株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループは、岡山県を中心に関西地域で事業を展開する金融グループです。銀行業、リース業、証券業などを中核事業に、2023年12月期第3四半期の決算を公表しました。注目すべきポイントを分かりやすく解説していきます。
企業情報
企業名: 株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループ
証券コード: 58320
決算期: 毎年3月31日
株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループの決算は毎年3月31日を基準日とし、2023年2月9日に2023年3月期の第3四半期報告書を公表しました。今後の決算スケジュールとしては、2023年6月23日に定時株主総会を開催予定です。
主な事業
株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループは、銀行業、リース業、証券業を主要な事業としています。銀行業では地域密着型の金融サービスの提供、リース業ではクルマやOA機器などの賃貸、証券業では資産運用サービスなどを展開しています。また、クレジットカード業やコンサルティング業といった周辺事業にも注力しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、経常収益1,361億円、経常利益263億円、親会社株主に帰属する四半期純利益183億円と、前年同期比でそれぞれ微減、増益となりました。経常利益率は19.3%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年の業績を見ると、売上高は1,360億円前後で安定しています。一方で、経常利益は2022年3月期の264億円から2023年12月期第3四半期には263億円と緩やかな増加傾向にあります。利益率も改善されており、企業の収益性が高まっていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期末の連結貸借対照表では、総資産は10兆3,221億円、負債は9兆7,685億円、純資産は5,536億円となっています。前期末から総資産が4,730億円増加しており、主に貸出金の増加などによるものです。
資産の部
資産の部では、貸出金が5兆8,476億円と前期末比2,919億円増加しており、企業や個人向けの融資が増加していることがわかります。また、有価証券が2兆4,148億円と前期末比908億円増加しており、積極的な有価証券運用が行われています。
負債の部
負債の部では、預金及び譲渡性預金が8兆1,819億円と前期末比1,284億円増加しています。個人・法人預金の増加が主な要因です。また、借用金が5,895億円と前期末比167億円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が4,919億円と前期末比127億円増加しています。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により、純資産が堅調に積み上がっています。
ROAとROE
ちゅうぎんフィナンシャルグループのROAは0.46%、ROEは5.36%となっています。ROAは前年同期比横ばいですが、ROEは前年同期の5.23%から改善傾向にあります。これは利益水準の向上と自己資本の積み上がりによるものです。収益性と資本効率性の両面で健全な経営が行われていると評価できます。
キャッシュフロー
当第3四半期の連結キャッシュフロー計算書は作成されていませんが、前期までの動向を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは安定的な正の水準を維持しており、資金調達と運用のバランスが取れています。今後の設備投資やM&A、配当などのキャッシュアウトも見据えた健全な資金繰りが行われていると考えられます。
配当の支払額
ちゅうぎんフィナンシャルグループは、2023年6月に1株当たり16円、2023年12月に1株当たり15円の配当を実施しました。安定的な配当政策を維持しつつ、内部留保の積み上げも行われており、株主還元と企業成長のバランスが取れていると評価できます。
今後の展望
ちゅうぎんフィナンシャルグループは、地域密着型の金融サービスの提供を基盤に、リース事業や証券事業の拡大、周辺事業の強化を図っています。また、デジタル化の推進やグループシナジーの創出にも注力しており、持続的な企業価値向上に取り組んでいます。今後の業績拡大と株主還元の強化が期待されます。
編集部のまとめ
ちゅうぎんフィナンシャルグループは、収益性の高い金融グループとして安定した業績を維持しています。貸出金や有価証券、預金などの主要勘定が順調に増加しており、収益力と財務基盤の強化が進展しています。一方で、地域金融機関としての役割を果たしつつ、事業ポートフォリオの拡大にも注力しており、中長期的な成長戦略が着実に実行されていると評価できます。
株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ちゅうぎんフィナンシャルグループは毎年3月31日を基準日とする決算を行っています。直近では2023年2月9日に2023年3月期第3四半期決算を公表しました。また、同社は2023年6月23日に定時株主総会を開催予定であり、年2回の配当(中間配当と期末配当)を実施しています。2023年度の配当は1株当たり16円(中間配当)、15円(期末配当)となっています。