クニミネ工業株式会社の第3四半期決算がお知らせされました。売上高は11,669百万円と、前年同期比で2.7%の増収となっています。営業利益も839百万円と大幅に増加し、収益性が改善されました。素形材分野や環境建設分野、ペット分野などが伸長し、全体としての業績は好調に推移しているようです。
企業情報
企業名: クニミネ工業株式会社
証券コード: 53880
決算期: 2023年3月期
クニミネ工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
クニミネ工業株式会社は、3月31日を決算日としています。主な決算スケジュールは、6月に本決算の株主総会を開催し、2月に第3四半期決算の四半期報告書を提出しています。
主な事業
クニミネ工業は、ベントナイトを中心とした無機系機能性素材を製造・販売する企業です。産業資材や環境保全用途、ペット関連など幅広い分野で事業展開しています。最近では、ファインケミカル分野やアグリビジネス分野などのクレイサイエンス事業にも注力しており、製品・サービスの高付加価値化に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高11,669百万円、営業利益839百万円となりました。前年同期と比べて増収増益を達成しており、営業利益率は7.2%と改善されています。価格改定や原価低減などの取り組みが効果を発揮し、収益性が高まっているようです。
売上・利益の推移
前年同期との比較では、売上高が2.7%増加し、営業利益は69.0%増加しています。経常利益も14.8%増加しており、全社的に好業績が続いています。ベントナイト事業やクレイサイエンス事業の各分野でバランスの取れた成長が見られ、企業体質の強化が進んでいると言えるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は24,899百万円となり、前期末から339百万円増加しています。現金及び預金が増加したほか、売上高の増加に伴い受取手形及び売掛金も増加しています。一方、負債は3,199百万円と、前期末から11百万円減少しました。自己資本比率は84.4%と高水準を維持しており、財務体質の健全性が高いことがわかります。
資産の部
総資産は前期末から339百万円増加し、24,899百万円となりました。現金及び預金が7,789百万円と前期末から246百万円増加したほか、売上高の増加により受取手形及び売掛金が4,813百万円と312百万円増加しています。また、原材料及び貯蔵品も2,520百万円と271百万円増加するなど、事業拡大に向けた投資が進んでいます。
負債の部
負債は3,199百万円と、前期末から11百万円減少しました。未払金が749百万円と180百万円増加したものの、未払法人税等が133百万円と173百万円減少したことなどが主な要因です。全体として借入金などの有利子負債は少なく、財務体質は健全に推移しています。
純資産の部
純資産は21,700百万円と、前期末から351百万円増加しました。利益剰余金が16,728百万円と92百万円増加したほか、為替換算調整勘定が390百万円と162百万円増加しており、自己資本比率は84.4%を維持しています。株主資本の積み上がりが進み、財務基盤が一層強化されています。
ROAとROE
ROAは前期の3.4%から3.2%に、ROEは前期の3.9%から3.6%とやや低下しています。これは、資産と自己資本の増加が先行し、収益の伸びが上回っていないためと考えられます。今後は、収益力の一層の向上によりROA、ROEの改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは開示されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローが改善されていることがうかがえます。財務体質の健全性と合わせ、今後の事業拡大に向けた投資などにも活用できる手元流動性が確保されています。
配当の支払額
2023年6月の期末配当と2023年11月の中間配当で、合計55円の配当を実施しました。前期の配当金合計50円から5円増配となっており、業績の改善と財務基盤の強化を反映した配当政策と言えるでしょう。株主還元に対する姿勢は堅実に維持されています。
今後の展望
クニミネ工業は、新中期経営計画に基づき、ベントナイト事業とクレイサイエンス事業の双方で高付加価値製品の開発、生産性向上、デジタル化などに取り組み、収益構造の改善を進めていきます。また、原材料高騰やインフレ、地政学的リスクなど、環境変化への対応力も強化しています。業界トップシェアを持つベントナイト事業の基盤を活かしつつ、新分野への展開も期待できそうです。
編集部のまとめ
クニミネ工業は、ベントナイト事業を中心に堅調な業績を維持しつつ、クレイサイエンス事業の強化にも注力しています。特に当期は、素形材分野、ペット分野などの好調により増収増益を実現しました。財務基盤の健全性も高く、今後も収益力の向上と株主還元の充実が期待できる企業と言えるでしょう。
クニミネ工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
クニミネ工業の決算日は3月31日で、6月に株主総会、2月に第3四半期決算を発表しています。当期の配当は、期末55円と前期より5円増配となり、株主還元に力を入れています。今後の事業拡大に期待がかかる企業ですね。