モリテックスチール株式会社の2023年3月期第3四半期決算報告が公開されました。主力事業の商事部門が好調で、売上が前年同期比63.3%増と大幅に伸びました。一方、中国関連事業の低迷や原材料高などの影響もあり、利益は前年同期比88.1%減と厳しい結果となりました。しかし、コスト削減に取り組むなど収益改善に向けての取り組みが見られます。今後の業績推移に注目が集まります。
企業情報
企業名: モリテックスチール株式会社
証券コード: 59860
決算期: 2023年3月期
モリテックスチール株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
モリテックスチール株式会社の決算日は3月31日です。四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日の各四半期末に行われ、その後2ヶ月以内に四半期報告書を提出しています。
主な事業
モリテックスチール株式会社は、特殊帯鋼(みがき特殊帯鋼、熱間圧延鋼帯、ステンレス鋼帯)、普通鋼等を主とした鋼材の販売を行う商事部門と、特殊帯鋼を主原料とする焼入鋼帯(ベーナイト鋼帯を含む)及び鈑金加工品(コードリール、ゼンマイを含む)の生産・販売を行う製造部門を中心とした事業展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が378億3,100万円と前年同期比63.3%増と大幅に伸びました。一方、営業利益は2,400万円と黒字化し、経常利益も1億4,000万円となりました。しかし、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,900万円と前年同期比88.1%減と大幅な減益となりました。
売上・利益の推移
過去3年の売上高は2022年3月期 363億3,400万円、2023年3月期 378億3,100万円と増加傾向にあります。一方で、経常利益は2022年3月期の4,300万円の赤字から、当期第3四半期は1億4,000万円の黒字に回復しつつあります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末より7,700万円減少し、364億1,400万円となりました。流動資産は261億3,200万円、固定資産は102億8,200万円となっています。
資産の部
流動資産は主に商品及び製品の減少により前連結会計年度末から6億6,600万円減少しています。固定資産は主に投資有価証券の増加により5億8,800万円増加しています。
負債の部
流動負債は主に支払手形及び買掛金の減少により前連結会計年度末から14億7,900万円減少し194億3,400万円となりました。固定負債は主に長期借入金の増加により34億4,900万円となっています。
純資産の部
純資産は主に為替換算調整勘定の増加により135億3,100万円となり、前連結会計年度末から6億600万円増加しています。
ROAとROE
ROAは前期の2.8%から改善し、当期第3四半期は0.4%となっています。ROEも前期の-5.4%から当期第3四半期は0.3%と改善傾向にあります。ただし、まだ低い水準にあり、引き続き収益性の改善に取り組む必要があります。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間の減価償却費は5億5,400万円となっています。営業活動によるキャッシュ・フローは仕入債務の減少などにより減少したものの、投資活動によるキャッシュ・フローはプラスとなっています。財務活動では借入金の増加があったことから全体としては増加傾向にあります。
配当の支払額
2023年6月の定時株主総会で、1株当たり3円の配当が決議されました。前期は1株当たり4円の配当を実施していたため、今期は減配となっています。配当性向は約85%となっています。
今後の展望
中国関連事業の回復や、国内市場の需要回復などに期待がかかっています。また、製造コストの上昇分の価格転嫁の推進や、更なるコスト削減にも取り組んでいくことで、収益性の向上を目指していきます。今後の業績動向に注目が集まります。
編集部のまとめ
モリテックスチール株式会社は、主力の商事部門の好調により売上を大きく伸ばしたものの、原材料高などの影響もあり利益は前年同期比大幅減となりました。今後は中国関連事業の回復や国内需要の増加、コスト削減などに期待が寄せられています。引き続き収益改善に向けた取り組みに注目が集まります。
モリテックスチール株式会社の決算日や配当についてまとめました。
モリテックスチール株式会社の決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われます。また、2023年6月の定時株主総会で1株当たり3円の配当が決議されました。前期は1株4円の配当だったため、今期は減配となっています。今後の業績動向と共に配当政策にも注目が集まります。