大人気OA機器メーカーのコニカミノルタ株式会社の最新決算を分析しましょう。A3複合機やデジタル印刷機、医療画像診断システムなど、幅広い製品・サービスを提供しています。前年同期比で増収増益と好調な業績を残し、成長の兆しが見えてきています。
企業情報
企業名: コニカミノルタ株式会社
証券コード: 49020
決算期: 2023年3月期
コニカミノルタ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
コニカミノルタ株式会社の決算期は3月決算で、四半期決算は6月、9月、12月、3月の年4回行われています。今回は2023年12月期第3四半期の決算となります。
主な事業
コニカミノルタ株式会社は、デジタルワークプレイス事業、プロフェッショナルプリント事業、ヘルスケア事業、インダストリー事業の4つの事業を展開しています。複合機やデジタル印刷機、医療画像診断システムの開発・製造・販売を行っています。また、ITサービスやソリューションの提供、産業用計測機器の開発など、幅広い製品とサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は8,419億円と前年同期比で2.6%の増収となりました。事業貢献利益は122億円、営業利益は85億円と、ともに前年同期比で大幅な増益となりました。増収増益基調が継続しており、収益性も改善されています。
売上・利益の推移
当社グループの売上高は前年同期比2.6%増の8,419億円となりました。事業貢献利益は11.3%増の122億円、営業利益は152.8%増の85億円と、大幅な増益となりました。全セグメントにおいて売上が伸長しており、特にデジタルワークプレイス事業とプロフェッショナルプリント事業が好調でした。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は1兆3,432億円となり、前期末比705億円の減少となりました。一方、負債合計は8,219億円と前期末比919億円の減少、純資産合計は5,212億円と前期末比213億円の増加となっています。財務体質の改善が進んでいます。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が前期末比682億円減少の1,138億円、営業債権及びその他の債権が143億円減少しました。一方で、売却目的で保有する資産が120億円増加しています。
負債の部
負債の部では、社債及び借入金が675億円減少の401,588百万円となりました。また、営業債務及びその他の債務も165億円減少しました。
純資産の部
純資産の部では、その他の資本の構成要素が277億円増加し、親会社の所有者に帰属する持分合計が5,076億円となりました。自己資本比率は3.3ポイント改善し37.8%となっており、財務体質の強化が進んでいます。
ROAとROE
当社のROAは前期末の2.5%から当第3四半期末に4.2%に改善し、ROEは前期末の6.9%から当第3四半期末に9.4%と上昇しました。売上や利益の増加、財務体質の改善などにより収益性と資本効率が高まっています。今後も継続的な業績拡大が期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは465億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは332億円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローは133億円のプラスとなりました。前年同期の427億円のマイナスから大幅に改善しています。財務体質の健全化が進みつつあります。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間においては配当は行われていません。前期は年間10円の配当を実施しており、今期も配当再開が期待されます。株主還元の強化は今後の課題の一つだと言えるでしょう。
今後の展望
コニカミノルタ株式会社は、中期経営計画において「デジタルワークプレイス」「プロフェッショナルプリント」「ヘルスケア」「インダストリー」の4つの事業を成長分野と位置付けています。特に「インダストリー事業」では、「ディスプレイ」「モビリティ」「半導体製造」などの領域で新規案件の受注を強化しており、今後の業績拡大が期待されます。
編集部のまとめ
コニカミノルタ株式会社は、OA機器からヘルスケア、産業用機器まで、幅広い事業領域を展開しています。当第3四半期の業績は前年同期比で増収増益となり、財務体質の改善も進んでいます。中期的には、「デジタルワークプレイス」「プロフェッショナルプリント」「ヘルスケア」「インダストリー」の4つの事業を中心に成長が期待できそうです。株主還元の強化など、今後の課題にも注目していきたいと思います。
コニカミノルタ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
コニカミノルタ株式会社の決算日は3月31日で、四半期決算は6月、9月、12月、3月の年4回行われています。今回の決算は2023年12月期第3四半期の決算となります。配当については、前期は年間10円の配当を実施しましたが、当第3四半期連結累計期間では配当は行われていません。株主還元の強化が今後の課題の一つと言えるでしょう。