こんにちは。機械工具メーカーのTONE株式会社の決算報告をご紹介します。同社は毎年5月31日を決算期末としており、直近の第89期第3四半期連結累計期間(2023年6月1日〜2024年2月29日)の業績は順調に推移しています。
企業情報
企業名: TONE株式会社
証券コード: 59670
決算期: 6月1日〜翌年5月31日
TONE株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
TONE株式会社は毎年6月1日から翌年5月31日を事業年度としており、4月12日に第89期第3四半期決算報告書を提出しています。決算の時期は年4回(第1〜第4四半期)公表されます。
主な事業
TONE株式会社は、ボルト締結分野でさまざまな製品を手掛けています。具体的には作業工具類(レンチやドライバー等)、機器類(トルクレンチやナットランナー等)の製造・販売を行っています。国内外で幅広い事業展開をしており、ボルト締結の課題解決に向けて、スピード感のある製品開発体制を構築しています。
今期の業績と利益率は?
TONE株式会社の第89期第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が50億1,000万円と前年同期比10.4%増加しています。一方、利益面では営業利益が4億4,000万円と前年同期比41.0%減少しましたが、経常利益が5億5,200万円と前年同期比29.6%減少にとどまりました。
売上・利益の推移
TONE株式会社の最近の業績推移をみると、売上高は前期比10.4%増加し、好調に推移しています。一方で、利益面では原材料価格の高騰を受け、営業利益は41.0%減少しています。しかし、経常利益は29.6%減少にとどまるなど、収益性を維持しつつ、売上を拡大できている状況です。
四半期連結貸借対照表について
TONE株式会社の直近の四半期連結貸借対照表を確認すると、資産合計は125億3,900万円となっており、前期末から11億9,400万円増加しています。一方、負債合計は22億300万円と前期末から5億8,400万円増加しています。純資産合計は103億3,600万円となっており、前期末から6億1,000万円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が9億6,300万円減少した一方で、商品及び製品が7億9,500万円増加、建物及び構築物が4億5,400万円増加、投資有価証券が9億8,900万円増加するなど、全体としては増加傾向にあります。
負債の部
負債の部では、短期借入金が6億円増加、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が7,500万円増加するなど、有利子負債が増加しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社株主に帰属する四半期純利益が4億300万円計上されたことに加え、自己株式が1億2,500万円増加したことなどにより、全体としては増加しています。
ROAとROE
TONE株式会社のROA(総資産利益率)とROE(自己資本利益率)は、いずれも高水準を維持しています。ROAは7.6%、ROEは8.7%と、健全な経営状態にあるといえるでしょう。今後も、収益力の維持・向上に向けた取り組みが期待されます。
キャッシュフロー
TONE株式会社のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローがプラス133億円と良好です。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローがマイナス23億円と、設備投資などに資金を投じています。財務活動によるキャッシュ・フローもマイナス17億円と資金調達を行っています。全体としては9億6,300万円減少しましたが、手元の現金は十分な水準を維持しています。
配当の支払額
TONE株式会社は、2023年8月29日開催の定時株主総会において、1株当たり20.50円の期末配当を決議しました。前期の年間配当金は41円(株式分割前)でしたので、今期の配当は前期を下回る見込みです。しかし、業績や財務体質を踏まえ、株主還元を適切に行っているといえるでしょう。
今後の展望
TONE株式会社は、「『ボルティング・ソリューション・カンパニー』として社会の発展に貢献し、地球上になくてはならない企業をめざす」という経営理念のもと、ボルト締結分野での競争力強化に注力しています。新型コロナウイルス感染症の影響が残るものの、主力製品の販売や受注の拡大が見込まれ、今後も業績の向上が期待されます。
編集部のまとめ
TONE株式会社は、ボルト締結分野で高い技術力と製品ラインアップを誇る企業です。第89期第3四半期は売上高が前年同期比10.4%増加と好調に推移し、利益面でも健全な水準を維持しています。今後も新製品の投入や海外展開の強化などにより、さらなる成長が期待されます。同社の業績推移と今後の展望を注目していきましょう。
TONE株式会社の決算日や配当についてまとめました。
TONE株式会社は6月1日から翌年5月31日を事業年度としており、4月12日に第89期第3四半期決算報告書を提出しています。配当については、2023年8月29日開催の定時株主総会で1株当たり20.50円の期末配当が決議されました。今後も業績の伸長と株主への適切な利益還元に期待が高まります。