こんにちは。本日は、JMACS株式会社の最新の決算報告についてお届けします。JMACSは電線事業とトータルソリューション事業を展開する、兵庫県に本社を置く企業です。
この決算報告を読んでみると、当期の売上高は3,928,081千円と前年同期に比べて増加しているものの、経常利益は大幅に減少しています。
減益の要因は、大阪営業所と新社屋の移設に伴う一時的な費用が発生したためだと分かりました。それでは、JMACSの決算の詳細をご紹介していきます。
企業情報
企業名: JMACS株式会社
証券コード: 58170
決算期: 2024年2月期
JMACS株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
JMACS株式会社の決算は、3月1日から2月末までの1年間となっています。そのため、今回の決算は2023年3月1日から2023年11月30日までの第3四半期の決算報告書となります。
主な事業
JMACS株式会社は主に電線事業とトータルソリューション事業を展開しています。電線事業では、防災用ケーブルや通信用ケーブル、計装・制御用ケーブルなどの製造・販売を行っています。一方でトータルソリューション事業では、スマートグラスなどの高機能産業製品の開発・販売を行っています。
これら2つの事業を通して、長年にわたり電線や産業用製品の提供を行ってきました。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は3,928,081千円と前年同期比で1.8%の増加となりました。一方で、経常利益は40,507千円と大幅な減少となっています。これは大阪営業所と新社屋の移設に伴う一時的な諸経費の発生によるものです。
ただし、電線事業のセグメント利益は65,022千円と健闘しており、トータルソリューション事業でも赤字幅が縮小傾向にあるなど、収益性の改善が見られます。
売上・利益の推移
JMACS株式会社の長期的な売上高と利益の推移を見ると、売上高は緩やかな増加傾向にあるものの、経常利益は変動が大きいのが特徴です。
特に、今期第3四半期は大阪営業所や新社屋の移設に伴う一時的な費用の発生により、経常利益が前年同期比75.6%減と大きく落ち込んでいます。ただし、2024年2月期の通期業績では、この一時的な費用の影響が薄れることから、損益の改善が期待できると考えられます。
四半期連結貸借対照表について
JMACS株式会社の財政状態を示す四半期連結貸借対照表を見てみると、総資産は9,078,118千円となっています。前事業年度末に比べて1,021,323千円増加しています。これは主に、新工場棟及び本社棟の建設に伴う有形固定資産の増加によるものです。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が844,334千円と大幅に増加しています。一方で、商品及び製品が365,114千円、原材料及び貯蔵品が411,237千円と減少しているのは在庫の適正化に努めた結果です。
負債の部
負債の部では、短期借入金が1,800,000千円と大幅に増加しています。これは新工場棟及び本社棟の建設資金として調達したものです。その一方で、長期借入金は1,178,972千円と減少しています。
純資産の部
純資産の部では、4,547,993千円となっており、前事業年度末に比べて55,601千円減少しています。これは主に、四半期純損失13,422千円の計上と配当金46,859千円の支払によるものです。
ROAとROE
JMACS株式会社のROA(総資産経常利益率)は、前年同期の4.3%から当期は1.0%と大幅に低下しています。これは先述の通り、大阪営業所や新社屋の移設費用が一時的に発生したことが主な要因です。一方で、ROE(自己資本当期純利益率)は、前年同期の2.8%から当期は-0.3%と、マイナスに転じています。
今後は、費用の一時的な増加要因が薄れることで、ROAやROEの改善が期待できると考えられます。
キャッシュフロー
JMACS株式会社のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは161,963千円のプラスとなっています。これは主に売上債権の増加はあったものの、たな卸資産の減少などによるものです。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは-810,973千円と大幅なマイナスとなっているのは、新工場棟及び本社棟の建設に伴う設備投資によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加により966,754千円のプラスとなっており、設備投資資金の確保に努めています。
配当の支払額
JMACS株式会社の第60期第3四半期累計期間の配当については、1株当たり10円の配当を実施しました。前年同期と同じ水準の配当が継続されており、着実な株主還元が行われています。
今後の展望
JMACS株式会社は、新工場棟や本社棟の完成により生産能力が向上し、収益力の強化が期待できます。また、スマートグラスなどの高付加価値製品の販売拡大にも努めています。
今後は、費用増加の一時的な要因が解消されることで、再び売上高と利益の両面で成長軌道に乗せることができるはずです。株主還元については、安定的な配当の継続を目指していくとのことです。
編集部のまとめ
JMACS株式会社の今期第3四半期決算では、一時的な費用増加により減益となりましたが、電線事業の好調や新製品の伸びもあり、収益性の改善傾向が見られました。今後は、新工場や本社の建設などによる生産性の向上や、高付加価値製品の拡販に期待が高まっています。
株主還元面でも、安定的な配当を継続する方針であり、株主の皆さまにとっては魅力的な企業だと言えるでしょう。
JMACS株式会社の決算日や配当についてまとめました。
JMACS株式会社の決算日は3月1日から2月末までの1年間となっており、今回は2023年3月1日から2023年11月30日までの第3四半期決算の報告でした。
また、同社は1株当たり10円の配当を実施しており、株主還元に積極的な企業だと言えます。今後の業績改善と、継続的な株主還元に期待が高まる決算内容となっています。