株式会社ELEMENTSの最新の決算報告を見てみましょう。IoP Cloud事業を中心に事業を展開する同社は、新型コロナ禍で加速するデジタル化の流れに乗っています。「個人認証」「個人最適化」「個人情報管理」の3つのソリューション事業を通して、顧客のニーズに合ったサービスを提供しています。
企業情報
企業名: 株式会社ELEMENTS
証券コード: E38169
決算期: 11月期
株式会社ELEMENTSの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ELEMENTSの決算日は11月30日で、毎年11月期の決算を行っています。そして、決算数値の開示は翌年の4月12日に行われています。
主な事業
株式会社ELEMENTSは、中核事業である「IoP Cloud事業」を通して、個人認証や個人情報管理に関するソリューションを提供しています。具体的には、犯罪収益移転防止法の改正やコロナ禍での影響を受けて需要が拡大している「LIQUID eKYC」をはじめとする個人認証サービスや、「個人最適化ソリューション」を展開しています。また、2024年2月にはグループ会社化した株式会社アドメディカとのシナジーも期待されています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間(2023年12月1日〜2024年2月29日)の業績は、売上高432,209千円、EBITDA27,438千円、営業利益16,880千円と前年同期比で大幅な増収増益となりました。特にEBITDAは前年同期の赤字から黒字転換を果たしています。
売上・利益の推移
過去1年間の業績を見ると、売上高は1,940,397千円、経常損失は355,453千円となっています。売上高は着実に増加してきていますが、経常損失は依然として続いています。今後はコストコントロールにも注力し、黒字化を目指していくことが重要でしょう。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第1四半期末の総資産は、4,113,600千円と前期末から484,496千円増加しています。その主な要因は、現金及び預金の減少327,399千円、のれんの増加565,310千円などです。
負債の部
負債合計は、3,048,965千円と前期末から438,813千円増加しています。主な内訳は、短期借入金の増加80,000千円、長期借入金の増加91,662千円などです。
純資産の部
純資産合計は1,064,635千円と前期末から45,683千円増加しています。これは主に、非支配株主持分の増加60,066千円によるものです。
ROAとROE
ROAは前期の-9.7%から当期-0.4%と改善傾向にあり、ROEも前期の-16.1%から当期-1.5%と改善しています。これは、収益性の向上と資産効率化に取り組んでいる成果がでてきていると言えるでしょう。今後も引き続き収益力の強化に努めていくことが重要です。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは減少傾向にあるものの、投資活動によるキャッシュ・フローは新規子会社の株式取得などで大幅な支出があったため、全体としては327,399千円の減少となりました。今後は、営業活動によるキャッシュ・フローの改善が課題です。
配当の支払額
株式会社ELEMENTSは現在配当を行っておらず、今後の業績次第で配当の実施を検討していくことが期待されます。業績の安定化と収益力の向上に注力し、株主還元の強化につなげていくことが重要課題だと言えるでしょう。
今後の展望
株式会社ELEMENTSは、デジタル化の進展による需要の拡大を背景に、「個人認証」「個人最適化」「個人情報管理」の3つのソリューション事業を強化し、さらなる成長を目指しています。特に2024年2月に子会社化した株式会社アドメディカとのシナジーを発揮することで、新たな収益源の開拓にも期待が高まっています。今後の業績に注目が集まるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社ELEMENTSは、デジタル化の進展を追い風に「個人認証」「個人最適化」「個人情報管理」の3つのソリューション事業を展開しています。過去1年間の業績では経常損失が続いていますが、当第1四半期は大幅な増収増益を果たしており、収益改善に向けた取り組みが奏功し始めています。今後はAIクラウド基盤「IoP Cloud」を軸に、グループ会社の活用による更なる成長が期待されます。
株式会社ELEMENTSの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ELEMENTSの決算日は11月30日で、毎年11月期の決算を行っています。現在、同社は配当を行っておりませんが、今後の業績次第で配当の実施を検討していくことが期待されます。業績の安定化と収益力の向上に注力し、株主還元の強化につなげていくことが課題です。