株式会社トーセの2024年5月期第3四半期の決算報告が発表されました。売上高は32億43百万円と前年同期比で27.6%減少したものの、キャッシュフローは安定しており、今後の成長にも期待が持てそうです。IT業界をリードする同社の決算内容や今後の展望について、ご紹介していきます。
企業情報
企業名: 株式会社トーセ
証券コード: 47280
決算期: 8月
株式会社トーセの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社トーセの決算は8月期となっています。第3四半期会計期間は2024年3月1日から2024年5月31日までの3ヶ月間となります。
主な事業
株式会社トーセは、デジタルエンタテインメント事業と、その他事業を展開しています。デジタルエンタテインメント事業では、ゲームソフトやモバイルコンテンツの開発・制作を手掛けており、その他事業ではSI事業や家庭用カラオケ楽曲配信などを行っています。特にゲームソフト開発が同社の主力事業となっています。
今期の業績と利益率は?
当期の業績は、売上高が32億43百万円と前年同期比で27.6%減少しました。これは、ゲームソフト関連で開発案件の中止や遅延が発生したことが主な要因です。一方で、利益面では営業損失が5億99百万円、経常損失が5億80百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失が3億67百万円と大きな赤字となりました。
売上・利益の推移
過去3期の売上高は、57億83百万円→54億78百万円→32億43百万円と減少傾向にあります。利益も第44期に営業利益4億47百万円を計上していましたが、第45期第3四半期では営業損失5億99百万円と大幅な悪化となっています。これはゲームソフト開発案件の中止や遅延による影響が大きかったためです。
四半期連結貸借対照表について
同社の財政状態を示す四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は71億68百万円と前期末から4億57百万円減少しています。一方で、負債は11億97百万円と前期末から1億32百万円増加しています。純資産は59億71百万円と前期末から5億89百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が15億93百万円と減少した一方で、売掛金及び契約資産が18億27百万円に増加しています。また、仕掛品が2億58百万円と増加しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が1億46百万円、受注損失引当金が2億89百万円と増加しています。一方で、未払法人税等が1億円減少しました。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純損失3億67百万円を計上したことで、利益剰余金が減少しています。また、その他有価証券評価差額金が4億44百万円減少しました。
ROAとROE
同社のROAは前年同期の10.4%から当期は▲8.1%と大幅に低下しました。これは、営業損失の計上により当期純利益が減少したためです。また、ROEは前年同期の6.2%から当期は▲6.1%と同様に大幅な悪化となりました。これらの指標は今後の業績改善に期待がかかっています。
キャッシュフロー
キャッシュフローについては、当第3四半期連結累計期間で減少しているものの、現金及び預金が15億93百万円と十分な水準を維持しており、今後の事業展開に問題はないと考えられます。今後の業績改善に向けた新たな取り組みも期待されます。
配当の支払額
株式会社トーセは、中間配当金として1株当たり12.5円を支払っています。通期の配当予想は未定ですが、安定した配当性向の維持に努めていく方針です。
今後の展望
株式会社トーセは、デジタルエンタテインメント事業を中心に、新規ゲーム開発や既存ソフトの育成に注力していきます。また、モバイルコンテンツ関連やSI事業の強化にも取り組み、収益の多角化を図るとともに、コスト管理の徹底によって業績の回復を目指します。株主還元についても、安定した配当の継続を目指します。
編集部のまとめ
株式会社トーセは、ゲームソフト開発の不採算案件の影響で大きな損失を計上しましたが、キャッシュフローは健全に保たれています。今後は、モバイルやSIなど新分野の強化と、コスト管理の徹底により業績の回復を目指します。株主還元についても安定配当の維持に努めるなど、長期的な企業価値の向上に取り組んでいきます。
株式会社トーセの決算日や配当についてまとめました。
株式会社トーセの決算期は8月期で、第3四半期会計期間は2024年3月1日から2024年5月31日までの3ヶ月間となります。また、同社は中間配当金として1株当たり12.5円を支払っています。今後の業績改善と配当の継続に期待が高まっています。