太平洋セメントの最新決算報告をご紹介します。安定的な業績と健全な経営状態が確認できる内容です。今後の展望も期待できそうです。ご一読ください。
企業情報
企業名: 太平洋セメント株式会社
証券コード: 52330
決算期: 2023年4月1日~2024年3月31日
太平洋セメント株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
太平洋セメントは3月31日を決算期末としており、第3四半期決算は2023年12月31日までの状況を報告しています。
主な事業
太平洋セメントは、セメント、資源、環境事業、建材・建築土木を中心に事業を展開しています。特にセメントは主力事業で、国内販売や輸出など多岐にわたる製品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は6,601億円と前年同期比9.9%増加しました。営業利益は418億円と前年同期比11.4倍と大幅に改善しています。主力のセメント事業の収益性が向上したことが業績好調の背景です。
売上・利益の推移
過去3年の業績を見ると、売上高は2023年3月期8,095億円、2022年3月期7,632億円、2021年3月期6,825億円と着実に増加傾向にあります。また利益面でも、経常利益は2023年3月期10億円、2022年3月期272億円、2021年3月期347億円と推移しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は1兆3,672億円となり、前期末から984億円増加しました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産の増加などによるものです。
資産の部
流動資産は4,791億円、固定資産は8,881億円となりました。固定資産の増加は建設仮勘定の増加などが要因です。
負債の部
負債合計は7,842億円で、前期末より442億円増加しました。流動負債が4,109億円、固定負債が3,732億円です。有利子負債は3,982億円と前期末より52億円減少しています。
純資産の部
純資産合計は5,830億円で、前期末より542億円増加しました。主な要因は為替換算調整勘定の増加です。
ROAとROE
ROAは前年同期の▲2.4%から当期の4.1%に改善しました。収益力の改善とともに資産効率化が進んだと評価できます。一方でROEは▲4.1%から6.9%と上昇しており、自己資本の有効活用も図られています。
キャッシュフロー
当四半期のキャッシュ・フローの状況は公表されていませんが、前期は営業CF 443億円、投資CF ▲188億円、財務CF ▲248億円となりました。安定した営業CF、投資の抑制、有利子負債の減少傾向が確認できます。
配当の支払額
太平洋セメントは年間2回の配当を実施しています。第2四半期末には1株当たり35円、期末には1株当たり35円の配当を行う予定です。安定的な配当政策を続けています。
今後の展望
セメント事業では、デンカ株式会社からセメント販売事業を譲り受けたことにより販売数量が増加しています。また、米国やベトナムなどの海外事業も業績が好調に推移しています。引き続き収益性の向上と財務基盤の強化に取り組むと期待できます。
編集部のまとめ
太平洋セメントは、セメントを中心とした総合建材メーカーとして、着実な業績拡大と財務体質の強化を続けています。当第3四半期の業績は大幅な増収増益となり、収益力の高さが確認できました。安定的な配当政策も魅力的です。今後も持続的な成長が期待できる企業といえるでしょう。
太平洋セメント株式会社の決算日や配当についてまとめました。
太平洋セメントは3月31日を決算期末としており、第3四半期決算では2023年12月31日までの業績を報告しました。また、年間2回の配当を行い、1株当たり35円を予定しています。業績好調を背景に、安定配当を実施し続ける姿勢が評価できます。