日本コンクリート工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比5.8%増の403億円、営業利益は前年同期比700.9%増の18億円と大幅に増加しました。業績は堅調に推移し、親会社株主に帰属する四半期純利益は9億円と大幅な黒字となりました。
企業情報
企業名: 日本コンクリート工業株式会社
証券コード: 52690
決算期: 3月31日
日本コンクリート工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本コンクリート工業株式会社の決算日は3月31日で、年4回の四半期報告書を開示しています。また、3月期の本決算は5月下旬に行われています。
主な事業
日本コンクリート工業株式会社は、主にコンクリートパイル、コンクリートポール、土木製品などのコンクリート二次製品の製造・販売を行っています。特に災害からの早期復旧や社会インフラの維持に役立つ製品が強みです。また、不動産賃貸事業と太陽光発電事業にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は403億円と前年同期比5.8%の増加となりました。営業利益は18億円と大幅な増加となり、経常利益は21億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は9億円とそれぞれ大幅な黒字を計上しています。利益率も大幅に改善されたことから、業績は順調に推移していると評価できます。
売上・利益の推移
直近3年の売上高の推移をみると、2022年3月期が529億円、2023年3月期第3四半期が403億円となっています。一方、経常利益は2022年3月期が0.9億円、2023年3月期第3四半期が21億円と大幅に増加しています。コスト低減や工事採算の改善などの施策が奏功し、収益性が大幅に向上したと言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は798億円となり、前期末比27億円増加しました。流動資産は356億円、固定資産は441億円となっています。一方、負債合計は403億円で前期末比9億円増加しました。純資産は394億円と前期末比18億円増加し、自己資本比率は45.8%となっています。
資産の部
流動資産は現金及び預金の増加などにより前期末比10億円増加しています。固定資産は投資有価証券の増加などにより16億円増加しています。総資産は798億円と健全な水準を維持しています。
負債の部
流動負債は未払法人税等の増加などにより2億円増加し、固定負債は長期借入金の増加により7億円増加しました。負債合計は403億円と健全な水準を維持しています。
純資産の部
純資産は利益剰余金の増加などにより394億円となり、自己資本比率は45.8%と高い水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の-0.6%から当期3.0%と大幅に改善しています。ROE(自己資本利益率)も前期の-1.2%から当期2.4%と大幅に向上しました。これは、コスト削減や工事採算の改善などの経営改善施策が着実に成果を上げていることが背景にあります。今後も収益力の向上とともに自己資本の効率的運用が期待できます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が開示されていないため、詳細な分析は難しいですが、営業活動によるキャッシュ・インフローが改善されており、財務基盤の強化に取り組んでいるものと推察されます。
配当の支払額
2023年11月30日の取締役会において、1株当たり6.50円の期末配当を決議しました。前期は無配でしたが、今期は復配となります。この配当は業績回復を反映したものと評価できるでしょう。
今後の展望
今後も防災・減災、社会インフラの維持、工期短縮・省人省力化などに資する製品・技術への需要が期待されています。また、グリーン製品の開発など、環境対応にも注力しています。経営改善計画の着実な実行により、業績の回復や株主還元の拡充が期待されます。
編集部のまとめ
日本コンクリート工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算は大幅な増収増益となり、業績が順調に回復しています。コスト削減や工事採算の改善など経営改善の取り組みが功を奏し、収益性が大幅に向上しました。また、今期は無配だった前期から復配となり、株主還元の拡充にも期待が持てます。今後も防災・減災やインフラ維持などの分野での需要が見込まれ、さらなる業績拡大が期待されます。
日本コンクリート工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本コンクリート工業株式会社の決算日は3月31日で、年4回の四半期報告書を開示しています。また、今期は1株当たり6.50円の期末配当を実施することが決まり、前期の無配から復配となりました。業績回復を反映した配当政策と評価できるでしょう。引き続き企業の事業展開や業績推移に注目していきたいと思います。