三協立山株式会社の2024年2月期第3四半期決算が発表されましたね。売上高は2,644億59百万円と前年同期に比べ4.1%減少しましたが、営業利益は26億59百万円と大幅に増加しています。この背景には、価格改定の浸透や顧客需要の取り込みなどが寄与していることがわかります。今後も収益改善に取り組み、企業価値の向上を目指していきます。
企業情報
企業名: 三協立山株式会社
証券コード: 59320
決算期: 5月31日
三協立山株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
三協立山株式会社の決算日は5月31日です。第3四半期決算は2024年2月29日に行われ、四半期報告書の提出日は2024年4月8日となっています。
主な事業
三協立山株式会社は、建材事業、マテリアル事業、商業施設事業、国際事業を展開しています。建材では窓や外装材の製造・販売を、マテリアルではアルミ製品の製造・販売を、商業施設では店舗什器の製造・販売を手がけています。また、海外でも事業を展開しており、グローバル企業としての地位を築いています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、売上高2,644億59百万円、営業利益26億59百万円となりました。前年同期と比べ、売上高は4.1%減少したものの、営業利益は146.7%も増加しています。これは、価格改定の浸透や販売構成の改善などによる収益性の向上が寄与したためです。
売上・利益の推移
過去3年の売上高の推移は、2023年5月期 3,703億85百万円、2024年2月期第3四半期 2,644億59百万円となっています。一方、利益面では、2023年5月期の経常利益が34億19百万円、2024年2月期第3四半期では28億24百万円と推移しています。売上高は減少傾向にありますが、収益改善策の効果により、利益水準は維持できている状況です。
四半期連結貸借対照表について
2024年2月末時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は2,770億63百万円となっています。前期末から58億68百万円減少しましたが、これは主に受取手形・売掛金などの流動資産が減少したことによるものです。一方、負債は1,824億64百万円と78億円減少しており、純資産は945億99百万円、自己資本比率は33.0%となっています。財務基盤はおおむね安定しているといえるでしょう。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が前期末より24億46百万円増加した一方で、受取手形・売掛金が81億82百万円減少しています。また、投資有価証券が16億6百万円増加するなど、各資産項目に変動がありました。
負債の部
負債の部では、短期借入金が114億21百万円減少した一方で、長期借入金が35億82百万円増加しています。また、災害損失引当金が14億18百万円計上されるなど、各負債項目に変動がありました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が26,126百万円となり、前期末から1,198百万円減少しています。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失の計上によるものです。自己資本比率は33.0%と、前期末から1.4ポイント改善しています。
ROAとROE
2024年2月期の経営指標を見ると、ROAが1.0%、ROEが-0.6%となっています。前年同期と比較すると、ROAは0.3ポイント上昇しているものの、ROEは19.9ポイント低下しています。これは、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により、自己資本利益率が低下したためです。今後は、収益力の向上により、ROE改善を目指していく必要があるでしょう。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは52億96百万円の収入となっています。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは31億92百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは45億42百万円の支出となりました。全体としては、現金及び現金同等物は24億46百万円増加しています。経営活動によるキャッシュ・インフローが確保できており、財務基盤は安定的に推移しているようです。
配当の支払額
2024年2月期第3四半期では、1株当たり10円の中間配当を実施しました。前年同期の1株当たり5円と比べ、倍増しています。株主還元の強化に取り組んでいることがうかがえます。今後の業績見通しも良好なことから、年間配当も増加することが期待されます。
今後の展望
建設市場や一般機械市場の需要減少などの外部環境の影響を受けつつも、三協立山株式会社は価格改定や販売構成の改善などの収益改善策を進めています。中期的には、更なる業績拡大を目指す方針です。SDGsへの取り組みなど、企業価値向上への取り組みも注目されます。建材、マテリアル、商業施設、国際事業の各セグメントで、新製品開発や販路拡大などに注力し、持続的な成長を実現していくことが期待されます。
編集部のまとめ
三協立山株式会社の2024年2月期第3四半期決算は、収益性の改善により営業利益が大幅に増加したことが特徴です。一方で、特別損失の発生や親会社株主に帰属する四半期純損失の計上など、課題もありました。今後は、収益改善と財務体質の強化をさらに進めつつ、SDGsなどの取り組みにも注目が集まりそうです。中期的には業績拡大を目指す方針で、株主還元の強化にも取り組んでいきます。
三協立山株式会社の決算日や配当についてまとめました。
三協立山株式会社の決算日は5月31日で、第3四半期決算は2024年2月29日に行われています。また、2024年2月期第3四半期では1株当たり10円の中間配当を実施しており、前年同期と比べて倍増しています。今後も株主還元の強化に取り組む方針のようです。