健康食品やコスメ、日用品を製造・販売する株式会社グラフィコの決算報告が発表されました。業績は好調に推移しており、売上高は前年同期比10.4%増となりました。また、経常利益も45.2%増と大幅に伸びています。同社の主力ブランドでは新商品の投入や既存商品のリニューアルにも取り組んでおり、消費者ニーズの変化に柔軟に対応していることが分かります。今後も健康意識の高まりやインバウンド需要の回復に期待がかかっており、さらなる成長が期待されます。
企業情報
企業名: 株式会社グラフィコ
証券コード: 4930
決算期: 2023年6月期第3四半期
株式会社グラフィコの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社グラフィコの決算期は6月期です。今回の決算は2023年6月期の第3四半期(2023年1月1日~2023年3月31日)の決算報告となります。同社は4月中旬に第4四半期決算を、翌年6月下旬に本決算を発表する予定です。
主な事業
株式会社グラフィコは、健康食品、化粧品、日用雑貨の企画・開発・販売を主要事業としています。主力ブランドには「フットメジ」「オキシクリーン」などがあり、消費者ニーズの変化に合わせた新商品の投入やブランド強化に取り組んでいます。また、訪日外国人向けの輸出事業にも注力しており、インバウンド需要の回復にも期待をかけています。
今期の業績と利益率は?
同社の当第3四半期累計期間の業績は売上高4,096,866千円(前年同期比10.4%増)、経常利益323,729千円(前年同期比45.2%増)と好調に推移しました。利益率も経常利益率が7.9%と高水準を維持しています。新商品の投入や既存ブランドの育成により、消費者ニーズにきめ細かく対応した結果、業績は大きく改善されました。
売上・利益の推移
同社の売上高は直近3年で5,079,165千円(2022年6月期)、4,096,866千円(2023年6月期第3四半期)と堅調に推移しています。利益面でも経常利益が221,391千円(2022年6月期)、323,729千円(2023年6月期第3四半期)と増加傾向にあります。特に今期第3四半期は大幅な増益となり、収益基盤の強化が進んでいることが分かります。
四半期連結貸借対照表について
同社の当第3四半期末の総資産は3,844,325千円で、前事業年度末比で1,553千円増加しました。負債は1,388,783千円と138,861千円減少し、純資産は2,455,542千円と140,414千円増加しました。自己資本比率も63.9%と高い水準を維持しています。財務体質の健全性が高まっていると評価できます。
資産の部
同社の資産は、現金及び預金が234,317千円減少した一方で、受取手形及び売掛金が171,472千円、商品及び製品が115,070千円増加しました。新商品需要と季節要因から、流動資産が拡大しています。固定資産は981,875千円と堅調に推移しています。
負債の部
負債は、社債が100,000千円、長期借入金が75,000千円減少したことなどから、1,388,783千円と前期末比で138,861千円減少しました。有利子負債の削減が進み、財務リスクは低下しています。
純資産の部
純資産は、四半期純利益216,846千円の計上により2,455,542千円と140,414千円増加しました。自己資本比率は63.9%と高水準を維持しており、財務基盤は強固となっています。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は前事業年度の5.8%から当第3四半期では8.4%に上昇しています。また、ROE(自己資本利益率)も前事業年度の9.6%から12.8%に改善しています。
これは主力ブランドの育成や新商品投入などによる収益基盤の強化が奏功し、収益性が向上したことが要因と考えられます。投下資本の効率化が進み、ROA、ROEともに改善基調にあります。
キャッシュフロー
同社の当第3四半期累計期間のキャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローが345,138千円の収入、投資キャッシュ・フローが30,220千円の支出、財務キャッシュ・フローが549,235千円の支出となりました。
営業活動によるキャッシュ・インフローが堅調な一方で、借入金の返済などにより財務キャッシュ・フローがマイナスとなっています。全体としては234,317千円の資金減少となりました。
配当の支払額
株式会社グラフィコは、現在のところ配当を実施していません。同社は内部留保の充実を優先しており、中長期的な成長投資に活用することで企業価値の向上を目指しています。今後、さらなる収益力の向上に伴って、株主還元策の検討も課題となると考えられます。
今後の展望
同社は「モノ創りで、笑顔を繋ぐ」をビジョンに掲げ、消費者の新しいライフスタイルに合わせたきめ細かな商品開発に注力しています。ウィズコロナにおける消費行動の変容に合わせた高付加価値商品の投入や、インバウンド需要の回復も追い風となっています。
引き続き、主力ブランドの育成と新商品投入を進めることで収益基盤の強化を図り、企業価値の向上に努めていくことが期待されます。
編集部のまとめ
今回の決算報告では、株式会社グラフィコの業績が好調に推移していることがわかりました。新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に収束する中、新商品の投入やブランド育成に注力し、売上高、経常利益ともに増加しています。自己資本比率も高水準を維持するなど、財務基盤も強化されており、今後の成長が期待されます。
引き続き、消費者ニーズの変化に適応した製品開発を進め、国内外での事業拡大を目指していくことが同社の課題と言えるでしょう。
株式会社グラフィコの決算日や配当についてまとめました。
株式会社グラフィコの決算日は6月期で、第4四半期決算を4月中旬に、本決算を6月下旬に発表する予定です。
同社は現在のところ配当を実施しておらず、内部留保の充実を優先しています。今後の収益力の向上に合わせて、株主還元策の検討も課題となります。