日本精蝋株式会社の2024年第1四半期決算が発表されました。この企業は石油精製や石油製品の製造・販売を手がける老舗企業で、今期は前年同期比で増収増益を達成しました。今後も安定した業績を維持しつつ、ワックスなどの高付加価値製品の拡販にも力を入れていきたいと考えています。
企業情報
企業名: 日本精蝋株式会社
証券コード: 50100
決算期: 12月期
日本精蝋株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本精蝋株式会社は12月決算の企業です。今回の決算は2024年1月1日~3月31日の第1四半期の業績になります。四半期報告書の提出期限は決算期末から45日以内となっているため、今回の四半期報告書の提出日は2024年5月15日となっています。
主な事業
日本精蝋株式会社は、石油精製や石油製品の製造・販売を主な事業としています。具体的には、ワックス、重油、その他の石油製品の製造・販売を行っています。ワックスは産業用途や化粧品、食品、塗料など幅広い分野で使用されており、同社の主力商品になっています。また、重油などのプロダクトも生産・販売を行っています。
今期の業績と利益率は?
2024年第1四半期の業績は、売上高5,329百万円と前年同期比で減収となりましたが、営業利益394百万円、経常利益241百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益218百万円と、全ての利益項目で増益となりました。利益率も大幅に改善しており、経常利益率は4.5%、純利益率は4.1%と高水準となっています。
売上・利益の推移
売上高は前年同期比で減少しましたが、利益面では大幅な改善が見られます。営業利益、経常利益、純利益ともに前年同期から黒字転換しており、昨年の特別損失の解消などにより収益性が大幅に改善されています。今後も安定的な収益体質の構築に向けて取り組んでいくことが期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2024年3月末の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計29,120百万円、負債合計25,112百万円、純資産合計4,007百万円となっています。前期末から資産が880百万円減少し、負債が1,103百万円減少、純資産が223百万円増加するなど、財務体質の改善が進んでいます。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金1,784百万円、受取手形及び売掛金2,737百万円、商品及び製品5,782百万円、原材料及び貯蔵品2,873百万円、有形固定資産14,764百万円などとなっています。
負債の部
負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金1,000百万円、短期借入金14,836百万円、長期借入金4,727百万円などが主な項目となっています。
純資産の部
純資産の主な内訳は、資本金100百万円、利益剰余金-1,049百万円、土地再評価差額金5,544百万円などとなっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の-5.9%から0.8%に改善しました。ROE(自己資本利益率)も前年同期の-47.7%から5.5%に大幅に上昇しています。これは利益率の改善と資産効率の向上により、収益性が大きく改善されたことが要因です。今後も持続的な収益力の向上に努めていくことが期待されます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローの状況については、詳細は開示されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローは242百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローは517百万円の支出となっています。今後のキャッシュ・フローの推移に注目していく必要があります。
配当の支払額
当第1四半期においては、配当の支払いはありませんでした。年間の配当予想についても未発表となっています。今後の業績動向と配当政策に注目していく必要があります。
今後の展望
日本精蝋株式会社は、2023年から始まる5ヵ年の中期経営計画に掲げた事業モデルの転換に取り組んでおり、これまで業績変動の大きかった石油製品事業の収益性の改善に注力しています。当第1四半期は黒字化を達成し、今後も事業改革を推進し、安定的な収益体質の構築に努めていく方針です。ワックスなどの高付加価値製品の拡販や、事業ポートフォリオの最適化などにも取り組み、企業価値の向上を目指します。
編集部のまとめ
日本精蝋株式会社の2024年第1四半期決算は、前年同期からの大幅な収益改善が見られ、安定した収益基盤の構築に向けた歩みが感じられます。今後も事業改革を推進し、高収益体質の実現を目指していくと考えられます。株主還元面での配当動向にも引き続き注目していく必要がありますが、同社の業績回復期待は高いと言えるでしょう。
日本精蝋株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本精蝋株式会社の決算は12月期で、四半期報告書の提出期限は決算期末から45日以内となっています。当第1四半期は収益性が大きく改善し、今後の業績回復に期待が高まっています。一方で配当については未発表のため、今後の動向に注目していく必要があります。