株式会社日本色材工業研究所の2024年3月期第1四半期決算が発表されました。化粧品需要の回復に伴い、売上高は前年同期比34.1%増と大幅に増加しました。利益面でも、生産設備の稼働向上とコスト圧縮により、営業利益は前年同期比62.2%増と大幅な増益となりました。今後も「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」の着実な実行で業績の改善が期待できます。
企業情報
企業名: 株式会社日本色材工業研究所
証券コード: E01040
決算期: 2月
株式会社日本色材工業研究所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社日本色材工業研究所は2月決算の企業です。第1四半期決算は2024年3月1日から5月31日までの期間となります。
主な事業
株式会社日本色材工業研究所は、化粧品原料や化粧品OEM製造を主な事業としています。化粧品メーカーに対して、原料の供給やOEM生産を行っています。国内外の化粧品メーカーが主な顧客となっています。
今期の業績と利益率は?
今期の第1四半期決算では、売上高4,931百万円(前年同期比34.1%増)、営業利益276百万円(前年同期比62.2%増)と業績好調でした。化粧品需要の回復と生産設備の稼働向上、コスト削減努力で収益性が向上しています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と営業利益の推移を見ると、2024年2月期は売上高が前期比26.3%増、営業利益が80.2%増と大幅な増収増益となりました。新型コロナ禍からの回復が進み、化粧品需要の回復と生産効率の向上で業績が回復しています。
四半期連結貸借対照表について
2024年5月31日時点の総資産は17,956百万円となり、前期末から869百万円増加しました。流動資産は現金預金が減少したものの、受取手形や売掛金、棚卸資産などが増加して全体では817百万円増加しています。固定資産は52百万円増加しています。
資産の部
流動資産は7,951百万円と前期末から817百万円増加しました。固定資産は10,005百万円で52百万円増加しています。設備投資が進んでいることがうかがえます。
負債の部
負債合計は14,240百万円と前期末から680百万円増加しました。短期借入金や電子記録債務などが増加していることから、資金調達が進んでいると考えられます。
純資産の部
純資産は3,716百万円と前期末から189百万円増加しています。親会社株主に帰属する四半期純利益146百万円等により、株主資本が104百万円増加したことが主な要因です。
ROAとROE
ROAは1.6%、ROEは4.2%となっています。前期から改善傾向にあるものの、まだ低い水準です。今後の収益力向上と自己資本の充実により、これらの指標の改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第1四半期は、営業活動によるキャッシュ・フローが△376百万円と減少しています。一方で投資活動によるキャッシュ・フローは136百万円の増加となっています。財務活動によるキャッシュ・フローも374百万円の増加と、全体としてはキャッシュ・ポジションが一時的に悪化しているようです。
配当の支払額
2024年5月30日に開催された定時株主総会において、1株当たり20円の期末配当が決議されました。前期からの増配となっており、株主還元も着実に行っています。
今後の展望
化粧品需要の緩やかな回復は継続すると見込まれますが、全般的なインフレや採用難、金利上昇など先行きは不透明な状況が続きます。そのため、「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」の諸施策を着実に実行し、収益性の維持・改善に取り組んでいく方針です。
編集部のまとめ
株式会社日本色材工業研究所は、化粧品原料やOEM生産を主力事業とする企業です。新型コロナ禍からの需要回復と生産効率の向上で業績が大幅に改善しています。今後はインフレや金利上昇など不透明な経営環境が続きますが、中期的な事業戦略を着実に実行することで、収益力の向上が期待できそうです。
株式会社日本色材工業研究所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社日本色材工業研究所は2月決算の企業で、第1四半期の決算期間は3月1日から5月31日までとなります。2024年5月に開催された定時株主総会で、1株当たり20円の期末配当が決議されました。今後も安定した配当実施が期待できそうです。