北興化学工業株式会社の2024年5月期第2四半期決算報告です。同社は農薬とファインケミカルを主力とする化学メーカーです。この決算では、農薬事業が好調に推移し、全体の売上高は28,938百万円と前年同期比で2.2%の増収となりました。利益面では、ファインケミカル事業の減収などにより営業利益は3,402百万円と前年同期比で8.0%の減益となりましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,677百万円と前年同期比4.8%の増益となりました。
企業情報
企業名: 北興化学工業株式会社
証券コード: E01001
決算期: 11月
北興化学工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
北興化学工業株式会社の決算期は11月です。第2四半期決算(2023年12月1日~2024年5月31日)の決算日は2024年5月31日で、四半期報告書の提出日は2024年7月10日となっています。
主な事業
北興化学工業株式会社は農薬事業とファインケミカル事業を主な事業としています。農薬事業では水稲剤、園芸剤などを国内外に販売しており、ファインケミカル事業では電子材料、樹脂、医農薬分野等の製品を手掛けています。また、繊維資材事業も展開しています。
今期の業績と利益率は？
当第2四半期の業績は、農薬事業が好調に推移したことから、売上高は28,938百万円と前年同期比で2.2%の増収となりました。一方、利益面ではファインケミカル事業の減収や人件費、物流費の増加により、営業利益は3,402百万円と前年同期比8.0%の減益となりました。しかし、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,677百万円と前年同期比4.8%の増益となっています。
売上・利益の推移
北興化学工業の過去2年間の売上高は45,227百万円から28,938百万円と微増傾向にあります。一方、営業利益は5,474百万円から3,402百万円と減少傾向にあります。これは、ファインケミカル事業の販売減少やコスト増加が影響しているためです。しかし、親会社株主に帰属する当期純利益は3,724百万円から2,677百万円と増加しています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第2四半期末の総資産は83,214百万円となり、前期末比15,735百万円増加しています。主な増加要因は、受取手形・売掛金や原材料・貯蔵品の増加です。
負債の部
負債合計は28,300百万円となり、前期末比7,591百万円増加しています。短期借入金の増加が主な要因です。
純資産の部
純資産合計は54,914百万円となり、前期末比8,144百万円増加しています。利益剰余金の積み上がりが主な要因です。
ROAとROE
北興化学工業のROA(総資産利益率)は4.6%、ROE(自己資本利益率)は7.5%となっています。ROAは前年同期比で0.4ポイント低下し、ROEは1.2ポイント上昇しました。これは、経常利益の減少と自己資本の増加により生じた変化です。今後はコストコントロールと投資効率の向上により、両指標の改善が期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは8,154百万円の減少となりました。これは主に売上債権の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは761百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは4,575百万円の増加となりました。現金及び現金同等物の当第2四半期末残高は2,419百万円となっています。
配当の支払額
北興化学工業は、2024年2月22日開催の定時株主総会において、1株当たり12円の期末配当を決議しました。また、2024年7月5日開催の取締役会において、1株当たり16円の中間配当を決議しています。
今後の展望
北興化学工業は、2024年度を初年度とする第2次3カ年経営計画において、生産能力の向上などの成長投資に取り組むとともに、収益構造改革、造り方改革、働き方改革の3つの改革を推進し、収益基盤・生産基盤を強化していく方針です。農薬事業とファインケミカル事業を両輪とした経営をさらに進化させ、持続的な成長を目指します。
編集部のまとめ
北興化学工業の2024年5月期第2四半期決算は、農薬事業の好調な推移により増収となりましたが、ファインケミカル事業の減収や固定費の増加により減益となりました。しかし、親会社株主に帰属する四半期純利益は増益となっており、経営基盤は安定していると評価できます。今後は生産性の向上や新製品開発など、持続的な成長に向けた取り組みが期待されます。
北興化学工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
北興化学工業の決算日は11月で、第2四半期決算の報告日は2024年7月10日です。配当は、期末配当12円、中間配当16円と前年同期から増加しており、株主還元も充実してきています。今後も収益力の向上と株主還元の強化を期待したいところです。
