東邦チタニウム株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書が発表されました!航空機やカーエレクトロニクス向けの金属チタンの販売が堅調に推移し、売上高は前年同期比微減の564億90百万円となりました。営業利益は38億82百万円と前年同期に比べ減少していますが、安定した収益を確保していることがわかります。
企業情報
企業名: 東邦チタニウム株式会社
証券コード: 57270
決算期: 3月期
東邦チタニウム株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東邦チタニウム株式会社の決算は3月期となっており、通常3月31日が決算日です。主な決算の流れは以下の通りです。
5月中旬:有価証券報告書の提出
5月下旬:株主総会の開催
10月下旬:第2四半期(中間期)決算の発表
2月中旬:第3四半期決算の発表
5月中旬:通期決算の発表
主な事業
東邦チタニウム株式会社は、金属チタン事業、触媒事業、化学品事業を主な事業としています。特に金属チタンは航空機用部品やカーエレクトロニクス向けが主な用途で、高い市場シェアを誇っています。触媒事業はポリオレフィン用触媒が主力製品で、化学品事業は主に電子部品材料の製造・販売を手掛けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は564億90百万円、営業利益は38億82百万円となりました。前年同期と比べると売上高は3.4%減少しましたが、営業利益率は6.9%と高水準を維持しています。需要は堅調に推移しており、収益性の高い事業構造を持っていると言えます。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は803億51百万円(2022年3月期)、564億90百万円(2023年3月期第3四半期)、584億78百万円(2022年3月期第3四半期)となっています。利益面では、2022年3月期の営業利益が105億32百万円、2023年3月期第3四半期は38億82百万円と高水準を維持しています。コロナ禍からの回復や為替変動の影響など、業績変動要因はありますが、総じて順調に推移しているといえるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
東邦チタニウム株式会社の2023年12月期第3四半期末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1,221億16百万円となっています。前期末比106億87百万円増加しており、主な増加要因は棚卸資産の増加です。
資産の部
資産の部では、流動資産が735億88百万円となっています。主な内訳は受取手形及び売掛金が164億44百万円、商品及び製品が271億79百万円、仕掛品が101億60百万円、原材料及び貯蔵品が153億83百万円となっています。固定資産は485億27百万円で、有形固定資産が458億14百万円を占めています。
負債の部
負債の部では、流動負債が460億52百万円となっています。短期借入金が355億48百万円と大きな割合を占めています。固定負債は215億68百万円で、長期借入金が180億35百万円となっています。
純資産の部
純資産の部は、544億95百万円となっており、自己資本比率は44.5%となっています。前期末比12億14百万円の増加となっています。
ROAとROE
東邦チタニウム株式会社のROA(総資産利益率)は、2023年3月期が6.7%、2022年3月期が9.5%となっています。ROEは2023年3月期が13.8%、2022年3月期が14.1%と、優れた収益性を示しています。これは、高収益の金属チタン事業が中核を占めていることや、効率的な資産運用により利益率の高い事業構造を維持していることが要因です。
キャッシュフロー
東邦チタニウム株式会社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが安定的にプラスとなっています。当第3四半期連結累計期間の減価償却費は55億12百万円となっており、設備投資にも積極的に取り組んでいることがうかがえます。一方で、投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっていることから、企業の成長に向けた設備投資を進めていると考えられます。
配当の支払額
東邦チタニウム株式会社は、2023年5月には1株当たり19円、2023年10月には6円の配当を実施しています。これは、前期に比べ8円増加しており、業績拡大に伴って配当も増加していることがわかります。配当性向は38.4%となっており、株主還元にも積極的に取り組んでいる企業といえます。
今後の展望
東邦チタニウム株式会社は、航空機や自動車など産業界のニーズに合わせて事業を展開しています。特に航空機向け金属チタンの需要は堅調に推移しており、今後も成長が期待できると考えられます。一方で、原材料価格高騰や為替変動といったコスト上昇リスクにも注意が必要ですが、全体として好業績を維持できる」と評価できるでしょう。
編集部のまとめ
東邦チタニウム株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、堅調な事業環境を反映して、売上高、営業利益ともに高水準を維持しています。航空機や自動車などの成長分野でのプレゼンスが高く、今後も安定した収益基盤が期待できます。一方で、原材料高騰などのリスクにも注意が必要ですが、全体としては順調な事業展開を続けているといえるでしょう。今後の業績推移に注目していきたいと思います。
東邦チタニウム株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東邦チタニウム株式会社の決算は3月期で、毎年3月31日が決算日となっています。また、年2回の配当を行っており、2023年は1株当たり19円と6円の配当を実施しました。業績の安定性が高く、株主還元にも積極的な企業といえるでしょう。今後も着実な業績拡大と株主価値の向上が期待できる企業です。