こんにちは。今日は三ツ星ベルト株式会社の直近の決算報告をご紹介したいと思います。三ツ星ベルトは、自動車部品や産業用ベルトなどを製造する老舗企業です。直近の決算では、売上高や収益の状況を確認できましたので、そのポイントをお伝えします。
企業情報
企業名: 三ツ星ベルト株式会社
証券コード: 51920
決算期: 2023年3月31日
三ツ星ベルト株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
三ツ星ベルトの決算日は3月31日で、第3四半期決算(2023年4月1日~12月31日)の報告書が提出されました。年4回の決算発表があり、通期の業績は毎年6月に発表される予定です。
主な事業
三ツ星ベルトは自動車用ベルトや産業機械用ベルト、建設資材などを主力製品としており、国内外で幅広く事業を展開しています。自動車関連では、エンジン周りの伝動ベルトが中心で、産業機械では搬送ベルトなどが主力です。建設資材では、防水シートや遮水シートなども手掛けています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、売上高63,036百万円、営業利益6,225百万円、経常利益7,549百万円と前年同期から減収減益となりました。
利益率では、営業利益率は9.9%、経常利益率は12.0%と健全な水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、2022年3月期は売上高82,911百万円、営業利益10,471百万円と過去最高の業績を記録しました。2023年3月期は新型コロナの影響などで減収減益となっているものの、依然として高水準の業績を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月末時点の総資産は126,668百万円となっています。前期末比で4,986百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、流動資産が75,606百万円、固定資産が51,062百万円となっています。前期末比で流動資産が1,725百万円減少しましたが、固定資産は6,711百万円増加しました。
負債の部
負債の部では、流動負債が22,322百万円、固定負債が13,310百万円となっています。前期末比で流動負債が460百万円、固定負債が1,091百万円それぞれ増加しました。
純資産の部
純資産の部では、91,035百万円となっており、前期末比で3,434百万円増加しています。配当金の支払などで利益剰余金が減少しましたが、その他有価証券評価差額金やる為替換算調整勘定の増加で全体としては増加しています。
ROAとROE
主要な財務指標を見ると、ROA(総資産経常利益率)は5.9%、ROE(自己資本当期純利益率)は5.6%となっています。前年同期に比べROAは1.0ポイント減少しましたが、ROEは1.5ポイント減少しています。これは主に純利益の減少が影響しているものと考えられます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは8,627百万円のプラスとなり、前年同期比では1,340百万円増加しています。一方で、投資活動によるキャッシュフローは△6,451百万円と支出超過となり、財務活動によるキャッシュフローは△4,972百万円と減少基調にあります。全体として、現金及び現金同等物は32,292百万円となっています。
配当の支払額
直近の配当実績を見ると、2023年6月期の年間配当は250円(うち中間配当120円)、2024年3月期の中間配当は125円と安定的な配当を実施しています。配当性向は約40%前後で推移しており、株主還元にも力を入れている様子がうかがえます。
今後の展望
今後の事業環境については、インフレ抑制のための金融引き締め政策や地政学的リスクの高まりなどにより景気減速が懸念され、予断を許さない状況が続くと見られています。
そうした中で三ツ星ベルトは、2022年5月に中期経営計画の見直しを行い、強い企業体質の確立を目指し、収益向上とバランスシートの改善に取り組んでいるとの方針を示しています。引き続き注目していきたいと思います。
編集部のまとめ
三ツ星ベルトは、自動車や産業機械向けのベルト製品を中心に事業を展開する老舗メーカーです。今期の決算では、新型コロナの影響などから減収減益となったものの、引き続き高水準の業績を維持しています。また、財務体質の強化や株主還元にも注力しており、中期的にも安定した企業基盤を備えていると評価できます。厳しい経営環境が予想されるものの、同社の今後の動向にも注目していきたいと思います。
三ツ星ベルト株式会社の決算日や配当についてまとめました。
三ツ星ベルト株式会社の決算日は3月31日で、年間4回の決算発表を行っています。配当については、2023年6月期は年間250円、2024年3月期の中間配当は125円と安定的な水準を維持しています。企業の収益力や財務体質の健全性を評価できる決算内容だったと言えるでしょう。