岡部株式会社の決算報告書を分析しましたので、その内容をご紹介します。
岡部株式会社は建設関連製品の製造・販売を行っている会社で、主力製品には構造機材、仮設・型枠、土木製品などがあります。
今期の業績は価格上昇もあり売上高が前年同期比16.1%減となりましたが、利益面では営業利益が前年同期比17.3%減の8億1百万円となりました。
企業情報
企業名: 岡部株式会社
証券コード: E01412
決算期: 12月
岡部株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
岡部株式会社の決算は、12月31日が決算日となっています。従って、四半期決算は3月31日、6月30日、9月30日、12月31日となります。
主な事業
岡部株式会社は、建設関連製品事業を主軸に展開しています。具体的には、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建築物に使用される構造機材、仮設・型枠、土木製品などの製造・販売を行っています。
また、建材製商品の販売も手掛けており、国内外での事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は、売上高が156億71百万円と前年同期比16.1%減となりました。しかし、営業利益は8億1百万円と前年同期比17.3%減と、収益面では一定の水準を維持できています。
売上高の減少は、主に鉄骨造の着工床面積の減少などによる仮設・型枠製品の販売不振が影響しています。一方で、構造機材製品の販売増加や自動車関連製品事業の縮小などにより、全体としての利益率は確保できました。
売上・利益の推移
最近3年間の売上高は2023年78,152百万円、2024年(第1四半期)15,671百万円と推移しています。利益面では、2023年の当期純損失が5,472百万円と赤字となりましたが、2024年第1四半期は578百万円の純利益と回復基調にあります。
コロナ禍の影響から徐々に正常化に向かいつつあるものの、建設資材価格の高止まりや人手不足など、依然として経営環境は厳しい状況にあります。
四半期連結貸借対照表について
岡部株式会社の2024年3月末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は871億7百万円となっています。前期末と比べて27億77百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が486億81百万円で前期末比25億55百万円減少しています。主な要因は電子記録債権の減少です。固定資産は384億2百万円で、前期末比2億20百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が158億35百万円で前期末比23億41百万円減少しています。主な要因は電子記録債務の減少です。固定負債は95億3百万円で、前期末比1億43百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部は、617億67百万円で前期末比2億92百万円減少しています。自己資本比率は70.9%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は、直近の第1四半期では0.98%となっています。前年同期の1.09%から若干低下しましたが、依然として高い水準を維持しています。
一方、ROE(自己資本当期純利益率)は、第1四半期で0.94%となっており、前年同期の0.87%から改善しています。これは、当期純利益が増加したことが主な要因です。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況については、当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フロー計算書が開示されていないため詳細は不明です。しかし、貸借対照表の数値から、運転資金の良好な管理により、財務体質の健全性は維持できているものと推察されます。
配当の支払額
岡部株式会社は、第1四半期において1株当たり12.50円の配当を実施しています。前年同期の1株当たり12.00円から増額となっており、株主還元を重視した経営姿勢が窺えます。
今後の展望
岡部株式会社は、2024年度から2026年度を対象とする中期経営計画「OX-2026」を策定しました。この計画では、「カスタマー・セントリック」「人的資本経営の実践と経営基盤の強化」「DXの更なる推進」を掲げています。
顧客ニーズに即したソリューションの提供や人材育成、デジタル化の推進などにより、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
岡部株式会社は、建設関連製品事業を中心とした企業ですが、コロナ禍の影響から徐々に回復基調にあります。
今期の業績は減収となったものの、収益面では一定の水準を維持できており、健全な財務体質を維持しています。
また、中期的な成長に向けた施策にも注力しており、今後の業績拡大が期待されます。
岡部株式会社の決算日や配当についてまとめました。
岡部株式会社の決算日は12月31日で、四半期決算は3月31日、6月30日、9月30日、12月31日に行われます。
配当については、第1四半期では1株当たり12.50円の配当を実施しており、株主還元を重視した経営が窺えます。