株式会社トーヨーアサノの2023年第3四半期決算報告が発表されました。コロナ禍の影響も徐々に抑えられ、売上や利益が大幅に改善し、順調な業績回復が見られます。このことから、同社の今後の事業展開に注目が集まっています。ぜひ詳細をご覧ください。
企業情報
企業名: 株式会社トーヨーアサノ
証券コード: 52710
決算期: 2023年3月1日〜2024年2月29日
株式会社トーヨーアサノの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社トーヨーアサノの決算は年2回(中間期と期末)実施されており、今回の四半期報告書は第3四半期(2023年9月1日〜11月30日)の決算となります。今後の決算スケジュールは以下の通りです。
– 第4四半期決算(2024年2月期): 2024年1月頃公表予定
– 2024年2月期通期決算: 2024年4月頃公表予定
主な事業
株式会社トーヨーアサノは主にコンクリートパイルの製造・販売を行っている企業です。また、不動産賃貸事業も手がけています。コンクリートパイルは建築物の基礎工事に使用されるため、同社の業績は建設需要の動向に大きく影響を受けます。
近年では、コストダウンや工程管理の効率化などにも注力しており、収益性の改善にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は12,000百万円、営業利益は788百万円となり、前年同期と比べて大幅な増益となりました。
特に基礎事業におけるコンクリートパイル部門の収益性が大幅に改善したことが主因です。需要減少の影響もありましたが、コスト削減や管理の徹底などが功を奏したと言えます。
売上・利益の推移
当社の売上高は直近3年間で13,898百万円、12,000百万円、17,994百万円と推移しています。一方、営業利益は284百万円、788百万円、267百万円と、第3四半期時点では前年同期を上回る水準となっています。
この背景には、コンクリートパイル部門における収益性の改善があり、今後も業績の安定化が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は15,857百万円となり、前連結会計年度末に比べ937百万円増加しました。流動資産が増加したことが主な要因です。
一方、負債は12,049百万円と537百万円増加し、純資産は3,807百万円と399百万円増加しています。自己資本比率は前期末の22.84%から24.01%に上昇しており、財務体質の改善が進んでいることがわかります。
資産の部
当第3四半期末の資産は、前期末に比べ937百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が228百万円、受取手形・売掛金が506百万円、電子記録債権が325百万円それぞれ増加したことによるものです。設備投資にも積極的に取り組んでおり、今後の事業展開に備えているものと考えられます。
負債の部
負債は前期末に比べて537百万円増加しました。その主な要因は、長期借入金が651百万円、電子記録債務が225百万円増加したことです。一方で短期借入金が398百万円減少しました。財務体質の改善に向け、借入金の長期化を進めているようです。
純資産の部
純資産は前期末に比べて399百万円増加しました。利益剰余金が404百万円増加したことが主な要因です。配当支払いがあった一方で、第3四半期の業績が好調だったことで利益剰余金が積み上がりました。自己資本比率も上昇し、財務基盤の強化が進んでいます。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の3.55%から当期は4.97%へと上昇しています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期の△5.64%から当期は12.66%まで改善しました。
これらの指標の改善は、売上や収益性の向上によるものです。特にコンクリートパイル部門の採算性が大きく改善したことが要因と考えられます。今後も財務体質の強化を続けることで、さらなる収益力向上が期待できそうです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが871百万円のプラスとなりました。これは主に税金等調整前四半期純利益の計上によるものです。
一方で、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス247百万円となり、設備投資などに資金が投入された模様です。財務活動によるキャッシュ・フローも微減となっています。
配当の支払額
当社は年2回の配当を行っており、第3四半期末の配当金は1株当たり35円となりました。前期末の1株当たり25円から増配となっています。
この背景には、収益力の改善によって配当性向を高められるようになったことがあります。株主還元にも積極的に取り組んでいる様子がうかがえます。
今後の展望
当社は中期経営計画「TAFCO・RR計画」に基づき、引き続き収益改善に注力していく方針です。建設需要の回復や採算性の向上により、今後も増収増益が期待できそうです。
また、不動産賃貸事業の安定収益も足元の業績を支えている一因となっています。今後、事業ポートフォリオの最適化をさらに進めることで、企業価値の向上につなげていくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社トーヨーアサノの第3四半期決算は、コロナ禍の影響を受けつつも収益性の改善が進んでおり、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のすべてが前年同期を上回る好決算となりました。
特に基礎事業のコンクリートパイル部門で大幅な収益改善が見られ、財務体質の強化も進んでいます。今後も建設需要の回復や事業ポートフォリオの最適化を通じて、さらなる業績拡大が期待されます。
株式会社トーヨーアサノの決算日や配当についてまとめました。
同社の決算は年2回(中間期と期末)行われており、今回の四半期報告書は第3四半期(2023年9月1日〜11月30日)の決算となります。
また、株主への配当は年2回(中間配当と期末配当)行われており、第3四半期末時点での1株当たり配当金は35円と、前期末より増加しています。今後も収益力の改善に合わせて株主還元を強化していく方針のようです。