オリジナル設計株式会社は、上水道や下水道のインフラ整備に関するコンサルタント業務を行っている会社です。急速に進む上下水道施設の老朽化や耐震化の遅れ、人口減少による料金収入の減少など、同社の事業領域にはニーズが高まっています。直近の決算では、受注高、完成業務高、利益ともに前年同期を上回り、順調な業績推移が確認できました。特に上水道分野でのアセットマネジメント関連業務や下水道の安全・環境対策に注力し、着実に成長を遂げています。今後も同社の技術力と顧客サービスに期待が高まりそうです。
企業情報
企業名: オリジナル設計株式会社
証券コード: E04955
決算期: 12月期
オリジナル設計株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
オリジナル設計株式会社の決算日は12月31日です。決算発表は毎年3月に行われ、四半期報告書の提出は5月に行われます。
主な事業
オリジナル設計株式会社は、上水道や下水道といった社会インフラの整備・管理に関するコンサルタント業務を中心に事業を展開しています。具体的には、施設の設計・計画、アセットマネジメント、施設運営支援、耐震化対策など、インフラ整備に関わる幅広いサービスを提供しています。近年は老朽化が進む上下水道施設の更新やグリーン化への取り組みなどにも注力しています。
今期の業績と利益率は?
当期の業績は、受注高8億5千万円(前年同期比22.9%増)、完成業務高23億9千7百万円(前年同期比12.0%増)、営業利益6億6百万円(前年同期比22.3%増)、経常利益6億1千1百万円(前年同期比21.8%増)と、主要指標がいずれも前年同期を上回る順調な推移となりました。利益率も経常利益率25.5%と高水準を維持しており、同社の高い技術力と効率的な事業運営が評価されています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移をみると、完成業務高は前年比12.0%増の23億9千7百万円と順調に増加しています。利益面では営業利益が前年比22.3%増の6億6百万円、経常利益が前年比21.8%増の6億1千1百万円と、着実な増益基調にあります。同社のコアビジネスであるインフラコンサルティングが好調に推移していることがうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
同社の財務体質をみると、流動比率402.5%、自己資本比率78.5%と、高い財務健全性を維持しています。現金預金は過去最高水準の41億4千5百万円を計上し、手元流動性も十分といえます。一方で受注物件の増加に伴い未成業務受入金が増加した一方で、業務未払金の増加にも注目が必要でしょう。
資産の部
総資産は前期末比9.2%増の86億8百万円となりました。流動資産は71億4百万円と前期末比8.4%増加しており、現金預金の増加が主因です。固定資産は15億3百万円と前期末比13.0%の増加となっています。
負債の部
負債合計は前期末比37.3%増の18億5千2百万円となりました。流動負債は17億6千万円と前期末比36.1%増加しており、未成業務受入金の増加が主因です。一方、固定負債は9千1百万円と前期末比7.9%減少しています。
純資産の部
純資産合計は前期末比4.1%増の67億5千6百万円となりました。自己資本比率は78.5%と極めて健全な水準を維持しています。利益剰余金が増加したことが主な要因です。
ROAとROE
同社のROAは直近12.3%、ROEは9.6%となっています。いずれも高水準の収益性を示しています。ROAの高さは、同社の資産効率の良さを表しており、ROEの高さは株主への収益還元力の高さを示しています。同社は社会インフラ分野で高い技術力を発揮し、他社に対する競争優位性を確立していることが、これらの指標の高水準につながっているといえます。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフローは堅調に推移しています。営業活動によるキャッシュフローは、受注高の増加と回収業務代金の増加により、前年同期比で大幅に改善しています。一方で投資活動によるキャッシュフローは、有価証券の購入などにより支出が増加しました。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いにより減少しています。全体として、手元流動性の確保に一定の成功を収めていると評価できます。
配当の支払額
同社は株主への安定的な利益還元を重視しており、過去3年間、1株当たり年32円の配当を継続しています。当期の配当総額は1億9千万円で、配当性向は約47%となっています。今後も、堅調な業績推移に合わせ、株主への積極的な利益還元を続けていくことが期待されます。
今後の展望
同社の事業領域である上下水道インフラは、経年劣化や耐震化の遅れ、人口減少などの課題に直面しており、同社の技術力と提案力が高く評価されることが見込まれます。特にアセットマネジメントや耐震化、グリーン化への取り組みに注力し、持続可能な社会インフラ整備に貢献していく方針です。また、官民連携による海外展開の強化にも期待が高まっています。今後も同社の安定的な成長が見込まれるでしょう。
編集部のまとめ
オリジナル設計株式会社は、上下水道インフラ整備のコンサルタントとして、高い技術力と提案力を誇っており、老朽化や耐震化といった課題に対して、積極的な事業展開を行っています。直近の決算では、受注高、完成業務高、利益ともに前年同期を上回る順調な業績を記録しており、今後の成長が期待されます。同社は、堅実な財務体質と安定的な配当政策も評価されるべき点です。老朽化が進むインフラ整備の需要が高まる中、同社の存在感はますます高まるものと考えられます。
オリジナル設計株式会社の決算日や配当についてまとめました。
オリジナル設計株式会社の決算日は12月31日で、決算発表は毎年3月に行われます。また、同社は株主への利益還元を重視しており、過去3年間、1株当たり年32円の配当を継続しています。今後も、同社の安定した業績を背景に、株主への積極的な配当が期待されます。