品川リフラクトリーズ株式会社の最新の決算報告にスポットを当てます。同社は耐火物やセラミックス製品の製造・販売を手掛ける大手メーカーです。今期の売上高は前年同期比15.7%増の1,091億30百万円と大幅に増加し、各段階利益も過去最高を更新しました。原料費や燃料費の高騰を吸収しつつ、販売価格の改定や販売構成の最適化により、スプレッドを大幅に拡大できたことが好業績につながりました。今後も海外事業の伸長や国内外での積極的な拡販活動に期待が寄せられます。
企業情報
企業名: 品川リフラクトリーズ株式会社
証券コード: 53510
決算期: 2023年3月期
品川リフラクトリーズ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
品川リフラクトリーズ株式会社の決算期は3月期で、第3四半期決算は2023年12月31日に終了しています。決算発表は2024年2月9日に行われました。
主な事業
品川リフラクトリーズ株式会社は、耐火物、断熱材、セラミックスの製造・販売を主な事業としています。鉄鋼、セメント、ガラス、電力などの基幹産業を支えるさまざまな耐火物製品を提供しています。また、最近では半導体や環境関連の設備向けにもセラミックス製品の販売を強化しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,091億30百万円(前年同期比15.7%増)、営業利益108億42百万円(同31.5%増)、経常利益115億49百万円(同29.3%増)と、各段階利益が過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は126億18百万円(同94.1%増)と大幅な増益となりました。
売上・利益の推移
売上高は3期連続で増加し、過去最高水準を記録。営業利益も3期連続で増益となりました。経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益も同様に大幅な増益基調を維持しています。原料費や燃料費の高騰を吸収しつつ、販売価格の改定や販売構成の最適化を図り、収益性の向上に成功した形です。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は前期末比94億71百万円増の1,533億72百万円となりました。流動資産の受取手形、売掛金及び契約資産や投資有価証券の増加が主な要因です。一方、負債は44億58百万円減少し680億16百万円、純資産は139億29百万円増加し853億55百万円となりました。自己資本比率は53.4%と健全な水準を維持しています。
資産の部
流動資産は前期末比51億00百万円増加し967億80百万円となりました。受取手形、売掛金及び契約資産が増加したほか、有価証券の増加も寄与しています。固定資産は前期末比43億70百万円増加し565億91百万円と、企業結合にかかる無形固定資産の増加が主な要因です。
負債の部
流動負債は前期末比35億25百万円減少し518億96百万円となりました。短期借入金が減少したことが主な要因です。固定負債は前期末比9億32百万円減少し160億20百万円と、長期借入金の減少が主な要因です。
純資産の部
純資産は前期末比139億29百万円増加し853億55百万円となりました。利益剰余金の増加に加え、為替換算調整勘定の改善が主な要因です。自己資本比率は53.4%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
同社のROAは8.8%、ROEは20.2%となっており、いずれも前期に比べて改善しています。旺盛な需要を背景に収益性が高まったほか、M&Aによる事業基盤の拡大など、経営の効率化が進んだことが要因とみられます。今後も引き続き収益力の向上と財務体質の強化に取り組む方針です。
キャッシュフロー
同社のキャッシュフロー状況は良好です。営業活動によるキャッシュ・フローは増加基調にあり、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資などに伴う支出があったものの、財務活動によるキャッシュ・フローは有利子負債の削減などにより流出額が縮小しています。全体としては手許資金が増加傾向にあり、今後の事業展開や設備投資など、成長に向けた投資に活用できる好環境にあるといえます。
配当の支払額
同社は、株主への利益還元を重要な経営課題の1つと位置付けており、安定的な配当の実施に努めています。第2四半期末の中間配当は1株当たり160円、期末配当は160円の年間320円(株式分割前)を予定しています。配当性向は30%前後を目標としており、今後も株主還元の充実に取り組んでいく方針です。
今後の展望
品川リフラクトリーズ株式会社は、国内外の販路拡大と新製品の開発により、持続的な成長を目指しています。また、M&Aを活用した事業規模の拡大も進めており、ブラジルや米国での事業基盤の強化が奏功しています。さらに、環境対応製品の拡販にも注力しており、今後の業績拡大につなげていく方針です。
編集部のまとめ
品川リフラクトリーズ株式会社は、主力の耐火物事業を中心に、断熱材やセラミックス事業でも高い収益力を発揮し、前年同期比で大幅な増収増益を実現しました。販売価格の改定や販売構成の見直し、グローバル展開の加速化などが功を奏した形です。今後も、海外事業の拡大や環境対応製品の強化などで成長を加速させていくと見られ、株主還元の充実も注目されます。品川リフラクトリーズ株式会社の業績は好調に推移しており、今後の動向に期待が高まります。
品川リフラクトリーズ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
品川リフラクトリーズ株式会社の決算期は3月期で、第3四半期決算は2023年12月31日に終了しています。配当は年間320円(株式分割前)を予定しており、配当性向は30%前後を目標としています。同社は株主還元の充実に積極的に取り組んでおり、今後も業績拡大と合わせて株主還元の向上が期待されます。