大伸化学株式会社の第3四半期決算は順調に推移しているようですね。売上高は前年同期比で6.0%減と減収となりましたが、利益率の改善や事業の効率化に取り組んでいることが分かります。また、財務体質も強化され、安定した経営基盤を築いているようです。今後も新規需要の開拓や原価管理の強化に注力し、企業価値の向上につなげていくことが期待されます。
企業情報
企業名: 大伸化学株式会社
証券コード: 46290
決算期: 3月期
大伸化学株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大伸化学株式会社の決算期は3月期で、決算日は3月31日です。 第4四半期の決算は通常5月頃に発表されています。
主な事業
大伸化学株式会社は、化学品事業を主な事業としています。主力製品には、ラッカーシンナー、合成樹脂塗料用シンナー、洗浄用シンナー、印刷用溶剤などがあり、幅広い用途で使用されています。また、単一溶剤類なども取り扱っており、顧客ニーズに合わせた製品開発に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が246億74百万円(前年同期比6.0%減)と減収となりましたが、営業利益は5億83百万円(同41.3%減)、経常利益は6億71百万円(同35.1%減)と減益となっています。利益率も低下しているものの、効率的な原材料購入や新規需要の開拓に努めた結果、一定の収益力を維持できています。
売上・利益の推移
最近の3年間の業績を見ると、売上高は244億円前後で推移しており、収益基盤が安定しています。一方で、利益は近年減少傾向にあり、原材料価格の上昇や運送費の高騰などが影響しているようです。今後は収益力の向上に向けて、更なる原価管理の強化や新分野への挑戦が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
大伸化学株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産総額は247億74百万円と前期末比3億81百万円増加しています。負債総額は90億42百万円と増加し、純資産は157億31百万円となっています。財務体質は安定的に推移しており、今後の事業展開に向けて十分な財務基盤を築いているといえます。
資産の部
資産の部では、受取手形及び売掛金の増加や電子記録債権の増加などが主な変動要因となっています。一方で現金及び預金が減少しています。総じて事業活動に必要な資産が適切に確保されているようです。
負債の部
負債の部では、買掛金の増加や電子記録債務の増加、短期借入金の増加などが主な変動要因となっています。一方で未払法人税等が減少しています。負債管理も適切に行われているといえます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金の増加などにより、157億31百万円と前期末比2億89百万円増加しています。自己資本比率も高水準の63.5%を維持しており、健全な財務体質を維持しているといえます。
ROAとROE
大伸化学株式会社の収益性を示すROA(総資産経常利益率)は直近3年で8%前後で推移しており、一定の収益力を維持できています。一方で、ROE(自己資本当期純利益率)は近年低下傾向にあり、4%台と収益性の改善が課題となっています。今後は収益力の向上と投資効率の改善に取り組むことが重要と考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローは21億92百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは2億97百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは15億38百万円の支出となっています。現金及び現金同等物の期末残高は51億62百万円と前期末比5億43百万円の減少となりました。安定した運転資金と投資余力を確保できる状況にあります。
配当の支払額
当社は株主還元策として配当を行っています。直近の2023年6月の定時株主総会で、1株当たり40円の期末配当が決議されました。過去3年間の配当金実績は、1株当たり32円、40円、40円と安定して推移しており、株主の皆様への利益還元に努めています。
今後の展望
大伸化学株式会社は、化学品事業を中心に収益の維持と向上に取り組んでいきます。原材料価格の高騰や為替変動などの課題に対し、原価管理の強化や新分野への参入などで対応していく方針です。さらに、財務体質の改善や投資効率の向上にも注力し、持続的な成長と企業価値の向上を目指していくと考えられます。
編集部のまとめ
大伸化学株式会社の第3四半期決算は、売上高が減収となったものの、利益面でも一定の水準を維持できています。財務体質も安定しており、今後の事業展開に向けた基盤が着実に整備されつつあると評価できます。原材料価格の高騰など、経営環境の変化に柔軟に対応しながら、収益力の向上と株主還元の充実に取り組むことが期待されます。
大伸化学株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大伸化学株式会社の決算日は3月31日で、第4四半期の決算は通常5月頃に発表されています。また、株主還元策として、直近では1株当たり40円の期末配当が支払われています。今後も安定した収益基盤の構築と、株主の皆様への適切な利益還元に取り組んでいくことが期待されます。