エスケー化研株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書が公開されました。この決算報告を分析してみたところ、同社は売上高や利益が前年同期比で大幅に増加したことが分かりました。製品価格の値上げが影響し、収益性が大きく改善したようです。今後も新たな製品の開発や拡販に注力し、さらなる飛躍を目指していくと良さそうですね。
企業情報
企業名: エスケー化研株式会社
証券コード: 46280
決算期: 3月期
エスケー化研株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
エスケー化研株式会社の決算期は3月期です。第3四半期決算の内容が2023年12月31日時点のものとなっています。
主な事業
エスケー化研株式会社は、建築仕上塗材や耐火断熱材、各種化成品などを製造・販売する総合建築塗料メーカーです。主力の建築仕上塗材事業では、超耐久性塗料や省エネタイプの遮熱塗料など、高機能な製品の開発に力を入れています。また、都市部の再開発案件で需要が高まっている耐火断熱材事業も好調に推移しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高778億72百万円、営業利益95億72百万円と前年同期比でそれぞれ7.9%、26.1%の増加となりました。製品価格の値上げが功を奏し、営業利益率は12.3%と大幅に改善しています。収益性の向上が進んでいることが分かります。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、売上高は955億80百万円、978億72百万円、778億72百万円と概ね横ばいで推移しています。一方で、利益面では経常利益が128億3百万円、124億25百万円、99億19百万円と増減がありましたが、製品価格改定の効果で直近の第3四半期は大幅な増益となりました。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は、総資産が1,791億43百万円と前期末に比べて6.0%増加しました。負債は289億88百万円と3.3%の増加にとどまり、純資産は1,501億55百万円と6.5%の増加となりました。自己資本比率は83.8%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,011億8百万円、受取手形及び売掛金が189億71百万円、原材料及び貯蔵品が47億96百万円となっています。流動性の高い資産が多く、財務基盤は安定しているといえます。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が103億24百万円、その他の流動負債が115億64百万円となっています。有利子負債は30億円と低水準で、財務リスクは小さいと言えます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が1,494億2百万円と着実に積み上がっています。また、為替換算調整勘定が43億77百万円と大幅に増加しており、海外事業の貢献も高まっています。
ROAとROE
ROAは直近の第3四半期で7.0%と前年同期比で1.3ポイント改善しました。また、ROEも7.9%と1.5ポイント上昇しています。製品価格の値上げにより収益性が高まり、資本効率も改善傾向にあるといえます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが106億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが85億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが4億円の支出となりました。現金及び現金同等物の期末残高は575億67百万円と、十分な手許流動性を確保しています。
配当の支払額
当期の年間配当金は1株当たり400円を予定しています。前期と同額の配当を維持しており、株主還元にも力を入れています。
今後の展望
今後の事業環境については、リニューアル需要やオフィス、物流施設などの新築需要は堅調に推移するものの、個人消費の先行き不透明感から戸建住宅市場は弱含みが予想されます。そのような中、同社は新製品の開発や拡販に注力し、企業価値の向上に取り組んでいくと述べています。
編集部のまとめ
エスケー化研株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高や利益が前年同期を大幅に上回る好結果となりました。製品価格の値上げが奏功し、収益性が改善しています。今後も新製品の投入やコスト管理の徹底など、しっかりとした経営戦略を描いていくことが重要でしょう。株主還元も安定して行っており、投資家の注目も集まりそうですね。
エスケー化研株式会社の決算日や配当についてまとめました。
エスケー化研株式会社の決算期は3月期で、第3四半期決算の内容が2023年12月31日時点のものとなっています。配当については、年間で1株当たり400円を予定しており、株主還元にも力を入れています。今後の業績にも期待が高まりそうです。