AGC株式会社の決算報告書から、この会社の最新の状況をお届けします。2024年第1四半期の決算は順調だと言えそうですね。売上高は前年同期比で1.9%増加し、4,987億円を記録しました。また、営業利益は前年同期比で29.5%減少しましたが、241億円と高い水準を維持しています。今後の展望も明るいと感じられます。
企業情報
企業名: AGC株式会社
証券コード: 52010
決算期: 12月31日
AGC株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
AGC株式会社は、12月31日を決算日としています。決算発表は通常、翌年2月頃に行われ、株主総会は3月下旬に開催されます。
主な事業
AGC株式会社は、建築ガラス、オートモーティブ、電子、化学品、ライフサイエンスなどの事業を展開しています。建築ガラスやカーガラス、液晶パネル用基板、医農薬中間体など、幅広い分野で高い技術力を発揮しています。特に、ディスプレイ関連の「電子」事業や、化学品事業が高い収益力を誇っています。
今期の業績と利益率は?
2024年第1四半期の業績は、売上高が前年同期比1.9%増の4,987億円、営業利益は29.5%減の241億円となりました。営業利益率は4.8%となり、前年同期の7.0%から低下しています。原材料価格の上昇や為替の影響などが響いたようです。
売上・利益の推移
AGC株式会社は、長期的に増収増益基調を維持しています。2023年通期では、売上高が2兆192億円、営業利益が995億円と、過去最高を記録しました。新型コロナ禍の影響もありますが、建築ガラスやエレクトロニクス製品などの需要が堅調に推移しているようです。
四半期連結貸借対照表について
AGC株式会社の2024年3月31日時点の貸借対照表を見ると、資産合計は2兆9,898億円となっています。前期末から568億円の増加となっています。
資産の部
流動資産は1兆202億円、非流動資産は1兆9,695億円となっています。有形固定資産と無形資産が全体の約65%を占めています。これらの設備投資の成果が上がってきていると見られます。
負債の部
負債合計は1兆2,627億円となっています。前期末から159億円減少しました。有利子負債が469億円減少したことが主な要因です。自己資本比率は50.6%と健全な水準を維持しています。
純資産の部
純資産合計は1兆7,271億円となり、前期末から727億円増加しました。円安の影響で為替換算調整勘定が大きく増加したことが主因です。1株当たり純資産は7,142円となっています。
ROAとROE
AGC株式会社のROA(総資産利益率)は、前期末の6.0%から若干低下して5.6%となりました。一方、ROE(自己資本利益率)は前期末の6.1%から下落して4.7%に低下しています。これは主に営業利益が減少したことによるものです。今後の収益力向上が課題といえるでしょう。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローは以下の通りです。営業活動CFは676億円の収入、投資活動CFは227億円の支出、財務活動CFは700億円の支出となりました。手元流動性は、期首から230億円減の1,230億円となっています。
配当の支払額
AGC株式会社は、2024年3月に1株当たり105円の期末配当を実施しました。前期と同額の配当となっています。同社の配当方針は、業績に連動した適切な利益配分を行うことです。
今後の展望
AGC株式会社は、長期経営戦略「2030年のありたい姿」に基づき、コア事業の深化と戦略事業の探索を両輪とする経営を進めています。電子やライフサイエンス、グリーン関連など、成長分野への投資を強化することで、中長期的な収益力の向上を目指しています。
編集部のまとめ
AGC株式会社は、建築ガラスやカーガラス、電子部材など、幅広い事業領域で高い技術力を発揮しています。2024年第1四半期は、売上高は増加しましたが、原材料価格の高騰などの影響で営業利益は減少しました。しかし、長期的には増収増益基調を維持しており、今後も成長が期待できる企業であると評価できます。
AGC株式会社の決算日や配当についてまとめました。
AGC株式会社は12月31日を決算日とし、通常2月頃に決算発表を行います。また、1株当たり105円の配当を実施し、安定的な株主還元を行っています。今後も、コア事業の強化と戦略事業の探索を両軸とした経営を展開し、企業価値の向上を目指してくれることでしょう。