この決算報告書を拝見しましたが、株式会社パイオラックスは業績好調を示しています。自動車関連事業が順調に推移し、売上高は4.5億円増の4,817億円となりました。利益面でも親会社株主に帰属する四半期純利益が390億円と大幅な増益となりました。幅広い事業展開とコスト削減努力が奏功している様子が伺えます。今後の成長にも期待が高まります。
企業情報
企業名: 株式会社パイオラックス
証券コード: 59880
決算期: 3月期
株式会社パイオラックスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社パイオラックスの決算日は3月31日です。第3四半期決算(2023年4月1日~12月31日)の報告書が提出されています。通常の年次決算は6月上旬に行われます。
主な事業
株式会社パイオラックスは、自動車部品を中心としたメカニカル製品の製造・販売を手がける企業です。自動車関連事業のほかに、医療機器事業も展開しています。自動車向けには、ピストンリング、エンジン関連部品、冷却水ホース等を製造・供給しており、医療機器事業では、低侵襲手術器具等の製造・販売を手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は売上高4,817億円、営業利益367億円、経常利益485億円、親会社株主に帰属する四半期純利益390億円となりました。増収増益基調が続いており、営業利益率7.6%、経常利益率10.1%と高水準の収益性を維持しています。
売上・利益の推移
直近3年の業績推移を見ると、売上高は5,842億円から4,817億円へ増加しています。利益面でも、経常利益が487億円、親会社株主に帰属する当期純利益が337億円と好調に推移しています。自動車関連事業の堅調な業績と、コストコントロールの効果が表れています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は12,240億円と前期末比6,951億円増加しました。主な増加要因は、受取手形及び売掛金、有形固定資産の増加です。負債合計は2,675億円増加し、13,884億円となりました。一方、純資産は10,852億円と増加しており、自己資本比率は87.2%と高水準を維持しています。
資産の部
当第3四半期末の資産は、現金及び預金3,653億円、受取手形及び売掛金1,450億円、商品及び製品574億円等で構成されています。前期末に比べ大幅に増加しており、設備投資や受注増加を背景とした資産の積み上がりが見られます。
負債の部
負債の部は、買掛金363億円、退職給付に係る負債33億円等から成ります。負債合計は2,675億円増加しており、運転資金需要の高まりを反映しています。
純資産の部
純資産の部は、資本金296億円、利益剰余金9,395億円等で構成されています。前期末比4,275億円増加しており、自己資本比率は87.2%と健全な財務体質を維持しています。
ROAとROE
ROAは前期3.3%から当期3.8%へ改善し、ROEも前期3.9%から当期4.1%へ上昇しています。これは、売上高の増加と経費の効率化により、収益性が高まっていることを示しています。今後もこの好調な経営状況が続くと期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが584億円の収入超となり、投資活動によるキャッシュ・フローの支出を上回るキャッシュフローを確保できています。手許流動性も高く、今後の事業展開に活用できる好環境にあります。
配当の支払額
2023年6月期の年間配当は100円(うち特別配当10円)、2023年12月期の中間配当は69円となっています。安定的な配当を維持しつつ、株主還元にも積極的に取り組んでいる様子がうかがえます。
今後の展望
自動車関連事業は引き続き好調な受注環境に支えられ、医療機器事業でも拡販が進展する見通しです。原材料価格高騰などの影響はありますが、高い収益力を維持できるよう合理化策を推進していくとのことです。今後も安定的な業績拡大が期待されます。
編集部のまとめ
今回の決算報告からは、株式会社パイオラックスが着実に業績を伸ばしていることが確認できます。自動車関連事業の堅調な推移に加え、医療機器事業の成長も貢献しています。健全な財務体質のもと、安定した収益力を維持しており、今後の一層の飛躍が期待されます。株主還元にも積極的で、投資家にとっても魅力的な企業といえるでしょう。
株式会社パイオラックスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社パイオラックスの決算日は3月31日で、通常の年次決算は6月上旬に行われています。配当は年2回(中間配当と期末配当)実施しており、直近では2023年6月期の年間配当が100円(うち特別配当10円)、2023年12月期の中間配当が69円となっています。安定配当を維持しつつ、業績に応じた株主還元にも注力している様子がうかがえます。