エステー株式会社は、日本を代表する生活用品メーカーです。 2023年12月期の第3四半期決算を発表しました。同社は「消臭力」などの人気ブランドを持ち、エアケア(消臭芳香剤)やサーモケア(カイロ)、衣類ケア(防虫剤)などの分野で高い市場シェアを誇っています。この決算では、厳しい環境の中でもブランド力を活かし、収益性を維持することができました。
企業情報
企業名: エステー株式会社
証券コード: 49510
決算期: 2023年3月期
エステー株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
エステー株式会社の決算は年4回行われ、第3四半期末の2023年12月31日時点での決算内容が発表されています。次期の決算は2024年3月期の通期決算となります。
主な事業
エステー株式会社は、家庭用消臭芳香剤「消臭力」や防虫剤「ムシューダ」、カイロ「サーモケア」などの生活日用品を中心に事業を展開しています。 特にエアケア(消臭芳香剤)事業では高い市場シェアを誇っており、同社の主力事業となっています。 近年は、ペットケア事業の強化にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の連結業績は、売上高350億61百万円、営業利益19億49百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益17億8百万円となりました。 売上高は前年同期比で1.7%減となりましたが、コストアップに対する価格転嫁などにより、営業利益は2.9%減にとどまるなど、収益性を維持することができました。
売上・利益の推移
エステー株式会社の売上高は、コロナ禍での需要増加により2022年3月期に過去最高を記録しましたが、その後は段階的に減少傾向にあります。一方で、利益面では、原材料高騰に対する価格転嫁などにより、2023年3月期以降は増益基調を維持しています。今後は、新製品の投入やブランド強化などにより、再び売上・利益の伸長を目指していく方針です。
四半期連結貸借対照表について
エステー株式会社の2023年12月末時点の四半期連結貸借対照表では、総資産450億41百万円、負債109億67百万円、純資産340億74百万円となっています。 前期末と比較して、資産は10億74百万円減少、負債は21億87百万円減少、純資産は11億12百万円増加しています。 財務体質は引き続き健全に推移しています。
資産の部
資産の部は、現金及び預金の減少などにより前期末比10億74百万円減少しています。一方で、受取手形及び売掛金の増加もみられました。
負債の部
負債の部は、支払手形及び買掛金や電子記録債務、未払法人税等の減少などにより前期末比21億87百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部は、利益剰余金の増加やその他有価証券評価差額金の増加などにより前期末比11億12百万円増加しています。自己資本比率は74.2%と高水準を維持しています。
ROAとROE
エステー株式会社のROA(総資産利益率)は、前期の4.0%から当期第3四半期では3.8%へ若干低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は、前期の5.5%から当期第3四半期では5.1%とほぼ横ばいで推移しています。 ROAの低下は、総資産に占める現金預金の割合が高く、収益性の高い事業への投資が不足しているためと考えられます。今後は、新製品開発や事業投資などを通じて収益性の向上を図る必要があります。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュフローでは、営業活動によるキャッシュフローは大幅な増加となりましたが、投資活動によるキャッシュフローは減少しています。これは、新製品開発や設備投資などに積極的に取り組んでいるためです。 今後も、成長投資と配当の最適なバランスを保ちつつ、キャッシュ創出力の強化に努めていく必要があるでしょう。
配当の支払額
エステー株式会社は、株主還元の一環として、年2回の配当を実施しています。 2023年12月期第3四半期では、期末配当1株当たり21円を実施し、中間配当1株当たり20円と合わせて、年間41円の配当を予定しています。 安定的な配当政策を継続しつつ、企業価値の向上にも取り組んでまいります。
今後の展望
エステー株式会社は、「ブランド価値経営」を掲げ、既存事業の収益力強化と成長領域への投資を進めています。 消臭剤やカイロなどの主力事業では、高付加価値品の拡販を図るとともに、ペットケア事業の育成にも注力しています。 また、ESG経営にも積極的に取り組み、持続的な成長を目指しています。 今後も、高品質な製品やサービスを通じて、お客様の信頼と支持を得続ける企業として、さらなる飛躍が期待されます。
編集部のまとめ
エステー株式会社は、消臭剤や防虫剤、カイロなどの生活必需品を中心に事業を展開し、人々の生活に密着した存在感を築いてきました。 この度の第3四半期決算では、厳しい事業環境の中でも、ブランド力と収益力を活かして業績を維持することができました。 今後は、成長領域への投資や製品ラインナップの強化などに取り組み、さらなる企業価値の向上を目指していくことが期待されます。
エステー株式会社の決算日や配当についてまとめました。
エステー株式会社の決算は年4回行われ、第3四半期末の2023年12月31日時点での決算内容が発表されています。 同社は安定配当を継続しており、2023年12月期では年間41円の配当を予定しています。 今後も、ブランド力を活かした収益性の向上と、株主還元の充実に取り組んでいく方針です。