減少しています。また、機械装置及び運搬具(純額)が1,427百万円と減少しました。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が3,627百万円と減少しています。また、役員退職慰労引当金が87百万円と大幅に減少しました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が17,156百万円、自己資本比率が80.3%となっており、健全な財務体質を維持しています。
ROAとROE
ROAは前年同期の4.0%から3.9%に、ROEは前年同期の5.1%から4.7%にそれぞれ若干減少しました。これは売上高の減少による影響が主な要因と考えられます。しかし、依然として良好な水準を維持しており、企業の収益力が高いことがうかがえます。
キャッシュフロー
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが878百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが166百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが225百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は6,666百万円と高水準を維持しています。
配当の支払額
ナトコ株式会社は年2回の配当を行っており、当第2四半期決算では中間配当として1株当たり30円を実施しました。配当性向は約80%と高水準となっています。今後も株主還元を重視した経営を続けていくと考えられます。
今後の展望
ナトコ株式会社は「あらゆる表面のリノベーション&イノベーションカンパニー」を目指しており、環境対応、高品質・高機能・高意匠性の製品開発を通じて事業領域の拡大と収益力の向上を図っています。中期的には売上高2,300億円、営業利益率10%を目標としており、今後も持続的な成長が期待できそうです。
編集部のまとめ
ナトコ株式会社の2023年11月から2024年4月までの第2四半期決算は、売上高は若干減少したものの、経常利益や純利益が大幅に増加するなど、健全な業績を残すことができました。安定した経営基盤と高い収益力を有しており、今後も事業の拡大と収益の向上が期待できる企業です。株主還元にも積極的に取り組んでおり、投資家にとっても魅力的な企業と言えるでしょう。
ナトコ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ナトコ株式会社の決算日は10月31日で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を実施しています。今期の中間配当は1株当たり30円と高水準となっており、株主還元に積極的な企業といえます。今後も安定した業績を維持し、株主の期待に応えていくことが期待されます。