株式会社ヴィスが2023年12月期の第3四半期決算を発表しました。売上高は前年同期比1.8%増の9,913百万円、営業利益は前年同期比2.6%減の902百万円となりました。主力の「ブランディング事業」が3.8%増収と好調に推移した一方で、「データソリューション・プレイスソリューション事業」が売上減少となりました。
企業情報
企業名: 株式会社ヴィス
証券コード: E34454
決算期: 3月期
株式会社ヴィスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ヴィスの決算日は3月31日で、四半期決算では6月、9月、12月に業績を発表しています。今回報告された12月期第3四半期の決算は、2023年10月1日から12月31日までの3ヵ月間の業績です。
主な事業
株式会社ヴィスは、オフィスデザイン・ウェブデザイン・グラフィックデザインなどのオフィスに存在するすべてのデザインをワンストップで提供する「ブランディング事業」と、組織改善サーベイ「ココエル」やフレキシブルオフィス「The Place」の運営などの「データソリューション・プレイスソリューション事業」を手掛けています。企業の働き方改革に向けたサービスを展開し、社会課題の解決に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は9,913百万円と前年同期比1.8%増加しました。利益面では、売上総利益が2,682百万円と151百万円増加した一方で、販売費及び一般管理費が175百万円増加したことから、営業利益は902百万円と前年同期比2.6%減少しました。売上高営業利益率は9.1%となりました。
売上・利益の推移
株式会社ヴィスの売上高は、前年同期比1.8%増の9,913百万円となりました。一方で、営業利益は前年同期比2.6%減の902百万円となり、経常利益も同様に3.2%減少しています。減益となった要因は、販管費の増加によるものです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ヴィスの四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は前期末比1.5%増の8,077百万円となっています。負債は前期末比9.2%減の2,684百万円と改善し、純資産は前期末比7.8%増の5,393百万円となっています。自己資本比率は66.8%と高水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が前期末比5.3%減の5,130百万円となっています。一方で、固定資産は前期末比16.1%増の2,946百万円と増加しています。特に建物及び構築物が大きく増加しており、設備投資が進んでいることがわかります。
負債の部
負債の部では、流動負債が前期末比14.6%減の2,499百万円と大幅に減少しています。これは主に買掛金や未払法人税等が減少したことによるものです。一方で、固定負債は前期末比492.6%増の184百万円と大幅に増加しています。
純資産の部
純資産の部では、純資産が前期末比7.8%増の5,393百万円となっています。これは主に親会社株主に帰属する四半期純利益562百万円を計上した一方で、配当金172百万円を支払ったことによるものです。
ROAとROE
株式会社ヴィスのROA(総資産利益率)は前期末の6.8%から当第3四半期末には8.8%と改善しています。また、ROE(自己資本利益率)も前期末の11.2%から10.4%に低下しています。これは純資産が増加したことから自己資本が拡大したものの、利益が減少したことによるものです。今後の企業価値向上に向けて、収益性の改善が課題と言えるでしょう。
キャッシュフロー
株式会社ヴィスの四半期連結キャッシュ・フロー計算書は開示されていませんが、四半期報告書によると、営業活動によるキャッシュ・フローは1,021百万円のプラスとなっています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは382百万円のマイナスとなっており、設備投資等に積極的に取り組んでいることがわかります。財務活動によるキャッシュ・フローはマイナスの172百万円と、配当金の支払いが主な内容となっています。
配当の支払額
株式会社ヴィスは、1株当たり21円の中間配当を支払いました。前期の年間配当金は31円だったため、今期の年間配当金は増額される見通しです。企業の成長と株主還元のバランスが取れた配当政策と言えるでしょう。
今後の展望
株式会社ヴィスは、企業のワークプレイス構築や働き方改革支援などに注力しており、DX化の進展や働き方の変化に伴う需要の高まりに着目していると考えられます。今後は「ワークデザインプラットフォーム」の提供などを通じて、コンサルティング領域の拡大を図り、収益基盤の強化に努めていくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社ヴィスは、オフィスデザインやワークスタイル改革など、企業の働き方変革を支援するソリューションを提供しています。当第3四半期は売上高が前年同期比1.8%増加し、順調に推移しています。一方で、販管費の増加により営業利益は減少しましたが、自己資本比率は高水準を維持しており、財務基盤は健全です。今後は新サービスの投入などを通じて、さらなる企業価値向上が期待されます。
株式会社ヴィスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ヴィスの決算日は3月31日で、四半期決算は6月、9月、12月に発表しています。また、同社は1株当たり21円の中間配当を行っており、年間配当金は前期より増額される見通しです。企業の成長と株主還元のバランスが取れた配当政策を実施していると評価できるでしょう。