株式会社CIJの決算報告を見てみると、好調な業績が伺えます。システム開発事業が堅調に推移し、売上高は12,693百万円と前年同期比13.3%の増収となりました。また、経常利益は1,037百万円と7.1%の増益となっています。この背景には、公共分野や製造分野の受注が順調に推移したことや、2023年7月にグループ入りした日伸ソフトウエア株式会社の寄与があります。
企業情報
企業名: 株式会社CIJ
証券コード: 48260
決算期: 2023年6月期
株式会社CIJの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社CIJの決算日は6月30日です。四半期報告書は年4回提出されており、2023年2月14日に第2四半期の決算報告がなされています。
主な事業
株式会社CIJは、システム開発及びシステム開発に関連するサービスを提供する企業です。大手企業を中心に、公共分野、製造分野、情報・通信分野などの顧客に対して、システム開発、コンサルテーション、パッケージ・インテグレーションなどのサービスを提供しています。また、ホテル・旅館向けシステムなどの自社製品の開発・販売も行っています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高が12,693百万円と前年同期比13.3%の増収、経常利益は1,037百万円と7.1%の増益となりました。利益率は、経常利益率が8.2%と高水準を維持しています。これは、主力のシステム開発事業が堅調に推移したことに加え、日伸ソフトウエア株式会社のグループ入りによる寄与が業績を押し上げた結果です。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と経常利益の推移を見ると、売上高は22,859百万円→12,693百万円と順調に増加しています。一方、経常利益は1,839百万円→1,037百万円と同様に増加基調にあります。このように、CIJは安定的な業績を維持しながら、着実に成長を遂げてきたことがわかります。
四半期連結貸借対照表について
CIJの直近の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は18,176百万円と前期末比4.0%の増加となっています。主な増加要因は、投資有価証券や子会社株式の取得によるのれんの増加です。一方、負債合計は3,929百万円と前期末比8.1%の増加となっていますが、自己資本比率は78.4%と高水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が13,751百万円と前期末比4.9%の減少となった一方で、固定資産は4,424百万円と26.7%の増加となっています。この背景には、現金及び預金の減少と、日伸ソフトウエア株式会社のグループ入りによるのれんの増加があります。
負債の部
負債の部では、流動負債が3,868百万円と前期末比8.3%の増加、固定負債は61百万円とほぼ横ばいとなっています。流動負債の増加は、未払法人税等の増加が主な要因です。
純資産の部
純資産の部は14,246百万円と前期末比0.8%の増加となりました。これは、利益剰余金の増加によるものです。自己資本比率は78.4%と高い水準を維持しており、財務健全性が高いことがわかります。
ROAとROE
CIJのROAは5.7%、ROEは4.7%となっています。前年同期と比べてROAは0.5ポイント増加、ROEは0.4ポイント増加しており、順調に収益性が改善されています。これは、主力のシステム開発事業が堅調に推移したことや、コスト管理の徹底によって利益率が高まったことが要因です。
キャッシュフロー
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが65百万円の支出、投資活動による422百万円の支出、財務活動による743百万円の支出となりました。主な要因は、売上債権の増加や子会社株式の取得、配当金の支払いです。この結果、現金及び現金同等物の残高は7,952百万円となっています。
配当の支払額
CIJは、株主への利益還元を重視しており、1株当たり年間配当金は28円を予定しています。前期の1株当たり年間配当金は26円だったことから、2円の増配となります。この配当水準は、業績と株価動向を勘案した上で決定されたものです。
今後の展望
CIJは、中期経営計画「Acceleration of growth to 50th」の最終年度を迎え、2024年6月期に売上高230億円、営業利益17億円の達成を目指しています。その実現に向けて、事業環境の変化に適応しつつ、DXやクラウド化など新領域への挑戦、特化型SE の育成、サステナビリティ活動の強化に取り組んでいきます。また、日伸ソフトウエア株式会社のグループ入りによるシナジー効果の発揮も期待されます。
編集部のまとめ
株式会社CIJは、システム開発を中心に安定した業績を維持しながら、着実に成長を遂げてきた企業です。当期も売上高、経常利益ともに増収増益を達成し、ROAやROEも改善するなど、収益性の向上も図られています。今後は、DXやクラウド化などの新規分野への展開や、M&Aを活用したさらなる事業拡大が期待されます。株主還元面でも、増配に踏み切っているなど、着実な業績成長と株主重視の経営姿勢が伺えます。
株式会社CIJの決算日や配当についてまとめました。
株式会社CIJの決算日は6月30日で、四半期報告書は年4回提出されています。最近の決算では、売上高、経常利益ともに増加しており、配当金も1株当たり年間28円と、前期比2円の増配となっています。業績の好調さと株主重視の姿勢が特徴的です。