クミアイ化学工業株式会社の決算報告をお読みいただきありがとうございます。農薬や化学品を主力事業とする当社は、第2四半期決算で売上高が前年同期比7.7%減の88,100百万円となりました。コロナ禍の影響が続く中、農薬部門の出荷減少が響いた一方、化成品部門の回復も見られ、全体としては堅調な決算内容となりました。
企業情報
企業名: クミアイ化学工業株式会社
証券コード: E00828
決算期: 2023年11月1日~2024年10月31日
クミアイ化学工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
クミアイ化学工業株式会社の決算期は11月~10月の1年間となっています。今回発表した決算は2023年11月1日~2024年4月30日の第2四半期決算です。次の本決算は2024年10月31日を期末とする通期決算になります。
主な事業
クミアイ化学工業は、農薬や化学品の製造・販売を主力事業としています。特に農薬事業は国内外で大きなシェアを持ち、売上高の8割以上を占めています。一方で、化成品事業や印刷・物流などのその他事業にも取り組み、企業価値の向上を目指しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の決算では、営業利益が8,830百万円と前年同期比30.3%減となりました。経常利益も12,990百万円と3.8%減少しています。一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益は9,322百万円とほぼ前年並みを確保しています。利益率は、営業利益率10.0%、経常利益率14.8%、当期純利益率10.6%と高水準を維持しました。
売上・利益の推移
クミアイ化学工業の売上高は、直近3年間で161,002百万円、88,100百万円、95,445百万円と推移しています。経常利益は、24,115百万円、12,990百万円、13,502百万円と高水準を維持しています。売上の変動要因は主に農薬部門の出荷変動ですが、化成品部門の回復などにより、全体としては堅調な業績を確保できています。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第2四半期末の総資産は273,588百万円と、前期末比46,650百万円増加しました。受取手形、売掛金及び契約資産が増加したほか、商品及び製品、仕掛品も増加しています。
負債の部
負債合計は122,940百万円と前期末比35,846百万円増加しました。短期借入金と長期借入金が増加したことが主な要因です。
純資産の部
純資産は150,648百万円と前期末比10,803百万円増加しました。利益剰余金と為替換算調整勘定が増加した影響です。自己資本比率は52.4%となっています。
ROAとROE
クミアイ化学工業のROA(総資産利益率)は最近3年で10.5%、4.8%、5.6%と推移しています。ROE(自己資本利益率)も13.5%、6.3%、7.3%と高水準を維持しています。これは、高収益性を維持しつつ、適切な資本政策を行っていることを示しています。
キャッシュフロー
当第2四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが22,277百万円の減少、投資活動によるキャッシュ・フローが4,872百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローが29,511百万円の増加となりました。この結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は30,636百万円となっています。
配当の支払額
当期は、2024年1月26日開催の定時株主総会の決議に基づき、1株当たり27円の期末配当を実施しました。また、2024年6月7日開催の取締役会で、1株当たり10円の中間配当を決議しています。この結果、年間配当金は1株当たり37円となる見込みです。株主還元を重視し、着実な配当を実施しています。
今後の展望
クミアイ化学工業は、2024年10月期を初年度とする新中期経営計画「Create the Future 〜できる。をひろげる〜」に基づき、企業価値の向上に取り組んでいます。具体的には、デジタル技術の活用による業務効率化や、海外事業の拡大などに注力する方針です。中長期的な成長を続けていくことで、株主・投資家の皆さまの期待に応えていきます。
編集部のまとめ
クミアイ化学工業は、農薬と化成品を中心とした高収益事業構造を維持しつつ、新中期経営計画に基づきデジタル化やグローバル化などに取り組み、持続的な成長を目指しています。直近の決算では一時的な減収減益がありましたが、高い収益性と健全な財務体質を持続しており、今後の業績拡大が期待できます。株主還元も充実しているため、投資家の皆さまにとっても魅力的な銘柄といえるでしょう。
クミアイ化学工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
クミアイ化学工業の決算期は11月~10月の1年間で、今回発表したのは2023年11月1日~2024年4月30日の第2四半期決算です。配当については、期末配当が1株当たり27円、中間配当が1株当たり10円と、株主還元を重視した安定的な配当政策を実施しています。今後も着実な業績拡大と株主還元の維持が期待できる企業です。