三菱マテリアル株式会社の決算内容をご紹介します。三菱マテリアルは、金属事業、高機能製品、加工事業、再生可能エネルギー事業などを展開する製造業大手です。今期の業績は円安の影響などがあり、売上は前期比13.0%減と減収となりましたが、経常利益は74.9%増と大幅な増益となりました。
企業情報
企業名: 三菱マテリアル株式会社
証券コード: E00021
決算期: 3月31日
三菱マテリアル株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
三菱マテリアル株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は、4月に期末決算、5月と11月に中間決算と年2回行われます。
主な事業
三菱マテリアルは、金属事業、高機能製品、加工事業、再生可能エネルギー事業などを展開する総合素材メーカーです。銅、アルミなどの非鉄金属の製造、二次電池向け正極材や半導体関連素材などの高機能製品の開発、超硬工具などの加工事業、水力発電所の運営など多岐にわたる事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の連結業績は、売上高が1兆815億85百万円(前年同期比13.0%減)、営業利益が154億10百万円(同59.4%減)となりました。一方で、経常利益は436億51百万円(同74.9%増)と大幅な増益となっています。
売上・利益の推移
売上高は前期から減少しましたが、経常利益は鉱山からの受取配当金増加や持分法による投資利益計上などで大幅な増益となりました。このように、収益性の改善が進んでいることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
資産合計は前期末比1,396億円増の2兆314億円となりました。負債合計も前期末比1,040億円増の1兆3,669億円となっています。純資産は前期末比585億円増の6,645億円となっています。
資産の部
流動資産は前期末比676億円増の1兆1,838億円、固定資産は前期末比720億円増の8,476億円となっています。棚卸資産や有形固定資産が増加しています。
負債の部
流動負債は前期末比822億円増の9,006億円、固定負債は前期末比218億円増の4,663億円となっています。短期借入金やコマーシャル・ペーパーが増加しています。
純資産の部
株主資本は前期末比143億円増の5,516億円、その他の包括利益累計額は前期末比195億円増の754億円となっています。純資産全体では前期末比585億円増の6,645億円となっています。
ROAとROE
ROAは前期末の2.1%から当第3四半期末には2.8%と改善しています。一方、ROEは前期末の4.0%から5.6%に上昇しています。収益性の改善により、資産効率の向上にも繋がった結果といえるでしょう。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは298億円の収入超となっています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは520億円の支出超となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは191億円の収入超となっています。全体としては30億円の収入増加となりました。
配当の支払額
当第3四半期では、中間配当として1株当たり47円を実施しました。年間配当金は、前期の75円から72円に減少する見込みですが、依然として高い水準の配当を維持しています。
今後の展望
事業環境は不確実性が高い中、引き続き収益力の強化に努めながら、資源循環やサステナビリティなどの社会課題の解決に貢献していく方針です。中期経営戦略2030では、素材・材料開発、事業競争力強化、産官学連携などに注力し、持続的な企業価値向上を目指していきます。
編集部のまとめ
三菱マテリアルの決算は、売上高が減少したものの、経常利益が大幅に増益となるなど収益性の改善が進んでいます。資産効率の向上もみられ、堅調な業績推移が確認できました。今後は中期経営戦略に沿って、新製品開発や事業競争力強化に取り組み、持続的な企業価値向上を図っていきます。配当水準も高水準を維持しており、株主還元にも力を入れていることが分かります。
三菱マテリアル株式会社の決算日や配当についてまとめました。
三菱マテリアルの決算日は3月31日で、中間配当と期末配当の年2回の配当を行っています。今期の年間配当は72円と高水準を維持しています。今後も事業の収益力強化や株主還元に注力し、企業価値の向上を目指していくことが期待されます。