皆さん、こんにちは。神戸に本社を置く株式会社ノーリツの決算内容を分析してみました。ノーリツは、ガス機器や温水暖房機、キッチンの人気メーカーです。今期の業績は少し厳しかったようですが、株式上場企業ならではの詳細な決算内容をチェックしてみましょう。
企業情報
企業名: 株式会社ノーリツ
証券コード: 59430
決算期: 2024年12月期第1四半期
株式会社ノーリツの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ノーリツの決算日は12月31日です。第1四半期の決算は2024年5月14日に発表されました。毎年3月と6月、9月、12月に四半期決算を公表し、12月には本決算の有価証券報告書を提出しています。
主な事業
株式会社ノーリツは、ガス給湯機、ガス暖房機、ガスコンロなどのガス機器や、床暖房などの温水暖房機を製造・販売しています。また、キッチン機器の開発・製造にも強みを持っており、ビルトインコンロやレンジフードなども手がけています。国内外に事業を展開し、住宅設備機器のリーディングカンパニーの1つとして評価されています。
今期の業績と利益率は?
第1四半期の売上高は505億55百万円と前年同期比6.9%減となりました。一方で、営業利益は7億69百万円と57.7%減、経常利益は7億94百万円と55.9%減と減益になりました。利益率も低下しています。原材料やエネルギーコストの高騰が響いた模様です。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は前期54,304百万円、当期505,55百万円と減少しています。一方、利益は前期の経常利益1,800百万円が当期794百万円とかなり減少しました。事業環境の悪化を反映した業績となったようです。
四半期連結貸借対照表について
ノーリツの四半期連結貸借対照表を見ると、総資産が2,145億33百万円となっています。前期末から67億61百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、流動資産1,209億98百万円、固定資産935億34百万円となっています。受取手形や売掛金が減少したものの、投資有価証券が増加したことで固定資産が大きく増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が655億48百万円、固定負債が161億3百万円となっています。支払手形や買掛金が減少したものの、賞与引当金が増加しています。
純資産の部
純資産の部では、1,328億80百万円と前期末から62億13百万円増加しています。利益剰余金が増加したことが主な要因です。自己資本比率は59.6%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
ノーリツの収益性を示すROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)は、前年同期に比べて大幅に低下しています。ROAは前年同期の3.3%から当期1.7%に、ROEは前年同期の4.2%から当期0.9%と、収益力の悪化が見られます。原材料高や為替変動の影響を強く受けたと考えられます。
キャッシュフロー
ノーリツのキャッシュフローについては、四半期報告書に詳細な記載がありませんでした。ただし、営業活動によるキャッシュフローは前年同期の19億16百万円から減少しているものと推察されます。設備投資等の投資活動によるキャッシュアウトも増加していると考えられます。財務活動については、配当金の支払いなどがあったと見られます。
配当の支払額
ノーリツは2024年3月28日開催の定時株主総会で、1株当たり21円の期末配当を決議しました。前期の1株当たり28円から減少しています。業績悪化を反映した配当減少といえます。
今後の展望
ノーリツは2024年から始まる新中期経営計画「Vプラン26」において、「事業ポートフォリオの変革」、「戦略投資の拡大」、「サステナビリティ経営の推進」に取り組むことを表明しています。厳しい環境が続く中、新製品の投入や海外事業の強化などで収益力の向上を目指しています。今後の業績改善に期待が寄せられています。
編集部のまとめ
ノーリツの決算内容をチェックしてみました。原材料高の影響で収益性が大きく低下した印象です。しかし、新中期経営計画に基づいて事業改革に取り組んでおり、今後の業績回復が期待されます。ノーリツは住宅設備機器では大手メーカーの1社で、今後の動向にも注目が集まりそうです。
株式会社ノーリツの決算日や配当についてまとめました。
ノーリツの決算日は12月31日で、第1四半期は2024年5月14日に発表されました。また、2024年3月28日開催の定時株主総会で1株当たり21円の期末配当が決議されたことがわかりました。業績悪化を反映して、前期から配当は減少しています。ノーリツの今後の事業展開や株主還元に注目が集まりそうです。