株式会社スカラの決算報告書をご紹介します。株式会社スカラは、企業と人のコミュニケーションを支援するさまざまなサービスを提供している会社です。今期の決算では、売上収益5,694百万円と前年同期比10.1%減となりましたが、EC事業が好調に推移しています。一方で、営業損失237百万円と赤字決算となりました。これは主に、DX事業での売上減少や金融関連事業での先行投資などの影響によるものです。
企業情報
企業名: 株式会社スカラ
証券コード: E05187
決算期: 2023年6月期
株式会社スカラの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社スカラの決算日は6月30日です。上場企業ですので、通常の決算スケジュールに従って、2023年9月末に第2四半期決算、2024年2月末に第4四半期決算(本決算)を行っています。
主な事業
株式会社スカラは、DX事業、人材・教育事業、EC事業、金融関連事業、インキュベーション事業の5つの事業を行っています。IT/AI/IoTを活用したDXの推進や、新卒・中途採用支援、ゲーミングECサイトの運営、ペット保険の提供など、多岐にわたる事業に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
株式会社スカラの当期の業績は、売上収益5,694百万円、営業損失237百万円、税引前四半期損失253百万円となりました。主なセグメントの業績は、DX事業が減収減益、EC事業が増収増益、金融関連事業が減益となっています。利益率は低下傾向にありますが、今後の成長に向けた投資を行っている状況です。
売上・利益の推移
株式会社スカラの直近2期の売上収益は、前期12,644百万円、当期5,694百万円と減少しています。一方で、利益面では、前期営業利益136百万円、当期営業損失237百万円と赤字に転落しました。これはDX事業の減収や金融関連事業の先行投資の影響によるものです。今後の成長戦略に基づく投資が重要になってきています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社スカラの直近の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計17,652百万円、負債合計10,196百万円、純資産合計7,455百万円となっています。資産は前期末から664百万円減少し、負債は30百万円減少、純資産は633百万円減少しています。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び現金同等物7,664百万円、営業債権及びその他の債権1,360百万円、棚卸資産432百万円などとなっています。前期末と比べ、現金及び現金同等物が75百万円減少しましたが、棚卸資産が109百万円増加するなど、財務状況に大きな変化はありません。
負債の部
負債の主な内訳は、営業債務及びその他の債務3,180百万円、社債及び借入金4,698百万円などとなっています。前期末と比べ、社債及び借入金が334百万円増加しましたが、その他の流動負債が102百万円減少するなど、全体としては30百万円の減少となっています。
純資産の部
純資産の主な内訳は、資本金1,790百万円、利益剰余金4,595百万円などとなっています。前期末と比べ、親会社の所有者に帰属する四半期損失246百万円の計上や、配当金320百万円の支払いにより、純資産は633百万円減少しました。
ROAとROE
株式会社スカラのROA(総資産利益率)は、前期が0.5%、当期は-1.4%と低下しています。また、ROE(自己資本利益率)も、前期が1.1%、当期は-3.3%と大幅に低下しています。これは、主に営業損失の計上による当期純損失の増加が影響しています。今後は、収益力の改善とともに、資本効率の向上に取り組む必要があると考えられます。
キャッシュフロー
株式会社スカラの当期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フロー191百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー7百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー271百万円の支出となりました。営業活動では増益となり、財務活動では借入金の返済などにより支出が増加しています。現金及び現金同等物の期末残高は7,664百万円となっています。
配当の支払額
株式会社スカラは、2023年9月に1株当たり18.5円の期末配当を実施しました。前期は1株当たり18.0円の配当でしたので、わずかながら増配となっています。今後も株主還元を意識した配当政策を継続していく方針のようです。
今後の展望
株式会社スカラは、中期経営計画「2024-2026」において、「成長機会の提供を中心とした、人の成長プラットフォーム」の実現を目指しています。不透明な環境下においても、DX事業やEC事業の成長などを通じて、収益力の向上と事業基盤の強化に取り組む方針です。今後の業績改善と持続的な企業価値の向上に期待が高まっています。
編集部のまとめ
株式会社スカラは、コミュニケーション支援サービスを中心とした事業展開を行っている企業です。直近の決算では、収益性の低下がみられるものの、中期的な成長に向けた投資を行っています。株主還元も行われており、今後の業績改善に期待が寄せられている企業といえます。引き続き、事業の成長戦略や財務体質の強化に注目していく必要がありそうです。
株式会社スカラの決算日や配当についてまとめました。
株式会社スカラの決算日は6月30日で、第2四半期決算は9月末、本決算は2月末に行っています。配当については、前期から1株当たり0.5円増配の18.5円の期末配当を支払いました。今後も株主還元を意識した配当政策が継続されることが期待されます。