モリ工業株式会社の最新決算が発表されました。売上高は363億円と前年同期並みを維持し、営業利益は46億円となりました。市況の停滞の中で、同社は安定した業績を残すことができました。他の指標も良好で、株主還元も手厚く行われているようです。今後も着実な成長が期待できる企業だといえるでしょう。
企業情報
企業名: モリ工業株式会社
証券コード: 54640
決算期: 3月期
モリ工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
モリ工業株式会社の決算日は3月31日です。通常の決算スケジュールとしては、6月に定時株主総会、6月下旬に有価証券報告書の提出、10月下旬に第2四半期(中間期)決算の発表、翌年2月下旬に第3四半期決算の発表、4月上旬に通期決算の発表といった流れになります。
主な事業
モリ工業株式会社は、ステンレス製品の製造・販売を主な事業としています。ステンレス管、ステンレス条鋼、ステンレス加工品などを製造し、主に建設、自動車、設備・機械、家電などの分野に販売しています。また、鋼管の製造・販売も行っています。製品の大半を国内で販売していますが、インドネシアにも現地法人を設けるなど、海外展開も手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が363億円と前年同期とほぼ並みを維持しました。一方で、営業利益は46億円と前年同期比12.0%の減益となりました。これは主に材料価格の低下に伴う棚卸評価差益の剥落が影響したためです。利益率でみると、売上高営業利益率は12.7%となりました。
売上・利益の推移
最近3年間の業績を見ると、売上高は363億円前後で推移しています。一方で、営業利益は46億円~52億円の範囲で推移しており、安定した収益基盤を築いていると評価できます。また、親会社株主に帰属する当期純利益も35億円前後で推移しており、着実に利益を確保できている企業だといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
モリ工業の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は682億円となっています。前期末に比べ25億円増加しています。主な増減としては、現金及び預金の増加26億円、電子記録債権の増加4億円、棚卸資産の減少13億円などがあります。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が170億円、受取手形及び売掛金が160億円、棚卸資産が118億円となっています。固定資産も230億円を保有しており、強固な財務基盤を築いています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が29億円、電子記録債務が59億円となっています。有利子負債も15億円と少ない水準にあり、健全な財務状況といえます。
純資産の部
純資産の部は530億円と、総資産の77.6%を占めています。利益剰余金が359億円と大半を占めており、自己資本比率も高い水準にあります。株主還元も手厚く行われている企業だと言えるでしょう。
ROAとROE
モリ工業のROA(総資産経常利益率)は7.3%、ROE(自己資本当期純利益率)は6.7%となっています。これらの指標は業界平均を上回る水準にあり、資産や資本を効率的に活用できている企業だと評価できます。今後の更なる改善に期待が高まります。
キャッシュフロー
モリ工業のキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは53億円の純収入となっています。一方で、設備投資などの投資活動によるキャッシュ・フローは10億円の純支出となっています。これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は170億円となり、健全な資金繰りを確保できています。
配当の支払額
モリ工業は株主還元に積極的な企業です。当期は中間配当として1株当たり80円の配当を実施しており、年間配当では140円の配当を行う予定です。この水準は、親会社株主に帰属する当期純利益の約40%に相当する高い配当性向となっています。
今後の展望
モリ工業は、引き続き主力製品であるステンレス管、ステンレス条鋼の販売拡大に注力していく方針です。同時に、環境対応製品やオートメーション製品など、成長分野への取り組みを強化していく予定です。また、コスト競争力の向上や生産性の向上にも努めることで、業績の安定化を図っていきます。今後も着実な成長が期待できる企業だといえでしょう。
編集部のまとめ
モリ工業株式会社の決算は、市況の停滞の中でも堅調な業績を残せたことが特徴的です。売上高は前年同期とほぼ同水準を維持し、営業利益も46億円と高い水準を確保しています。資産、負債、純資産の状況も良好で、ROAやROEなどの効率性指標も優れています。また、株主への積極的な還元も特徴といえます。今後も業績の安定成長が期待できる企業だと評価できるでしょう。
モリ工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
モリ工業株式会社の決算日は3月31日です。通常の決算スケジュールとしては、6月の定時株主総会、6月下旬の有価証券報告書提出、10月下旬の第2四半期(中間期)決算発表、翌年2月下旬の第3四半期決算発表、4月上旬の通期決算発表などとなっています。また、同社は株主への積極的な配当を実施しており、当期の年間配当は1株当たり140円の予定となっています。