大手オートオークション会社のユー・エス・エスの決算報告をお届けします。同社は中古車の売買、リサイクルなど自動車関連事業を中心に事業展開しており、安定した収益を上げています。直近の第3四半期では売上高71,514百万円、営業利益35,744百万円と大幅な増収増益となりました。自動車業界の景気回復に伴い、オークション、中古車買取販売、リサイクル事業が好調に推移しています。同社の業績は好調を維持しており、今後も安定した収益が期待できそうですね。
企業情報
企業名: 株式会社ユー・エス・エス
証券コード: 47320
決算期: 3月期
株式会社ユー・エス・エスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
ユー・エス・エスの決算期は3月期で、通常4月1日から翌年3月31日までの1年間となっています。具体的な決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日となっています。
主な事業
ユー・エス・エスの主な事業は、自動車関連事業です。具体的には、オートオークション事業、中古自動車買取販売事業、リサイクル事業などを展開しています。オートオークション事業では中古車の売買を仲介しており、中古自動車買取販売事業では「ラビット」ブランドで中古車販売店を運営しています。さらに、廃車となった自動車の解体・再資源化などのリサイクル事業も手がけています。
今期の業績と利益率は?
ユー・エス・エスの2023年3月期第3四半期の業績は大変好調で、売上高71,514百万円、営業利益35,744百万円と前年同期比で2桁増収増益を達成しました。特にオートオークション事業の好調が業績を牽引しています。利益面でも営業利益率が50%超と非常に高い水準を維持しており、同社の事業構造の強さが窺えます。
売上・利益の推移
ユー・エス・エスの直近3年間の売上高と利益の推移をみると、売上高は2023年3月期第3四半期で71,514百万円と前年同期比11.0%増加しています。営業利益も35,744百万円と高水準を維持しており、安定した収益力を示しています。自動車業界全体の回復に伴い、同社の業績も好調に推移しているといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
ユー・エス・エスの2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表をみると、資産合計が222,057百万円となっています。前期末比20,295百万円の減少となりましたが、これは主に現金及び預金の減少によるものです。一方、負債合計は31,635百万円と前期末比16,562百万円減少しており、オークション借勘定の減少などが主な要因です。純資産合計は190,421百万円と健全な財務体質を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が80,943百万円、オークション貸勘定が4,172百万円となっています。前期末に比べ現金及び預金が11,749百万円減少し、オークション貸勘定も9,141百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、オークション借勘定が10,879百万円と大きな残高となっています。前期末に比べ11,716百万円減少しています。また、未払法人税等は4,460百万円と前期末比3,404百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が187,783百万円と高水準を維持しています。一方で、自己株式が23,344百万円と大きな残高となっています。これは主に2023年6月に実施したファシリティ型自己株式取得によるものです。
ROAとROE
ユー・エス・エスの直近3年のROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)の推移を見ると、両指標ともに高水準を維持しています。ROAは直近第3四半期で16.3%と非常に高く、自動車関連事業の高収益性が窺えます。一方のROEは12.7%と、資本効率の高さも確認できます。同社の強固な収益基盤と効率的な経営が支えとなっているといえるでしょう。
キャッシュフロー
ユー・エス・エスの2023年3月期第3四半期のキャッシュ・フローをみると、営業活動によるキャッシュ・フローは18,158百万円の収入となっています。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローは28,052百万円の支出と大きな支出超過となっているのは、主に自己株式取得によるものです。全体としては現金及び現金同等物が74,443百万円と手元流動性を厚く確保しています。
配当の支払額
ユー・エス・エスは株主還元として積極的に配当を行っています。2023年3月期第3四半期では、中間配当として1株当たり34.70円の配当を実施しており、年間配当予想は67.50円となっています。配当性向は50%台と高水準を維持しており、株主還元の充実が特徴といえます。
今後の展望
ユー・エス・エスは中古車流通や自動車リサイクル分野において、引き続き高収益を維持できると考えられます。自動車販売の回復基調が続く中で、同社のオークション事業やリサイクル事業が堅調に推移することが期待されます。また、中古車買取販売事業では「ラビット」店舗の拡大にも注力しており、安定的な収益の柱となっていくと見られます。今後も中核事業の強化と新規事業の育成により、企業価値の向上を目指していくと考えられます。
編集部のまとめ
ユー・エス・エスは、自動車関連事業を中心に高収益を維持している企業です。オートオークション事業やリサイクル事業が好調で、直近の第3四半期では大幅な増収増益を達成しています。高い収益性と安定した財務基盤を背景に、株主還元にも積極的に取り組んでいます。自動車業界の回復基調を受け、今後も安定成長が期待できる企業と言えるでしょう。
株式会社ユー・エス・エスの決算日や配当についてまとめました。
ユー・エス・エスの決算期は3月期で、毎年3月31日が決算日となっています。また、株主還元として中間配当と期末配当の年2回、配当を行っています。直近では1株当たり34.70円の中間配当を実施しており、通期では1株当たり67.50円の配当を予想しています。安定的な収益力と株主還元の充実が同社の特徴と言えます。