シンポ株式会社の2023年度第3四半期決算報告書を見てみましょう。売上高は5,514百万円と前年同期比13.3%の増収となりました。一方、経常利益は836百万円で前年同期比5.9%の増益となっています。製品の販売が好調に推移し、また内装工事受注も順調に推移したことが業績の背景にあります。
企業情報
企業名: シンポ株式会社
証券コード: 59030
決算期: 6月
シンポ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
シンポ株式会社の決算日は6月30日です。第3四半期決算は2024年3月31日に行われました。毎年9月に本決算を行い、4四半期制の決算を実施しています。
主な事業
シンポ株式会社は、焼肉店向けの無煙ロースターの製造販売を中心事業としています。また、ロースターの据付工事や内装工事など、焼肉店の出店サポートや運営支援も手掛けています。主力のロースター製品は国内外で高い評価を得ており、ブランド力の強さが同社の特徴となっています。
今期の業績と利益率は?
2023年度第3四半期の業績は売上高5,514百万円、営業利益831百万円と前年同期比で増収増益となりました。営業利益率は15.1%と高水準を維持しています。主力のロースター製品の販売が好調に推移したことに加え、内装工事など付帯サービスにも注力したことが業績を後押ししました。収益面でも生産性向上や固定費の抑制に努めて、高い収益性を確保できています。
売上・利益の推移
売上高は前年同期比13.3%増加しています。経常利益も前年同期比5.9%増加と好調な推移となっています。焼肉業界の需要回復に加え、中国や台湾など海外市場での販売も伸長したことが、売上と利益の増加につながりました。今後も新製品投入や海外展開を強化して、さらなる成長が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
シンポ株式会社の2024年3月31日時点の四半期連結貸借対照表を見ていきましょう。
資産の部
資産合計は8,172百万円と前年度末から456百万円増加しました。現金及び預金が144百万円、受取手形及び売掛金が146百万円、投資有価証券が120百万円それぞれ増加したことが主な要因です。運転資金や設備投資に活用されていることがうかがえます。
負債の部
負債合計は1,444百万円と前年度末から17百万円増加しました。買掛金が79百万円増加、賞与引当金が52百万円増加した一方で、未払法人税等が112百万円減少しました。仕入れや人件費に関する支払いが増えた一方で、前期の法人税の支払いが反映されています。
純資産の部
純資産合計は6,728百万円と前年度末から438百万円増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益540百万円の計上がありつつ、配当金の支払い198百万円があったことが主な変動要因です。バランスシートは健全な状態を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は10.2%、ROE(自己資本当期純利益率)は8.0%となっています。
前期に比べROAは若干低下しましたが、依然として高水準の収益性を維持できています。またROEも高い水準を維持しており、株主価値の向上にも貢献しています。利益率の高さが同社の特徴と言えるでしょう。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは444百万円の収入となりました。税金等調整前四半期純利益が821百万円あり、減価償却費93百万円なども収入の主な要因です。投資活動によるキャッシュ・フローは130百万円の支出で、有形固定資産の取得に充てられています。財務活動によるキャッシュ・フローは170百万円の支出で、主に配当金の支払いによるものです。全体としては144百万円の増加となり、財務基盤は強化されています。
配当の支払額
当第3四半期の1株当たり配当金は35円となりました。前年同期の25円から10円増配しています。
配当性向は36.6%と、安定的な配当水準を維持しつつ、内部留保の充実にも配慮しています。株主還元と成長投資のバランスが取れた配当政策といえるでしょう。
今後の展望
焼肉店向けの主力製品の販売に加え、内装工事や空調工事などのアフターサービスにも注力していくことで、更なる成長が期待できそうです。また、中国やアジア市場での販路拡大や新製品投入など、新たな収益源の開拓にも取り組んでいきます。
直近の第3四半期は好調な業績を維持できましたが、今後も感染症の影響や原材料価格高騰といった不確定要素に注意を払う必要がありそうです。それでも、同社の高い技術力と顧客基盤を活かし、中長期的にさらなる飛躍を遂げられると期待できます。
編集部のまとめ
シンポ株式会社の2023年度第3四半期決算は、売上高、経常利益ともに増加し好調な業績を示しました。高い収益性を維持しつつ、人件費や原材料費の高騰にも対応できている様子が分かります。
焼肉店向けの無煙ロースターを中心に事業基盤が強固であり、アフターサービスの拡充や海外展開にも注力していることが強みです。今後も新製品投入や海外市場開拓を進めることで、持続的な成長が期待できるでしょう。
シンポ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
シンポ株式会社の決算日は6月30日で、年4回の四半期決算を行っています。第3四半期決算では売上高5,514百万円、経常利益836百万円と増収増益を達成しました。配当金は1株当たり35円と増配となっており、株主還元にも力を入れています。今後も技術力とブランド力を活かし、持続的な成長が期待されます。