日本を代表する貴金属リサイクル企業「株式会社アサカ理研」が2023年10月1日から12月31日までの第1四半期の決算を発表しました。売上高は1,884,008千円と前年同期比10.1%減となったものの、経常利益は52,102千円と堅調な業績を維持しています。事業の中心である貴金属事業は、主要製品の価格上昇などが寄与しましたが、取引先の減産に伴う取り扱い数量の減少が響きました。今後は中長期的な成長を見据えた組織体制の強化や新事業であるリチウムイオン電池の再生事業にも注力していく方針です。
企業情報
企業名: 株式会社アサカ理研
証券コード: E21649
決算期: 9月30日
株式会社アサカ理研の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社アサカ理研の決算日は9月30日です。第1四半期は2023年10月1日から12月31日までの期間となっています。
主な事業
株式会社アサカ理研は主に貴金属の再生・加工事業、環境事業、システム事業を展開しています。貴金属事業では金、銀、銅などの貴金属を回収・精製し、電子部品メーカーなどに供給しています。環境事業では、産業廃棄物の処理やレアメタルの回収を行っています。システム事業では、品質管理システムの開発・販売も手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期の売上高は1,884,008千円と前年同期比10.1%減となりました。しかし、経常利益は52,102千円と堅調に推移しています。貴金属価格の上昇などがプラスに寄与したものの、取引先の減産により取り扱い数量が減少したため、減収減益となりました。
売上・利益の推移
直近の3期の業績を見ると、売上高は8,285,656千円、経常利益は307,327千円と非常に好調に推移しています。特に前期は1株当たり当期純利益が61.27円と、非常に高い水準を記録しました。今期は減収減益となるものの、全体としては安定した業績を維持できています。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期末の四半期連結貸借対照表では、総資産が8,288,183千円となっています。前期末から60,554千円減少しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,758,393千円、棚卸資産が1,286,568千円となっています。前期末からそれぞれ8,188千円減少、26,858千円増加しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が180,251千円、短期借入金が968,249千円となっています。前期末からそれぞれ35,221千円減少、5,058千円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、純資産合計が4,254,121千円となっています。前期末から1,807千円減少しています。自己資本比率は50.8%を維持しており、財務の健全性が高いことがわかります。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期が3.9%、ROE(自己資本利益率)は前期が7.7%となっています。前期の業績が好調だったため、両指標ともに高い水準を維持しています。今後は新事業への積極的な投資などにより一時的な収益性の低下はあるものの、中長期的には更なる成長が期待できると考えられます。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、前期は営業キャッシュフローが443,519千円の収入となっています。設備投資などの投資キャッシュフローがマイナスとなっていることから、全体としては安定したキャッシュポジションを維持できていると評価できます。
配当の支払額
当第1四半期では1株当たり8円の配当を実施しました。前期は1株当たり16円の配当を行っており、安定した配当政策を継続しています。今後も業績に応じた適切な配当を行っていくと考えられます。
今後の展望
株式会社アサカ理研は、資源循環型社会の実現に向け、経営基盤の強化と新規事業の確立に注力しています。主力の貴金属事業では、取引先の生産回復に伴う取り扱い数量の増加が期待されるほか、価格上昇による収益改善も見込めます。加えて、LiB再生事業の事業化に向けた研究開発にも積極的に取り組んでおり、中長期的な成長が期待できます。
編集部のまとめ
株式会社アサカ理研の業績は、一時的な減収減益となったものの、全体としては安定した水準を維持しています。主力の貴金属事業は引き続き堅調に推移しており、新事業のLiB再生事業の事業化にも期待が持てます。今後も資源循環型社会の実現に向けた取り組みを加速させ、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
株式会社アサカ理研の決算日や配当についてまとめました。
株式会社アサカ理研の決算日は9月30日、第1四半期の決算期は2023年10月1日から12月31日までとなっています。当第1四半期の業績は減収減益となったものの、主力事業の業績は安定しており、安定配当も継続されています。今後はLiB再生事業の事業化などにも注力し、持続的な成長を目指していくことが期待されます。