三和ホールディングス株式会社(証券コード:59290)の2023年3月期 第3四半期決算報告書を分析しました。今期も増収増益を達成し、グローバル事業の成長が続いています。建設シーズンに向けた事業強化、省エネ・防災性能に優れた製品開発への取り組みも着実に進んでいる好決算となりました。
企業情報
企業名: 三和ホールディングス株式会社
証券コード: 59290
決算期: 2023年3月期
三和ホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
三和ホールディングス株式会社の決算日は3月31日です。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日、3月31日の年4回行われます。
主な事業
三和ホールディングス株式会社は、シャッター、ドア、間仕切など開口部関連の製品を中心に、製造・販売・メンテナンスなどの事業を展開しています。日本、北米、欧州、アジアなどで事業を展開し、グローバル企業として高い評価を得ています。主力商品であるシャッターは高い防災性能が特長で、建築市場や社会インフラ分野での需要が期待されています。
今期の業績と利益率は?
今期(2023年3月期第3四半期)の売上高は435,472百万円と前年同期比4.4%の増収となりました。利益面では、営業利益は41,153百万円と前年同期比16.2%増、経常利益は40,578百万円と前年同期比22.9%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は31,451百万円と前年同期比38.1%増と、増収増益を達成しています。
売上・利益の推移
三和ホールディングス株式会社は、2021年3月期から3年連続の増収増益を継続しています。特に2023年3月期は、北米やアジア事業の好調に支えられ、グローバル規模で売上高と各利益指標が大きく伸長しました。今後も高機能開口部ソリューションのグローバルリーダーとしての地位を強化していくことが期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月31日現在の総資産は487,839百万円と前期末から45,564百万円の増加となりました。一方で、負債合計は208,683百万円と前期末から8,759百万円の増加にとどまりました。その結果、純資産合計は279,156百万円と前期末から36,805百万円の増加となりました。自己資本比率も56.8%と前期末から2.4ポイント上昇しています。
資産の部
資産の部では、棚卸資産や固定資産の増加が主な要因となっています。製品在庫の増加や、工場設備の拡充など、事業拡大に向けた投資が進められています。
負債の部
負債の部では、仕入債務やリース債務の増加が主な要因となっています。生産活動の活発化に伴う仕入れの増加や、店舗・工場の設備投資に係るリース債務の増加が影響しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金や為替換算調整勘定の増加が主な要因となっています。順調な利益計上と、海外子会社の業績改善を反映した為替換算の影響が大きくプラスに寄与しました。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期9.7%から10.0%に、ROE(自己資本利益率)は前期20.1%から21.3%にそれぞれ上昇しました。これは、営業利益率の改善と、自己資本の増加により収益性と効率性が高まっていることを示しています。今後もグローバル規模での事業拡大と収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは順調に推移しており、設備投資や配当金支払いなどの財務活動に活用されています。また、手元流動性も良好に保たれていることから、今後の事業展開にも十分な柔軟性があると考えられます。
配当の支払額
今期の配当につきましては、中間配当が1株29円、期末配当も1株29円を予定しています。前期の年間配当60円に比べ、年間で58円の配当が見込まれ、株主還元も積極的に行われています。
今後の展望
三和ホールディングス株式会社は、「三和グローバルビジョン2030」及び「中期経営計画2024」に基づき、気候変動やデジタル化への対応など、時代のニーズに合った商品・サービスの提供に注力しています。特に防災・環境対応製品の開発や、アジア事業の強化など、成長分野での事業展開を加速させ、企業価値の向上を目指しています。
編集部のまとめ
三和ホールディングス株式会社は、グローバルでの事業拡大を着実に進めており、増収増益を継続している好業績です。製品開発力の強化や新市場への展開など、企業ビジョンの実現に向けて取り組みを深化させています。株主還元も積極的に行われており、中長期的な成長が期待できる企業と言えるでしょう。
三和ホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
三和ホールディングス株式会社の決算日は毎年3月31日です。また、年間の配当は中間配当と期末配当を合わせて1株当たり58円を予定しており、積極的な株主還元を行っています。今期の決算は増収増益と堅調な業績を示しており、今後の事業展開にも期待が持てる内容となっています。