株式会社モンスターラボホールディングスが第1四半期の決算を発表しました。テクノロジー活用でサービス提供を行っているIT企業の同社は、コロナ禍での企業のデジタルシフトを支援する「デジタルコンサルティング事業」を中心に業績を伸ばしてきています。今期も売上・利益とも着実に増加し、強固な事業基盤を築いていることがわかります。
企業情報
企業名: 株式会社モンスターラボホールディングス
証券コード: E38477
決算期: 12月期
株式会社モンスターラボホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社モンスターラボホールディングスは12月期決算の企業です。第1四半期決算(2024年1月1日~3月31日)の決算報告書を、2024年5月15日に発表しています。
主な事業
株式会社モンスターラボホールディングスは、「多様性を活かし、テクノロジーで世界を変える」というミッションのもと、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する「デジタルコンサルティング事業」と、自社で開発したRPAツールやセルフオーダーシステムなどのプロダクト事業を展開しています。世界19の国と地域でサービスを提供しており、グローバルに事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の業績は、売上収益が前年同期比12.6%減の31億7,915万円となりました。一方で、営業利益は前年同期の3億5,348万円の利益から9億1,159万円の損失に転落しています。これは主に、円安の影響によるコスト増加と、大型案件受注の遅れが影響したためです。しかし、中長期的には新規顧客開拓や生成AIなどの先端技術活用による売上拡大が期待されます。
売上・利益の推移
直近の決算期である2023年12月期は、売上が133億4,696万円、税引前利益は21億5,627万円の赤字となりました。前年同期(2022年12月期)と比べると売上は減少したものの、損失幅は縮小しています。今期第1四半期では上記のとおり、売上は減少したものの利益面でも苦戦している状況です。今後の業績回復に期待がかかっています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の総資産は144億5,486万円で、前期末(2023年12月期末)から556百万円減少しています。負債は114億1,490万円と増加し、自己資本比率は22.5%となり、前期末(25.7%)から3.2ポイント低下しています。
資産の部
流動資産は54億1,485万円で、前期末から42億2,287万円減少しています。現金及び現金同等物が前期末の17億8,326万円から12億2,781万円に大きく減少しています。一方、非流動資産は90億4,000万円と前期末から4億1,509万円増加しています。
負債の部
流動負債は87億6,926万円と前期末から8億3,680万円増加しています。社債及び借入金が53億560万円と前期末から5億6,036万円増加しています。また、非流動負債は24億4,564万円と前期末から3億7,919万円減少しています。
純資産の部
純資産合計は32億3,995万円と前期末から4億6,073万円減少しており、自己資本比率は22.5%となっています。資本金は19億2,258万円、利益剰余金がマイナス88億9,899万円となっています。
ROAとROE
2023年12月期のROAは-15.8%、ROEは-70.1%と低水準となっています。これは、収益力の低さと財務レバレッジの高さが影響しており、今後の業績改善とともに、財務健全性の向上が課題となっています。事業の成長とともに、収益性の向上と財務基盤の強化を図る必要があります。
キャッシュフロー
当第1四半期の営業キャッシュフローは6億9,358万円の支出となりました。投資活動によるキャッシュフローは7,932万円の支出、財務活動によるキャッシュフローは1億7,767万円の収入となっています。現金及び現金同等物の残高は12億2,781万円となり、前期末から5億5,545万円減少しています。業績悪化と投資支出の増加で資金が減少していることがわかります。
配当の支払額
株式会社モンスターラボホールディングスは、過去3期連続で無配を継続しています。業績の早期回復と財務体質の強化に注力していることから、当面の間、配当の実施は難しい状況と言えます。
今後の展望
株式会社モンスターラボホールディングスは、生成AIなどの先端技術を活用したデータ、エンタープライズシステム領域への進出を戦略的に進めており、中長期的には売上と収益の向上が期待できます。また、M&Aを通じた事業基盤の強化にも注力しています。今後は収益性の改善とともに、財務体質の強化にも取り組む必要があるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社モンスターラボホールディングスは、企業のDX支援を中心に高い成長性を誇る注目のIT企業です。足元では売上減少や収益性の悪化が見られますが、先端技術の活用やM&Aによる事業基盤の強化など、中長期的な成長に向けた施策にも注力しています。今後の更なる事業展開に大きな期待がかかっています。
株式会社モンスターラボホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社モンスターラボホールディングスは12月期決算の企業で、第1四半期決算を2024年5月15日に発表しました。2023年12月期では無配を継続しており、今後の業績回復とともに、配当再開に期待がかかっています。