株式会社CIJの最新の決算報告が公開されました。売上高は19,161百万円と前年同期比12.2%増加し、経常利益は1,589百万円と0.3%増加と好調な業績を残しています。IT業界では需要が高まっているようで、同社もソフトウェア関連のシステム開発で増収を果たした模様です。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,018百万円と1.7%増加しており、株主還元も期待できるかもしれません。
企業情報
企業名: 株式会社CIJ
証券コード: E05163
決算期: 2023年7月1日〜2024年6月30日
株式会社CIJの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社CIJの決算期は2023年7月1日から2024年6月30日までの1年間です。第3四半期累計期間の決算報告が行われたのが2024年5月14日となります。
主な事業
株式会社CIJは、大手企業やIT企業向けのシステム開発、システム開発に関連するコンサルテーションやサービスを提供する総合的なIT企業です。主にシステム構築、ソフトウェア開発、ITサービスなどの事業を展開しています。同社は第6次中期経営計画「Acceleration of growth to 50th」を掲げ、大手顧客向けシステム開発事業を継続しつつ、プライムビジネスや製品・サービス事業の拡大を目指しています。
今期の業績と利益率は?
2023年7月から2024年3月までの第3四半期累計期間において、売上高は19,161百万円と前年同期比12.2%増加しました。一方、営業利益は1,568百万円と0.3%減少しましたが、経常利益は1,589百万円と0.3%増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,018百万円と1.7%増加するなど、概ね順調に推移しています。
売上・利益の推移
同社の直近の業績推移を見ると、売上高は2023年6月期が22,859百万円から2024年6月期は目標の253億円に上方修正されており、増収基調が続いています。利益面でも、経常利益は2023年6月期が1,839百万円から2024年6月期は目標の18.8億円に引き上げられています。業績は順調に推移しているようです。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は18,321百万円となっています。前年度末比では545百万円増加しています。負債合計は3,788百万円で、前年度末比152百万円増加しました。一方、純資産は14,532百万円と、前年度末比392百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が13,876百万円と前年度末比588百万円減少しています。一方、固定資産は4,445百万円と1,133百万円増加しています。これは、投資有価証券や連結子会社化に伴うのれんの増加などが要因です。
負債の部
負債の部では、流動負債が3,719百万円と前年度末比148百万円増加しました。これは主に買掛金や賞与引当金が増加したためです。固定負債については大きな変動はありませんでした。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が11,260百万円と475百万円増加しました。一方で、自己株式が1,723百万円と229百万円増加しています。全体としては純資産が14,532百万円と前年度末比392百万円増加しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産経常利益率)は前年同期が9.0%、当期が8.7%と若干低下しています。一方、ROE(自己資本当期純利益率)は前年同期が7.2%、当期が7.1%と概ね横ばいで推移しています。これは利益の伸びが売上高の伸びに追い付いていないことや自己株式の取得が影響していると考えられます。今後は更なる収益性の向上が課題となりそうです。
キャッシュフロー
四半期連結キャッシュ・フロー計算書によると、営業活動によるキャッシュ・フローは1,470百万円の収入となっています。投資活動によるキャッシュ・フローは1,214百万円の支出となり、財務活動によるキャッシュ・フローは1,194百万円の支出となっています。全体としては938百万円の減少となっています。
配当の支払額
同社の配当については、2023年6月期の年間配当は28円でしたが、2024年6月期の年間配当は28円を予定しています。安定した配当政策を維持しつつ、成長投資にも力を入れていく方針のようです。
今後の展望
株式会社CIJは、デジタルトランスフォーメーション(DX)需要を取り込むべく、新製品の投入やサービスの拡充に注力しています。中期経営計画では2024年6月期に売上高230億円、営業利益17億円の達成を目標としていますが、前述の通り既に上方修正されています。今後も着実な業績拡大が期待できそうです。
編集部のまとめ
株式会社CIJは、IT業界の好調な需要を取り込み、売上高、利益ともに前年同期を上回る好業績を収めることができました。特に、公共分野や製造分野での受注が堅調に推移しているほか、2023年7月に子会社化した日伸ソフトウエア株式会社の貢献も大きかったようです。今後も中期経営計画の達成に向けて、更なる事業拡大が期待できそうです。
株式会社CIJの決算日や配当についてまとめました。
株式会社CIJは2023年7月1日から2024年6月30日までの1年間を第49期の決算期としており、第3四半期決算報告は2024年5月14日に行われました。また、同社の配当については、2023年6月期は年間28円、2024年6月期も同額の28円を予定しており、安定した配当政策を維持しつつ、成長投資にも注力していく方針のようです。