東邦亜鉛株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書のポイントをご紹介します。
同社は亜鉛やリサイクル製品、資源関連事業を行う非鉄金属大手で、この四半期は厳しい業績となりましたが、今後の事業展開にも注目しましょう。
企業情報
企業名: 東邦亜鉛株式会社
証券コード: E01308
決算期: 12月期
東邦亜鉛株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東邦亜鉛の決算期は12月期で、第3四半期の決算報告書は2024年2月14日に発表されました。
主な事業
東邦亜鉛は製錬事業を中心に、環境・リサイクル事業、資源事業、電子部材・機能材料事業、その他の事業を展開しています。
主力の製錬事業では、亜鉛やリサイクル製品の製造・販売が柱となっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の売上高は973億21百万円と前年同期比で12%の減収となりました。
損益面では、経常損失が36億25百万円と大幅な赤字に転落しました。亜鉛相場の大幅下落や生産減少が響いています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、2022年3月期は売上高1,457億円、経常利益31億円と良好でしたが、2023年3月期は売上高1,458億円、経常利益13億円と減益に。
今期第3四半期では、経常損失36億円と大幅な赤字になっており、業績は厳しい状況にあります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は1,145億円と前期末比で28%減少しています。これは主に資産の減損処理による減少によるものです。
負債は946億円と前期末比で2%増加し、自己資本比率は17.3%と前期末から18ポイント低下しています。
資産の部
流動資産は707億円と前期末比で8%減少。固定資産は437億円と34%減少しています。これは主に豪州ラスプ鉱山の減損処理によるものです。
負債の部
流動負債は647億円と前期末比で4%増加。固定負債は299億円と1%減少しています。
純資産の部
純資産は198億円と前期末比で60%減少しています。これは主に大幅な四半期純損失の計上によるものです。
ROAとROE
当第3四半期のROA(総資産利益率)はマイナス26.4%と大幅な悪化となっています。またROE(自己資本利益率)もマイナス150.8%と非常に低い水準です。
業績の悪化と自己資本の大幅減少が影響しています。
キャッシュフロー
当四半期のキャッシュフロー情報は開示されていませんが、財務体質の悪化から、営業キャッシュフローが減少し、設備投資やデット返済など財務キャッシュフローが増加していると推測されます。
配当の支払額
東邦亜鉛は年間で1株当たり75円の配当を実施しています。第3四半期末時点では、中間配当として1株当たり37.5円の配当を支払っています。
今後の展望
同社は業績低迷により厳しい経営環境に置かれていますが、資金調達や事業再編などに取り組み、経営改善を図るとしています。
中長期的には、亜鉛需要拡大や資源事業の強化などが期待されており、業績回復に期待がかかっています。
編集部のまとめ
東邦亜鉛は2023年12月期第3四半期で大幅な減収減益となり、財務体質の悪化も目立ちました。
しかし、経営改善に向けた取り組みに着手しており、中長期的には亜鉛需要拡大や資源事業強化に期待が寄せられています。
同社の今後の動向に注目していきましょう。
東邦亜鉛株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東邦亜鉛の決算期は12月期で、第3四半期決算は2024年2月に発表されました。
同社は年間で1株当たり75円の配当を行っています。今後の業績回復に期待がかかっています。