こんにちは。株式会社アール・エス・シーの決算報告について分析してみました。アール・エス・シーは、建物総合管理サービス事業と人材サービス事業を主力にしている会社です。今期の決算は好調で、売上高が大幅に増加し、経常利益も52.2%増加しました。また、投資有価証券の売却益も計上されたことで、親会社株主に帰属する四半期純利益も94.3%増加しています。自己資本比率も高水準を維持しているなど、健全な財務体質を示しています。今後も設備投資や人材確保の強化などにより、業績の向上が期待できそうです。
企業情報
企業名: 株式会社アール・エス・シー
証券コード: E04978
決算期: 3月
株式会社アール・エス・シーの決算日・決算時期(スケジュール)は?
アール・エス・シーの決算期は3月で、毎年3月31日が決算日となっています。第3四半期の決算報告書は、2024年2月9日に公表されています。
主な事業
アール・エス・シーは、建物総合管理サービス事業と人材サービス事業を行っています。建物総合管理サービス事業では、オフィスビルや商業施設などの清掃、設備管理、工事などを手掛けています。人材サービス事業では、イベントや施設の案内、事務職の派遣などのサービスを提供しています。これらの事業を通じて、施設の快適な運営をサポートしています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は好調で、売上高が前年同期比で34.4%増加しています。利益面では、経常利益が52.2%増加し、親会社株主に帰属する四半期純利益が94.3%増加しています。セグメント別では、建物総合管理サービス事業の売上高が大幅に増加し、利益率も向上しています。一方で、人材サービス事業は売上高が減少し、利益率も低下しています。
売上・利益の推移
アール・エス・シーの最近3年間の売上高は、2023年3月期が60.8億円、2022年3月期が45.3億円、2021年3月期が43.5億円と順調に増加しています。経常利益も2023年3月期が2.8億円、2022年3月期が1.8億円、2021年3月期が1.2億円と着実に増加しています。業績は好調に推移しているといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
アール・エス・シーの2023年12月末の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が415.3億円、負債合計が212.1億円、純資産合計が203.0億円となっています。流動資産は288.4億円で、主な内訳は現金及び預金が175.9億円、受取手形及び売掛金が107.6億円などです。固定資産は126.8億円で、主な内訳は有形固定資産が48.8億円、投資有価証券が14.2億円などです。負債では、支払手形及び買掛金が44.5億円、短期借入金が6.9億円、長期借入金が29.7億円などとなっています。
資産の部
アール・エス・シーの資産は415.3億円と前期末より減少しています。流動資産が288.4億円と約7割を占めており、現金及び預金が175.9億円と大きな割合を占めています。一方、固定資産は126.8億円で、有形固定資産が48.8億円、投資有価証券が14.2億円などが主な内訳となっています。
負債の部
負債合計は212.1億円となっており、前期末より減少しています。流動負債が116.5億円で、支払手形及び買掛金が44.5億円、未払費用が35.0億円などが主な内訳です。固定負債は95.6億円で、長期借入金が29.7億円などが主な内訳となっています。
純資産の部
純資産合計は203.0億円と、前期末から増加しています。資本金が30.2億円、利益剰余金が143.9億円などが主な内訳です。自己資本比率は48.9%と高水準を維持しており、財務体質は健全であるといえます。
ROAとROE
アール・エス・シーのROA(総資産利益率)は前期の4.2%から当期4.8%に上昇しています。これは税引前当期純利益の増加によるものです。一方で、ROE(自己資本利益率)は前期の9.2%から当期10.4%と上昇しており、自己資本の効率的な活用がなされていることがわかります。今後も事業の拡大とともに、収益性の向上が期待できそうです。
キャッシュフロー
アール・エス・シーのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは前期より増加しており、堅調な収益力を示しています。一方で、投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、設備投資や M&A など、成長に向けた投資を行っていることがわかります。財務活動によるキャッシュフローもマイナスとなっているため、借入金の返済や配当金の支払いなどにも資金が充当されていると考えられます。全体としては、安定した事業活動と成長投資のバランスが取れていると評価できるでしょう。
配当の支払額
アール・エス・シーの配当については、2023年6月期は1株当たり10円、2023年9月期は7円と、前年同期と比べ増配となっています。配当性向は25.6%となっており、株主還元も適切に行われていると言えます。今後も安定的な配当が期待できそうです。
今後の展望
アール・エス・シーは、建物総合管理サービス事業と人材サービス事業の強化を図っていく方針です。建物総合管理サービス事業では、オフィスビルやショッピングモールなどの大型物件の受注拡大に取り組むとともに、IoTやAIを活用したサービスの提供にも注力していきます。人材サービス事業では、イベントなどの臨時案件の獲得に加え、IT技術者の派遣強化などに努めていきます。今後も、トータルソリューションプロバイダーとしての地位を確立し、更なる成長が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
アール・エス・シーの決算は好調で、建物総合管理サービス事業の好調な業績が前年同期比で大幅な増収増益を実現しました。人材サービス事業の低調さはあるものの、全体としては健全な経営状態にあると評価できます。また、財務体質も強く、安定した配当も継続していることから、株主還元にも配慮した企業運営がなされていると言えます。今後も、IoTやAIなどの技術を活用したサービスの拡充や、M&Aを活用した事業の拡大などに期待が高まるでしょう。
株式会社アール・エス・シーの決算日や配当についてまとめました。
アール・エス・シーの決算期は3月で、毎年3月31日が決算日となっています。直近の決算では、売上高60.9億円、経常利益2.8億円と好調な業績を達成しました。配当金も前年同期比増配となっており、株主還元にも力を入れています。今後も事業の拡大と収益力の向上に期待が持てる企業といえるでしょう。