大同特殊鋼株式会社の決算報告書をご覧ください。今期は売上高が増収となり、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益では前年同期に比べ減益となりました。しかし、今後はカーボンニュートラル製品や省エネ製品の需要拡大、原材料価格高騰への対応で業績は改善していくものと期待できます。
企業情報
企業名: 大同特殊鋼株式会社
証券コード: 54710
決算期: 第100期第3四半期(2023年10月1日~2023年12月31日)
大同特殊鋼株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大同特殊鋼株式会社の決算期は3月31日です。第3四半期の決算報告書が今回提出されています。決算発表のスケジュールはおおよそ以下の通りです。
– 第1四半期: 8月上旬
– 第2四半期: 11月上旬
– 第3四半期: 2月上旬
– 通期: 5月中旬
主な事業
大同特殊鋼株式会社は、特殊鋼の製造・販売を主な事業としています。特殊鋼鋼材、機能材料・磁性材料、自動車部品・産業機械部品、エンジニアリング、流通・サービスの5つの事業セグメントで構成されています。自動車、産業機械、エネルギー、航空機などの分野で幅広い製品を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は4,383億63百万円と前年同期比で増収となりました。一方で、営業利益は330億51百万円、経常利益は353億58百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は207億38百万円とそれぞれ減益となりました。
売上・利益の推移
売上高は、前年同期に比べ36億37百万円増加しました。一方で利益面では、ステンレス鋼の売上数量減少などにより、営業利益は46億3百万円減益、経常利益は37億36百万円減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は74億48百万円減益となりました。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は7,969億18百万円と前期末比で230億66百万円増加しました。一方、負債合計は3,674億96百万円と前期末比で62億25百万円減少しました。また、純資産は4,295億21百万円と前期末比で240億42百万円増加し、自己資本比率は49.1%となりました。
資産の部
資産の主な増加要因は、投資有価証券が159億87百万円増加したことによるものです。
負債の部
負債の主な減少要因は、短期借入金が7,867百万円減少したことによるものです。
純資産の部
純資産の主な増加要因は、利益剰余金が109億21百万円増加、その他有価証券評価差額金が107億63百万円増加したことによるものです。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は、前期末の4.7%から当第3四半期連結会計期間末には4.4%と減少しました。これは、経常利益が減少したことによるものです。一方、ROE(自己資本利益率)は、前期末の12.3%から当第3四半期連結会計期間末には10.0%と減少しました。これは、利益水準が低下したことが主な要因です。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結財務諸表の注記事項に記載のとおり、営業活動によるキャッシュ・フローは317億25百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは211億36百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは74億41百万円の支出となっています。
配当の支払額
当社は、中間配当として1株当たり100円の配当を実施しました。また、期末配当として1株当たり130円の配当を実施する予定です。これにより、年間配当金は230円となる見込みです。
今後の展望
今後の見通しについては、自動車関連や航空機関連の需要は堅調に推移すると考えられますが、産業機械関連の需要は弱含むことが予想されます。また、原材料価格の高騰が続く中、コスト削減と適正な販売価格の確保に取り組んでいきます。さらに、カーボンニュートラル製品や省エネ製品の需要拡大に向けた取り組みを強化していきます。
編集部のまとめ
大同特殊鋼株式会社の第3四半期決算は、売上高は増加したものの、利益は減少となりました。一方、財務状況は改善傾向にあり、自己資本比率も高水準を維持しています。今後は、自動車や航空機分野での需要回復に期待がかかる一方で、原材料価格高騰への対応が重要な課題となっています。カーボンニュートラル製品や省エネ製品の拡販などにも注目が集まります。
大同特殊鋼株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大同特殊鋼株式会社の決算期は3月31日で、第3四半期決算を報告しました。中間配当は1株当たり100円、期末配当は1株当たり130円を予定しており、年間配当金は230円となる見込みです。今後の業績については、需要動向や原材料価格の変動など、注意深くフォローしていく必要があります。