株式会社大谷工業の決算報告書をご紹介します。同社は電力や通信インフラ、建築資材などの製造・施工を手がける老舗の企業です。この度の四半期決算では、売上高や利益が前年同期比で大幅に増加しており、堅調な業績が続いていることがわかりました。
企業情報
企業名: 株式会社大谷工業
証券コード: 59390
決算期: 2024年3月期
株式会社大谷工業の決算日・決算時期(スケジュール)は?
同社の決算日は3月31日です。四半期決算は第1四半期(4月-6月)、第2四半期(7月-9月)、第3四半期(10月-12月)、第4四半期(1月-3月)に行われ、年間の決算は5月頃に発表されています。
主な事業
株式会社大谷工業は、電力通信部門と建材部門の2つの事業を展開しています。電力通信部門では鉄塔・鉄構や架線金物などのインフラ製品の製造・施工を、建材部門ではスタッド等の建設資材の製造・販売を行っています。これらの事業を通じて、電力や通信、建設分野での社会インフラ整備に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高5,977百万円、営業利益335百万円、経常利益341百万円、四半期純利益256百万円と、前年同期に比べ大幅な増加となっています。特に売上高は15.7%増、営業利益は86.3%増と、収益性の向上が確認できます。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、売上高は増加傾向にあり、利益も順調に増加しています。電力や建設需要の回復を背景に、同社の業績は堅調に推移しているといえます。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期貸借対照表を見ると、資産は前期末から1,081百万円増加の7,310百万円となっています。主な増加要因は、現金及び預金699百万円、棚卸資産390百万円の増加です。一方、負債は833百万円増加の3,678百万円となっており、長期借入金の増加が主な要因となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が1,864百万円と大幅に増加しており、財務体質の改善が進んでいることがわかります。また、棚卸資産も814百万円と増加しており、受注増に対応した在庫積み増しが行われています。
負債の部
負債の部では、仕入債務が2,038百万円と増加しています。一方で、長期借入金が450百万円と前期末から増加しており、設備投資資金の調達などに活用されているようです。
純資産の部
純資産は3,631百万円と前期末から248百万円増加しています。これは、四半期純利益256百万円の計上による増加が主な要因です。自己資本比率は49.7%と良好な水準を維持しています。
ROAとROE
同社の収益性を示す指標のROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)は、前年同期比で大幅に改善しています。これは、売上高と利益が伸びたことにより、資産効率や自己資本の活用度が高まったためと考えられます。今後も収益性の向上が期待できそうです。
キャッシュフロー
キャッシュフローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが277百万円の収入となっています。一方、投資活動では54百万円の支出、財務活動では476百万円の収入となっています。全体としてキャッシュ・ポジションは699百万円増加しており、財務基盤が強化されている様子がうかがえます。
配当の支払額
同社は株主還元として、年間30円の配当を実施しています。当第3四半期累計期間の配当金総額は23百万円となっています。安定した配当の継続が期待できます。
今後の展望
同社は、電力需要の増加や建築需要の高まりを背景に、今後も売上高と利益の増加が見込めると考えられます。老朽化した社会インフラの更新需要や、再開発に伴う建築需要など、同社の事業分野は底堅いと見られます。引き続き、収益性の向上と財務体質の強化に取り組んでいくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社大谷工業の決算は、売上高、利益ともに前年同期比で大幅に増加しており、業績は順調に推移しているようです。電力や建設分野の設備投資需要に支えられ、同社の事業は好調を維持しています。今後も社会インフラの更新需要や建築需要の高まりを取り込み、収益拡大が期待できそうです。また、自己資本比率も高く、財務体質も健全に保たれています。株式会社大谷工業は、今後も安定した成長が見込める企業といえるでしょう。
株式会社大谷工業の決算日や配当についてまとめました。
株式会社大谷工業は3月31日を決算日とし、年間30円の配当を実施しています。四半期決算は第1四半期、第2四半期、第3四半期、第4四半期と行われ、年間の決算は5月頃に発表されています。この度の第3四半期決算では、売上高、利益ともに大幅な増加となっており、同社の業績は好調に推移しています。今後も電力や建設分野での需要増を取り込み、更なる成長が期待できる企業といえるでしょう。